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祐二のマネージャー3

「このドラマは何の取り柄もない女子高生がとんでもない騒動に巻き込まれるストーリーで、それをたくましく乗り越えていく様子を描きます。では、質問コーナーへ」


男性俳優の人と彩菜が斜め45度記者の方向へ向かう形で座り、司会者がしゃべり終える。フラッシュがまぶしっ。


「1話何時間ぐらい撮影したんですか?」


「4時間ぐらいだな」


男性俳優の人が答える。名前は言っていなかったが時山(ときやま)信照(のぶてる)という、若手俳優。手が早いことで一部では有名だ。


解すな笑いを浮かべた記者が質問する。


「富村さんとは何かありましたか?」


「こんな男と私が何かあるとお思いでしょうか?」


彩菜はものすごい嫌悪を込めていった。しかし記者の中から声が出る。


「時山さんのマンションからでる富村さんの姿を目撃したという情報があります」


「嘘でしょう」


見事にバサッと切り捨てる。


「富村さん!!ゴルバチョフとの冷戦騒動はどうなったんですか!」


「どこからどういう経緯でそう言う話が出るのかこちらが聞きたいですね」


「それよりも時山さんと富村さんは交際をしているのでしょうか!」


時山と彩菜にさっきの下衆な笑いを浮かべた記者が質問をする。時山は笑顔で答えようとした。


「ええそう・・・ひっ!何ら交際など持ってません」


 答えようとしたが彩菜の視線と祐二の圧力に気圧されて言えなかった。他の記者はまだ全然手を上げている。時山はこの記者会見で自分と彩菜を付き合ってることにしたいらしい。

 意味の分からない質問が飛び交う。


「富村さん!なぜ弁当用食品は冷めると美味しいのでしょう!!」


「んなの私が知るわけ無いじゃないですか」


「時山さん!ポケモンが151匹手に入りません!!」


「努力しましょう」


「富村さん!!若手俳優の○○さんとの熱愛報道があったのですが本当でしょうか!!」


「知るかボケ」


彩菜は答えるのがめんどくさくなってきていた。


「その恋愛は熱いのでしょうか!!」


「三分用カップラーメンは三分よりも二分が良い!!」


「私の給料はなぜ上がらないのでしょうか!!」


記者はどんどん身を乗り上げて質問をしてくる。しかし、恋愛報道の類の質問をしているのは限られた記者だけだった。

 その時だった。


「静粛に願う!!」


祐二の大きな声が場を一気に鎮めた。恋愛報道について質問した記者は祐二を睨みながら座る。


「まだ時山さんと富村さんの恋愛報道について正確な答えはもらってはいません!!」


 だがさっきの記者だけがしつこく質問していた。時山は顔をにたりとゆがめる。そう、この記者は時山の部下だ。自分と彩菜を無理矢理くっつけるための策略なのだ。

 なぜかいつの間にか祐二が記者質問席にサングラスをかけて座っていた。もう一つ特筆する点があるとすれば手に対物ライフルを持っているところかな。

 時山が今どこそは答えようと大きく口を開けて言う。


「実は付き合っているん」ダギューン!!


時山の後ろの広告パネルに直径20センチの大穴ができる。時山は一瞬時が止まったように硬直したが再び何事もなかったように口を開く。


「実は付き合って」ダギューン!!


時山の椅子が破壊される。しかし時山は空気椅子状態で耐え、時が止まったように硬直したが再び何事もなかったように口を開く。


「実は」ダギューン!!


時山は時が止まったように硬直したが、何事もなかったように気絶した。そしていつの間にかサングラスを取り、横で待機していた祐二が舞台に現れる。誰もなぜか銃声には突っ込まない。


「ああーはいはい。気絶しちゃったのでこの記者会見は終わりと言うことでハッピーニューイヤー」


そういって祐二はぞんざいに時山は舞台横に投げ捨てて彩菜を去るように促す。しかしさっきの記者がしつこく質問する。


「まだ答えは聞いていない!!」


その質問には祐二が答えた。


「チャンブレカムサダミ」


何語?それは誰にも分かりません。


そうして彼らは舞台から去っていった。祐二は全国的に微妙に有名になった。


とりあえずこのストーリーは時々挟みます

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