ご縁番外編その1~楓崩壊デリバリー事件~
どうもこんにちは!!
私の名前は楓。超すぱーおめが美少女貧乏神です。
「超すぱーおめが美少女って何?めっちゃ頭悪そう…」
何か言ってる人がいますが、無視します。
「あ、無視されるのね。俺、居候させてやってる側なのに」
ヤバいです!私すごい美少女です!どれくらいヤバいかというと全裸になって渋谷駅を「寺田〇ちゃぁぁぁぁぁぁ」って言いながら走っているおじさんを同時に71人見てしまった時と同じくらいのヤバさです!
「それはヤバいわ。日本終焉の時だわ。でもそのヤバさと可愛さは結び付けづらいような…」
…………………………………。じゃあ、新垣〇衣を126倍可愛くしたのが私です!
「ファンに消されてしまえ。あと、71とか126とかなんでそんなに中途半端なん?」
…………………………………。さっきからうるさいのが古瀬時雨君でーす。ぼっちやってまーす。おわり。
「雑っ!戻せ!さっきまでのテンションに戻せ!つーか、さっきから自己紹介的なのやってんのはこの作品があまりに更新が遅く、内容を忘れている人もいるだろうから、それを思い出してもらうための試みか?」
ドンピシャだった。私の企みは全国模試1位によって看破されてしまった。
秀才おばかさんは私の何とも言えない表情を見て、作品内容を思い出してもらうための企みを読者に晒してしまったことを理解する。
「すまん…言っちゃまずかった…よな……」
「…………………………………。」
「ごめんな…マジで…」
「…………………………………。」
「それにしても良い作戦だったぞ!うん!読者も思い出してくれたよ!な!今読んでるお前!思い出したよな!な!」
「…………………………………。」
「…………………………………。」
「…………………………………。」
「昨日にバイト代も入ったことだし、今日の夕飯はきゅうりじゃなくてデリバリーにでもする…か…?」
「わーい!ピザに釜飯にパエリアにお寿司、おしゃれにイタリアンもいいなー!」
「回復はやっ!!まぁいいか…。ポストにデリバリーのチラシ入ってるだろうから取ってくるわ」
「はーーーい!!!」
時雨君は「出費が痛いけどしょうがないか」とそんな表情をしながら、玄関を出て、一階にある外のポストへと向かう。
ふふ。ふふふ。あーっははははははははは。
計画通り。
私の本当の狙いは夕飯のきゅうりを回避すること!
そのために釣り餌である自己紹介を行い、読者に裏事情を時雨君自身に暴露させて罪悪感を植え付け、それにつけ込み夕飯を豪華にさせる!!
夜〇月も発狂してしまうレベルの策略ですね。
読者のための自己紹介?そんなのやる訳ないでしょうがぁ!!
内容忘れたなら読み直せばいいじゃないですか!
ちなみに貧アホでは5話までしか出てないから読み直しが簡単!!
おっとく~~!!(もっと更新しろよ)
これからも貧アホをよろしくお願いします!
さて、宣伝も終わりましたし、私はデリバリーを満喫させて頂きましょうかね!!
「おい、どうして夜神〇の顔芸のモノマネしてんだ?」
ビクゥ!いつの間に後ろにぃ!
「な!?そんなことしてないですよぉ~!ソレデナニニシマスカ~?」
「なんで後半カタコト?それとデリバリーなんだけど今日はやめたほうが…」
「はぁ!?何でですか!!嫌です!もう私はデリバリー以外は受け付けられません!」
「うーん…でもなぁ…」
うん?何かあったのでしょうか?
