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泣いてもω(オメガ)笑ってもΣ(シグマ)  作者: 武者走走九郎or大橋むつお
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81『久々にペンタブを出してみた』

泣いてもω(オメガ) 笑ってもΣ(シグマ)


81『久々にペンタブを出してみた』シグマ 





 久々にペンタブを出してみた。


 中三の春に出来心で買った中古品。動画サイトで、あたしくらいの女の子がスラスラ描いてるのを見て欲しくなった。

 そのままネットオークションにジャンプしたら、2000円で出ていたので、そのままクリックしたんだ。


 競り落としたブツが来るまでが華だった。ペンタブさえ手に入れば、いっぱしのクリエーターになれる気になっていた。


 いま思い出しても恥ずかしいんだけど、わたしは気持ちから入っていくタイプ。


 まず、机周りを、それまでのゲーマー仕様からクリエーター仕様に変更。


 プリンターは必需品になるので、インクの残量をチェック、イラストをプリントすると、インクの使用量がケタ違いになってくる。ところが、ブラックがほとんどエンプティー。


 お財布掴んで近所のホムセンへ、見つけたカートリッジの値段を見てビックリ。


 なんと、競り落としたペンタブよりも値段が高い。


 しかし、インクが無ければ話にならない……!


 思案すること十分余り。スカイツリーのテッペンから飛び降りる気持ちで買った。


 その三日後にペンタブが届いて準備万端おこたりなし!




 で、見るとやるとは大違いだった。




 ペンタブは、パソコンのモニターを見ながら、手元のペンタブに描く。


 つまりね、描いたペンタブには何も映らないで、描いたものはモニターに出てくるの。


 めちゃくちゃムズイ。


 たとえば目を描くとするでしょ、上目蓋の線を描いて、下目蓋に移ろうとすると下ろしたペン先が上目蓋の描きだし位置に合わない。


 とても手に負えるものじゃないわけ。


 改めて検索しなおすと、夏コミなんかの常連さんたちは『液タブ(液晶タブレット)』てのを使っている。


 つまりね、ペンタブが液晶のモニターになっていて、直接ペンで描いていけるってシロモノ。


 なるほど……感心はしたけど、液晶タブは十万円前後する。



 あたしは、大きなため息ついてペンタブをクローゼットにしまい込んだ。



 そのペンタブを二年ぶりに出して、USB端子をパソコンに繋ぐ。


 なにを描こう……えと……どうせ上手くなんか描けない。


 エイヤ! 


 ペンを走らせるとドラえもんになった。


 意外にいけるかも!


 今度はイメージを持って描く。ゲームでよく見る、いわゆるイケメンを描いてみる。


 オーシ、なかなかイケる!


 なんだか、ゲームの中の立ち絵みたいなのが描けた。


 元気が出てきたので、風信子先輩にメールの添付でイラストを送る。


 すぐに返事が返って来た。


―― なかなか上手いよ! やっぱ普段からよく見てるのね、ゆうオメガそっくり! ――


 え、えーーそんなつもりは……*!?$%#♡¥+*%$#(#'∀'#)!!!!!




☆彡 主な登場人物


妻鹿雄一 (オメガ)     高校三年  

百地美子 (シグマ)     高校二年

妻鹿小菊           高校一年 オメガの妹 

妻鹿幸一           祖父

妻鹿由紀夫          父

鈴木典亮 (ノリスケ)    高校三年 雄一の数少ない友だち

風信子            高校三年 幼なじみの神社(神楽坂鈿女神社)の娘

柊木小松ひいらぎこまつ  大学生 オメガの一歳上の従姉 松ねえ

ミリー・ニノミヤ       シグマの祖母

ヨッチャン(田島芳子)    雄一の担任

木田さん           二年の時のクラスメート(副委員長)

増田汐しほ        小菊のクラスメート

ビバさん(和田友子)     高校二年生 ペンネーム瑠璃波美美波璃瑠 菊乃の文学上のカタキ



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