私と、義弟について。
「……な、お……こ、……は……?!」
だめだ言葉にならない。
どうしよう。
愕然とした。
はいみなさまこんにちは。多分ループしてるような気がする世界を何周してるかも忘れるくらい繰り返してるおそらく悪役令嬢の私、マリー・アンです。
今は未就学であるはずの義弟をうっかり校内で見かけて言葉を失っているところ!
ちなみにその隣で苦笑を浮かべて気まずそうに頭を掻いているのは私の元護衛で現・校内護衛担当騎士。
更に言うなら、二人とも多分攻略対象です。なぜなら私が断罪される場でヒロインと思しき女の子の隣に毎回いるから。
「お姉様!」
聞こえないはずの声が聞こえないはずの場所で聞こえて振り向いた先にいないはずの人物を見つけて言葉を失った私。
満面の笑みで手を振っている義弟に、駆け寄ることも問い詰めることもできず棒立ちな私を認め、元護衛は両手を胸の前で合わせた。
すみませんのポーズ。こっちの世界にもあったのね!
義弟はなんだかちょっとムッとした顔をした後、猛ダッシュしてこちらに駆け寄ってくる。
思わず後ずさる私に、前に出るメイド。
――それ以上近づくな!
と私が怒鳴るギリギリのライン手前で、義弟は立ち止まった。
「なん……」
「一目見たくて来ちゃいました」
――何なのこの子殴れば良いの? バカなの死ぬの?
「ねぇお姉様、今日は早く帰ってきますか?」
……ちょっと待ってくれるかな、お姉ちゃんまだ衝撃から立ち直れていないんだわ。
「ちょっと俺に聞きたいことがあったらしくて。手紙の送り先を知らなかったんだそうで」
……うん、馬鹿かな? そういう時は執事に聞くんだよ! 後お前にもメイドいるだろ!?
と、思わず義弟を睨みそうになったところで、義弟はまたにっこり笑う。
「お姉様に会いたかったのがいちばんの理由です」
それに元護衛があっちゃあ、みたいな顔で天を仰ぐ。
だよね。あなたのフォローを全力で無駄にしましたよねこいつ。
「……ここは、……そんな理由で気軽に来て良い場所じゃない」
「なんでですか?」
ついいつもの癖で、絶望的な顔をして元護衛に視線を向けそうになるのを、なんとかこらえる。この前、護衛に頼りすぎてたと気づいたばかりだった。
「……出入り自由の公共の場とは違うんだ。部外者は」
「部外者じゃありません。お姉様の家族です。それにこの前はちゃんと我慢して帰りました」
入学式について行くと言い張っていたのをなんとか宥めすかして返したのはついこの前。
「……卒業まで我慢してくれるかな」
「なんで!?」
「……あ、ああ、いや……お前の入学まで、の間違い」
「長いよ!」
いや長くはないでしょ卒業に比べて半分以下じゃん。
「……じゃあ、今日は遅く帰る」
「えっ」
「お前が我慢しているのはわかってたから、早く帰れるように私も急いだ。だけどお前がルールを守らないなら、私はここでのんびりするよ」
「そんなのずるい!」
「――っ」
ああ、ダメだ。
私には地雷が結構あって、これをされたら怒るって言うのが、いくつかある。
その中の一つが、これだ。
本当にずるいことをしている人間に、ずる呼ばわりされるのが、我慢ならない。
弟に散々されたから。
「坊ちゃん」
「何」
「マリー様は何もずるいことしてませんよ」
「だって!」
「ここは本当に部外者立ち入り禁止なんです。坊ちゃんにそれをわかってもらいたいから、マリー様も坊ちゃんが嫌がることをあえて言ったんです」
護衛その2が割って入ってくれている間に、深呼吸して、怒気を散らす。
助かったと思いつつ、不甲斐ないなと思う。
結局助けられた。
「……お姉様、ごめんなさい」
「あ……いや、……うん。入学式まで待ってくれ」
「はい。あ、でも、お姉様のクラスメイトに挨拶したいです」
「は?」
「お姉様をよろしくって」
「……」
弟をよろしくならわかるけれども。
そしたらすぐ帰る、という義弟に言われて、私は渋々クラスへ戻ろうとした。
基本的に、信じられないくらいに休憩時間が長いのだ。
授業と授業の間は5分で食事前に4コマという、ゆとり導入前の遠い昔の記憶を思い出して途方にくれたのは、ループ何回目だったか。