時雨君は手に持ったチラシを見ながら実に困った表情を浮かべる。
「何かあったんですか?」
「デリバリーのチラシはあるにはあったんだが、中身がちょっとな…今から店とメニュー読み上げるから良いと思うのがあったら言ってくれ」
「はい」
「んじゃ、まず1店舗目イタリア料理専門店ハヤミオリーブ」
「お!イタリア料理!いいじゃないですか!」
「メニューは納豆のオリーブオイルがけ、ポテトチップスのオリーブオイルがけ、オリーブのオリーブオイルがけ、オリーブオイルのオリーブオイルがけ、ひまわり公園で栽培された野菜のオリーブオイルがけ…」
「あ、もういいです。あの時雨君、ふざけてます?」
「いやいやいや!ふざけてねぇーよ!」
「なんなんですか、そのメニュー!さっきからただオリーブオイルかけてるだけじゃないですか!オリーブオイルのオリーブオイルがけって…それはただのオリーブオイルでしょう!」
「そんなの俺に言われても…」
「言いたいことはまだあります!ひまわり公園で栽培された野菜ってなんですか!どうせただの雑草ですよ!」
「怒りたい気持ちはわかるがやはり俺に言われてもな…」
ここまで私をイライラさせてくれるとは~。後日そのお店に出向いて、そっと店長の頭にオリーブをのせてやりますよっ!
「あと+500円でオリーブオイルをかける高さを調整し…いや、何でもない!次いくか!」
私のイライラ(本気)が伝わったのか彼はすぐさまそのチラシを破り捨て、次の候補を読み上げる。
「えーと2店舗目はざん新という寿司屋だな」
「まぁ、お寿司屋さんなら変なのはないですよね。さすがに」
「メニューは納豆の巻物」
「うん、普通ですね!」
「からご飯を抜き取ったもの」
「うん?」
「他に高級マグロの尻尾のにぎり」
「さすがに尻尾は食べる気起きないです…」
「カニの軍艦巻き~1キロのマヨネーズを添えて~」
「油分過多で死にそうですね…」
「とろサー〇ンのお笑いDVD」
「もはや食べ物ですらないっ!!次いってください!」
「チラシはこれが最後だ。3店舗目納豆本舗」
「こいつだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
「え…?なにが?」
「こいつですよ!ハヤミオリーブとざん新に納豆卸してるの!!」
「いや、そんなの分からなくない?」
「いーや!絶対にこいつだもん!こいつ以外ありえないもん!」
「ちょっと落ち着けって!」
「vfsohfolnvgfkjds;lohvfd;あls;hoa~^hfdovohcoxzkjlvf!」
「あまりのイラつきに言葉になっていない!でもここすごいぞ?納豆取り扱い数日本一で国産の大豆にこだわってるんだってよ。」
「う~ん、プロフェッショナル!!っておばかさん!だからなんですか!納豆のデリバリーなんて嫌です!」
うぅ。どうしてこんなことに。
そうか…
これは時雨君を騙した罰なんですね…
騙した上に何にも悪くない時雨君にあたったりして…
私…最低だ…
あまりの最低さに時雨君に合わせる顔もなく、ただただ俯いてしまう。
バタン、カンカンカン。
扉が閉まり、階段を駆け下りる音がした。
「時雨君?」
私が顔を上げた時には彼の姿はなかった。
彼が部屋を出てから5分後。
片手にスーパーの袋を持ち、汗でビショビショになった姿で彼は帰ってきた。
「今日はチャーハンだ。今日は何かチャーハン食いたい気分だったしな!」
「ふふ」
彼の不器用だけどすごく温かい優しさに思わず笑みがこぼれる。
そして、心から「この人には幸せになって欲しい」。
そう思った。
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「あと、俺を出し抜こうなんざお前にゃ無理なんだよ」
え?
「お前、今日きゅうり嫌だからって俺を嵌めようとしただろ」
エ?
「気づいてねぇと思ってたのか。俺を誰だと思ってる。全国模試1位だぞ?」
E?
「私の企みを知っていたのにどうして今もチャーハンを作ってくれようと?」
「毎日きゅうりばっかで…わりぃって…いや!何でもない!」
「時雨君…………
スープ付きでお願いします!!」
「ねじ切るぞアホ」
この日のチャーハンは今まで食べた中で一番美味しかったです。
常に前進、日々精進!どうも幻想ショコラです!
貧アホ更新しました!しかし、今回は番外編ということで、リハビリとして書いたものになります(一話投稿するごとにリハビリ必要になりそう…)。
次回からは本編書いていきますが、ちょこちょこ番外編を挟むのもアリかなと考えています。
それでは次回もお楽しみに!
幻想ショコラでした!