田中康宏の初カノパーティー 2
「ええ!みちかさんが惚れたの!!」
綾瀬が大きく驚く。ちょっと前のエピソード参照。
「そうなの。ホントあのときの康宏さん凛々しくて、思い出しただけで興奮するわ」
みちかも顔を真っ赤にしてトリップしている。
ガールズトークは分からないから書かん!!
「しっかし祐二、君も誰かと付き合う気はないの?」
どうやっているのか天井につかまっている祐二に春樹が質問する。
「そうよ、あなたたくさん相手が居るんだからいい加減選んでやりなさいよ。あと天井から降りろ!!」
いつの間にかタメ語になっている金子渚が突っ込みをかねて祐二に忠告する。
「なんで付き合わない?それには理由があるのさ。あれは、四年前の冬だった」
祐二が語り出すと背景が雪景色に変わり一人の少年がそこに立っていた。突然すぎて作者にも分からない。
「え・・まさかあれは四年前のあなた?っていうかいきなりかい!?」
渚が祐二に質問する。しかしそこには居なかった。
「出た、祐二の得意技。「固有結界」」
「ええ~~~!いつからこの小説はバトルマンガに!?」
そんな渚の突っ込みも虚しく祐二ワールドは進行する。
「貴様らまとめてあの世行きだぁ!!」
少年祐二が大声で突然叫んだ。周りの雪は吹き飛び、人間はことごとく押し出されてゆく。
「なんで!?何があったの!!?」
今度は突っ込みじゃなく真面目に渚が問う。
「なんで!!何で俺の所にはサンタクロースがこねえんだよ!!」
「そんな理由かよ!!」
祐二は出力を上げていく。しかしそこにある人物が現れた。
「祐二や祐二」
「んだとおらぁ!!」
そこに現れたのはサンタクロース。に扮した瑠璃だった。
「なんでお姉ちゃんいんの!?」
「わしじゃよ、サンタクロースじゃ」
振り向いた祐二の顔は段々穏やかになってゆく。
「え?サンタクロース?」
祐二の突風がみるみるうちに消えていく。同時に暖かい心が流れ出してきた。
「ほれ、お前のほしがっていたものをやるぞい」
そう言ってサンタクロース瑠璃が渡したのは日本刀、富宗だった。
「剣かよ!?もう少しましなもの頼めよ!!」
「ありがとうおっちゃん!!」
「いやいや、ワシはサンタクロースじゃからな」
「そもそも何であんたの回想に姉ちゃんが出てくるんだよ!!」
「うん!大事に使うよ!!この剣!!」
「使うなよ!!」
「ほっほっほ。ちゃんと使うんじゃぞ」
「容認するなよ!!」
そういって瑠璃サンタは渚の突っ込みも虚しく虚空に消えていった。
「ありがとうサンタクロースのおっちゃん。もう人を傷つけないよ」
「どの口が言うんだそんなこと!」
_____祐二劇場 終
「わかんない!」
渚はのどがかれてきた。
「と、言うわけだ」
突然渚の隣に祐二が現れ、景色が元通りになった。
「へえ・・そうだったんだ・・・ってわかんないよ!!」
「これ以上わかりやすい説明はないんだがなぁ・・・」
祐二が頭を悩ます。その理由は誰にも分からない。
北条や綾瀬もこの景色は見ていたらしい。みんなうんうん頷いて涙を流していた。
「そう言うことだったのか・・・」
北条が泣きながら微笑を浮かべてうなずいている。
「なんで分かったのみんな!?ねえ、私を置いてかないで!!」
その時いつの間に背後を取った瑠璃が渚の肩をぽんぽんと叩く。
「突っ込み要員はつらいな」
そう言って笑いながら祐二の居る台所へ行ってしまった。
「もう駄目・・・・」
渚は初めて過労で倒れた。
はっきり言うとギャグしか書きませんでした今回は。
次回:綺麗な祐二