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ここは相談部部室

私は小説を書くのが得意ではない。


けど出来る限り頑張りたいと思いまし。

ここは相談部部室

長机が二つ横にくっつけられており、依頼主と相談部員が向かい合って話すことが出来るようになっている。

また、その奥には休憩室があり畳部屋となっている。広さは6畳間なので贅沢に過ごすことが出来る。

 祐二と竹中春樹は向かい合ってトランプをしている。竹中春樹とはあるきっかけで相談部に入った男メンバーで、容姿、体型はまるで美少女という男である。気の弱さもあってか男に気に入られてしまうことが多々あるらしい。無論、女と勘違いしてのことだが。

 春樹が八枚、祐二が九枚持ってにらみ合っている。

春樹が祐二の持っている九枚のトランプを一枚引く。どうやらババ抜きのようだ。


「げ、ババだよ」


春樹が頭を抱える。


「春樹よ、ババ抜きにおいて大切なことは?この前教えたが。ほいワンセット」


祐二が春樹の手札から一枚引き揃ったカードを捨てながら問う。春樹は少し顎に手を当てる。


「ええっと・・・ポーカーフェイスだっけ?ほい」


春樹も祐二の手札から一枚引き揃ったカードを捨てる。


「うむ、だが今回のお前は?ババ抜いた瞬間ああーババだーといっている。そんなことしてると負けてしまうぞ。ほい」


祐二もまた春樹の手札から一枚引き揃ったカードを捨てる。


「いや二人のババ抜きでポーカーフェイスってそれは意味ないでしょ。ほい」


春樹もまたまた祐二の手札から一枚引き揃ったカードを捨てる。祐二は渋い顔で首をふる。


「普段の心がけだ。もしかしたらあまりにもさりげなさ過ぎてババが取られたことに気付かないかも知れないぞ。ほい」


祐二もまたまた春樹の手札から一枚引き揃ったカードを捨てる。現在祐二三枚春樹四枚。


「いやぁ、気付くでしょそれは。しかし凄いね、どんどん減ってくよ」


春樹もまたまたまた祐二の手札から一枚引き揃ったカードを捨てる。


「当たり前だろ、二人なんだからってぁぁぁぁぁああああああ↑?!」


祐二が頭を抱えて休憩室を転がり回る。和室なので出っ張ってる柱に頭をぶつけ消沈。現在祐二三春樹二枚。つまりそう言うことだ。


「おやおやどうしたのですか祐二さん。ポーカーフェイスは?んんん?」


春樹は黒い笑みを浮かべながら祐二の落とした手札から適当に引き揃ったカードを捨てる。

「あ・・・ああ・・・んあ・・・んん!」


よく分からない声を上げながら祐二は復活する。さすが治りが早い。だが春樹のカードは一枚、そしてそれを引くのは祐二。負けは決まっていた。


「さあて・・・ってあれ俺負けた?負けただとおおおおおおおおお!?」


休憩室の壁をスーパーボールの如く跳ね回る祐二。すでに人間じゃない。


「じゃあ今日の奢りは祐二だ。ところで康宏と他のみんなはどこへ行ったんだろう?」


祐二はピタッと動きを止める。


「康宏はよく分からない奴らに絡まれてたし、女四人・・ええっと名前はなんだっけ?」


麗花(れいか)よ」


そう言って休憩所のふすまを開け不機嫌そうな表情をしているこの女性は北条麗花。

こういう要員が美人なのはお約束なのだ。

彼女は美しいというかかっこいいみたいな感じだった。ロングに伸ばした黒髪はポニーテールに。すらっとした上半身、胸は普通サイズで腕や腰回りは良く締まっている。そして鋭い目。すらっと伸びた鼻筋。小さめな口。男装をさせたら相当上に行けると思えるような印象だ。

麗花はため息をつく。


「あなたたちは毎回こんな事をやってるわね」


その言葉に祐二が反論する。


「だってやることないんだもーん」


ただの駄々だった。


「だったら勉強とかあるでしょう、大体相談部がなんでテーブルにポジショニングしてないのよ」


「めんどくさい、やる気が出ない、寝付きは良い」


祐二がそうつぶやいた瞬間、空気が変わる。


「・・・・死にたいみたいね。いいわ、要望通り」


といってつかつか祐二の方に歩いて行き、壁に立てかけてあった木刀を無造作に持ち、視認できないスピードで間を詰め、畳ごと祐二を切り伏せる(木刀で)。麗花は剣道部も兼部しており、レギュラーメンバーの一人である。そこは祐二、一筋縄ではいかない。畳にはただ斬撃の跡が残るだけで祐二はいつの間にか天井に張り付いていた。


「ち・・ちょこまかと!」


背の高さとリーチを利用してそのまま振り下ろした木刀を返し祐二をめがけ振る。祐二は今度は横の壁に張り付く。


「あまいあまい!水飴のように甘いよォ麗花君!レッツパーリー!」


だが麗花も負けてはいない。上めがけて振った勢いをさらに加速させて壁に突きを放つ。


「そこだ!」

「フゥエェァア!」


祐二は何とか体を反らしよける。壁に全くひびをを入れずに木刀が刺さっており心なしか焦げたにおいがする。コイツも人間なのか?


「おいおい、今の見たか春樹」


祐二は畳に伏せている春樹に聞く。


「いや見えなかったよ。多分銃弾より早い」


祐二は再び麗花に向き直る。


「ここまでにした方が良い。部屋壊すとまずいし、これ以上やると俺がまずいし、死ぬし」


麗花も刺さっている木刀を抜き構えを解く。

「たしかにそうだな。ところで・・・そろそろ学食へ行かないか」


彼女が人を誘うなど昔は考えられなかった。何せ麗花は孤高の女騎士とか言うあだ名を付けられており(付けたのは祐二)、協調性がないことで有名だったのだ。祐二が一年の時に相談部を立ち上げ、最初の依頼主が彼女だった。祐二は天井に頭が突き刺さってモヒカンのカツラがとれるほどびっくりしたという。比喩表現ではない。彼女は当時、それほどに孤高であった。だが今は違う。


「今日は祐二君が勝負に負けたから僕に奢ってくれるんだけど」


「おいそれ以上言うなやめろ!」


「北条さんも一緒に奢ってもらう?」


祐二は地に膝をつき一度アーメン陀仏と唱える。逆に怒りを買ったようだ。麗花は大きくうなずく。


「ははは、ならばたっぷり奢ってもらうか」


麗花は食べまくるのだ。以前学食で一万円分食べたことがある。

祐二はハハッ←(甲高い声で)と笑うしかなかった。


次回想入りそうでしょ。


入ると思ったそこのあなたも!

入らないと思ったそこのあなたも!


回想入りますよ。

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