授業と授業の合間の休憩が信じられないくらいに長くて、ティールームでお茶を取ったりサンルームで談笑に耽ったり、思い思いに過ごす。……のが一般的な過ごし方なのだろうが、私は専ら図書館に通い詰めていた。
まぁ教室に残って勉強している一部の、大昔の言葉でいうならガリ勉タイプの人もいた気がする。私も昔はそのタイプだった。宿題は学校にいる間に片付けないと、家に帰ってからは家事をしなきゃならなかったし、両親の機嫌次第で、いつ邪魔されるかもわからなかった。
なのでどちらかというと、そういった人たちの方が抵抗感なく喋れる。実際、日前では時々喋っていた。
しかし、私の目論見は早々に打ち砕かれた。
多分、言うなら陽キャの集団。
に、話しかけられたのだ。
とはいえだいぶ遠慮がちでもあったのは、私の身分と見た目だろう。
「そちらの方は?」
義弟とわざわざ角のたつ要素を言うのも憚られて、弟ですと紹介しようとしたのだが、義弟に出鼻を挫かれた。
「いつもお姉様がお世話になっています。これからも僕のお姉様をよろしくお願いします」
ほうっと溜息のような声が耳に届く。
ん?
私は義弟ではなく、陽キャの集団を振り返り。
「……そういえば、……おまえ……美形だったね」
とろんとした瞳が方々から向けられているのに気づき、やっと思い出した。
はにかむような笑顔になった義弟が、珍しくぼそぼそと何事か言っている。
基本的によく通る声の持ち主だから、滅多にないことで、思わず問い返す。
「……嬉しい、です。お姉様」
息を呑むような音が周囲から流れてくる。
うん、そのまま一周してやれば? みんな喜ぶよ? とか言いそうになる私に、もう一人の私がサイテーなこと言ってんじゃないよと突っ込む。
否定しないところを見るに、言われ慣れてるのだろう。
まぁ、お父様もお母様も美形だし。どっちの血筋かは忘れたが。
「……お姉様も、とても綺麗です」
私もそれは否定しない。と言うかできない。お父様とお母様から受け継いだこの外見は、たとえ謙遜だって否定したくなかった。
「……血は争えないなー……」
苦笑しながら呟けば、義弟はなぜか少し傷ついたような顔になった。でもすぐに嬉しそうな笑顔になったから、私の気のせいだったのだろうと思い直した。
約束通り、挨拶したことで満足したのか、その後すんなり帰った義弟と別れた私は、そのまま先ほど声をかけてくれた集団とお茶を囲むことになった。
「お姉様とお呼びになるのですね」
「え……えぇ」
よく考えたら、この世界で私には実弟はおらず、いるのは義弟だけだというのは、別に隠してもないし知られているのだろう。有力貴族の家族構成は頭に叩き込まれているのが常だし、私はおそらくその有力貴族に含まれる。なにせ我が家は筆頭公爵家だ。
名前プラス様付が標準だったかもしれない。
ただ弟に名前を呼ばれるのが異常に腹が立って殺したくなるほど我慢できないのだ。
「私にも弟が一人おりますけれども、最近は……厩番の子供と仲良くしているせいか、私のことを『姉貴』なんて……何度注意しても直さなくて……困っておりますの」
ああ、子供って一度覚えた言い回し、自慢したくて何度も言うからね……
「あら、新鮮ですわ! 私の弟はもうずいぶん前から『姉さん』になってしまって。懐かしく思いましたの」
「まぁ。私は少し背伸びして『姉上』と」
……なんだかんだで、弟が可愛いんだろうな。
なんというか、「あの頃は可愛かったのに」的に聞こえてしまう。
まぁ……私の性格が悪かったってことだ。
知ってるんだよそんなことは。もしかしたら、あの最低最悪な性格の弟も、私が姉じゃなかったら真っ当に育ったのかもしれない。
ああ、だめだ、吐きそう。
しっかりしろ。
あの子はあの弟じゃない。あの子は義弟だ。
私を……心配してくれてる優しい子だ。
私のために、知らなかったとはいえ、殿下相手に啖呵切ってくれた。
「あの……」
「はい」
「あの……」
「はい?」
私が、考えなきゃなんないのは、義弟が恥をかかずに誰にもばかにされずに生きていく方法だ。
「……その……普通、は……貴族の兄弟姉妹は、……なんと呼び合うのでしょうか? その……一般的に……」
沈黙。
やっちまったああああああああ!!!!
