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病葉から
己よりたとえ一夜で構わない
永く生きろと泣きつ乞う夫
12年前……病気で落ち込んでいる私に夫がぼそりと言った一言。
「お前なぁ、俺より先に死ぬなよ。ホンマ、次の日でもええからな。もし先に死んだらどつき回すからな。解かったか?!」
どつき回す……この物騒な言い回しをした夫は、必死に涙を堪えていました。
生きなければ……どんな治療にも耐えて、この家族のために生きなければ…そう思いました。
そして、物書きとは無縁の夫のこの発言が嬉しくて、「満月に焦がれて」のワンシーンに化けました。
シチュエーションは全く違いますが、この台詞だけ実話です。