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泣いてもω(オメガ)笑ってもΣ(シグマ)  作者: 武者走走九郎or大橋むつお
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38『ハワイ@ホーム・1・いきなりハワイ』

泣いてもω(オメガ) 笑ってもΣ(シグマ)


38『ハワイ@ホーム・1・いきなりハワイ』松ネエ





 信じられないけどハワイに来ている(^_^;)。   




 昨日、開店準備中に店長に呼ばれて、いきなり聞かれた。


「パスポート持ってるよね?」


「はい」


「じゃ、決まり。ちろるともなかもいっしょだから、今日はもうあがって準備して」


「は?」



 その足で神楽坂に帰って三泊四日の旅行の準備。


 いきなり旅支度を始めたので、妻鹿家の人たちは、あたしが静岡の実家に帰るんじゃないかと心配顔だ。


「いえ、バイト先の都合で仲間とハワイに行くことになったんです。だから仕事なんです」


 ザックリのザの字ほどのことを説明。


「いいなーーーいいなーーー松ネエいいなーーー(´Д`;)」


 小菊ちゃんが「いいなーーー」を連発。


 だけど、昔のように「あたしも、あたしもおおおおおおお!」と駄々をこねることはなかった。


 この四月からは高校生だ、自覚するものがあるんだろうね。


 でも、駄々をこねる小菊ちゃんは、それはそれで可愛かったんだけどね。ちょっと残念。


「たいへんだね」


 ゆう君は、いつものω口で労ってくれる。ゆう君は生まれながらの気配りさんだ。


 もう少し発散した方がいいと思うんだけど、ま、彼の周辺も変化の兆しがあるようだし、見守っていよう。


 ハワイ行きの詳しいことは言わない。


 だって、このハワイ行きは、百地さん(シグマ)のお祖母さんの依頼だから。




「よかったわ、パスポートを持ってらっしゃらなかったらどうしようかと思ってたの」


 ダイアモンドヘッドを借景にしたお家に着いた時、あたしたちをハグしながらミリーさん。


 ミリーさんはお祖母さんの名前。


 お祖母さんは、グランマとかおばあさまとかの呼び方を好まない。


「言いにくいだろうけど『ミリーさん』て呼んであげて」


 飛行機がホノルルに着くころに百地さんに言われた。


「分かったわ、ニノミヤさんでもかたくるしいでしょうし」


「フランクな人だから、じきに慣れるわ」


「さ、今夜は@ホームのみなさんの歓迎パーティーよ(^▽^)!」


 ミリーさんの狙いは分かっている。


 パーティーに呼ばれるのは2/3が女性で、そのほとんどがハワイ@ホームで働くことになっている女の子だ。


 つまりですね……あたしたちが呼ばれたのは、ハワイ@ホームのオープンに向けてのメイド指導だったのですよ(*^。^*)。




☆彡 主な登場人物


妻鹿雄一 (オメガ)     高校二年  

百地美子 (シグマ)     高校一年

妻鹿小菊           中三 オメガの妹 

妻鹿由紀夫          父

鈴木典亮 (ノリスケ)    高校二年 雄一の数少ない友だち

風信子            高校二年 幼なじみの神社の娘

柊木小松ひいらぎこまつ  大学生 オメガの一歳上の従姉 松ねえ

ミリー・ニノミヤ       シグマの祖母

ヨッチャン(田島芳子)    雄一の担任

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