これはそれこそ家庭教師とかに聞くべきじゃない!?
嘘教えられたら余計恥をかく羽目になるじゃないか!?
私そんな好かれる性格してないしね!
泣きそうになるのを堪えながら、ひたすら足元を見続ける私。
いつものくせでスカートを握りしめてしまっていることに気づく。
しまった。
これは令嬢らしくない振る舞い。
やばい。立場が色々と。
なんかもう気持ち悪くなってきた別の意味で。
「あ、ええ、そうですわね。お姉様でももちろん、おかしくありませんわ」
「ええ。みんな小さい頃はそう教わりますもの」
やばいなんかもう、同情されてる気がする。フォロー体勢。
なぜか咳払いが聞こえた。
「ええ、もちろん、お姉様と呼び続けてもなんの問題もありませんわ」
違うんだ。知りたいのは一般論。
「ですからあの、マリー様」
あ、私が俯いてたら怖いのか!?
違うんです恥いってただけであなたたちに対して何か思うところがあるわけじゃなくてね!?
慌てて顔を上げると、義弟に対してしていたような表情をされた。
なんで。
「マリー様、私たち本当に他意はありませんでしたの。あまりにお可愛らしい方だったので」
「そう! そうですわ、マリー様。私たち……そう、応援しておりますから!」
……応援? いやえっと……ありがとうだけど、そ、そう?
「なんでもおっしゃってくださいませ!」
「あの……」
「はい!」
……いや声揃えて言われると怖いんだけども。
「あの子の見た目だと、……何が似合うと思いますか? その……お姉様以外で」
恥ずかしくなって思わず声量が落ちた。
すると、今度は息を呑むような声が複数。
……さっき義弟を前に聞いたけど、なに。陽キャの間で流行ってんの? あれはてっきり、義弟の見た目にときめいたとかそういうんだと思ったんだけど、なんか違ったの?
また咳払いが聞こえた。
「お姉様でもよろしいかと」
「姉貴はおやめくださいね。絶対、お似合いになりませんわ」
それ私怨入ってない?
「一般的なのは姉上、姉様、少し砕けて姉さんですけれど……」
「これは選びがたいですわね」
「どれも甲乙つけがたいですわ」
甲乙丙丁ってこの世界にもあるの!?
「お帰りなさい!」
……いつも思うんだが、この子は貴族にしては落ち着きが足りないんじゃなかろうか。
反射で飛び退きそうになるのをなんとか堪え、私がパニックを起こす寸前で前に出てくれた護衛その1に感謝しつつ、静止した義弟に「ただいま」と気圧され気味に答える。
あ……そうだ。
「呼び方」
「え?」
「お前の年齢を考えてなかった。ごめんね。呼び方、変えよう。お姉様は終わり」
「え」
義弟はそう言ったきり、まるでフリーズしたみたいに固まった。いつもよく動く表情が、静止画に切り替わったみたいに固まる。
「姉さんか姉様か姉上の好きなので呼んでいいよ」
結局、あの後結論が出なかった。
姉様が一番似合うと言う人もいたし、少しギャップがあった方が萌えるという人もいたし、性格はしっかりしてそうだから姉上が良いという人もいた。
皆一歩も譲らず、時間切れになったのだ。
「……なんだ……よかった」
言いながら、義弟はしゃがみ込んだ。
「え、ちょ、どうしたの? 具合悪い?」
「ううん。……僕……捨てられるのかと思った」
「は!?」
「悪い子だったから、捨てられるんじゃないかって」
「捨てるわけないだろう!? だいたい悪い子ってなんだよ!? ふざけんな!」
あ、切れた。
頭の中の隅っこの方、冷静な自分が他人事みたいに呟いた。
「悪いことをするのと、悪い子ってのは全然違う! ちょっと悪いことをしたからって、そんなの過失なら仕方ないだろう。そのくらいで悪い子なんて言う方がおかしいんだよ!」
呆気に取られたような顔に既視感を覚える。そういや、殿下と知らずに暴言を吐いた後のこの子に。
一回息を大きく吸って吐く。
「……私の態度が悪かったのなら謝る。私は……その、優しい言い回しが、うまくできないんだ。ちゃんと叱ってやれなくて」
「え、待って、お姉様。謝られるようなこと何にもないよ。お姉様はちゃんと叱ってくれてるよ? 僕がひどいこと言った時も、叱ってくれたし、許してくれるでしょう」
「……なら、どこがお前にそう思わせたのか教えてくれ。直すように努力する」
「え……ううん。お姉様は違うよ、いつも僕を家族として扱ってくれてるもの」
……私『は』?
「お父様が何か言ったのか!?」
あの人、悪い人では決してないけど、昔この子が聞き分けなかったら養子に取るのやめるみたいなこと言ったことがあった。
「……」
「……そう」
「待って」
「なんだ」
「お姉様、どこに行くの?」
「お父様のいるところ」
「……何をしに?」
「私は、子供が『捨てられる』と言う発想を持つのが大嫌いなんだ」
「ごめんなさい」
「お前が謝る必要はない。そう思わせる人間が悪い。私はその手の人間が心底嫌いなんだ」
「待って! ちょっと待ってってば! お姉様、触っちゃだめっていうくせに、言っても聞いてくれないなんてひどい!」
……それはそうだ。
私は歩みを止めて義弟に向き直った。
「何?」
「お父様、お姉様に嫌いなんて言われたらショックで心臓止まっちゃうからやめてあげて」
「……」
そこまで親馬鹿じゃないだろう、と思った。
「それにその原因が僕なんて知られたらそれこそ捨てられちゃうから絶対やめてお願い――待って! 僕の話聞いてる!?」
「聞いてる。私が最初にお前にかけた言葉が原因なんだろう。私絡みでお前がそう思い込むようになったならやっぱり私のせいだ。お父様は悪くない……かもしれない。ただ、……お前が捨てられちゃうとか思うような態度は問題だ。二人で話し合う」
「それは僕の態度の問題でしょ!? 改めますからやめて!」
「違う! 子供は悪くない! なんでも自分のせいとか思い込むのはやめろ。自責思考なんか苦しむだけで良いことなんか何一つない。自責するくらいなら他人のせいにした方がまだいい! 絶対やめろ」
「ならお姉様だって悪くないよ! 子供なんだから! 僕と一つしか違わないでしょ!?」
いや精神年齢だいぶ上なんだわ。
自責し続けて最後の最後、恨みつらみが爆発した私が言うんだ。間違いない。
――そうだ。
恨みがましい性格って私は自覚してるけど、そうなったのは死の間際だ。
私が子供の頃は、何でもかんでも自分のせいだと思っていた。両親が喧嘩するのは私が悪い子だから。両親が私にだけ厳しいのは私が悪い子だから。
そうやって思い続けて、必死で良い子になろうとしてたけど、残念ながら報われることなんかなかった。死ぬ間際に味わったのは、憎悪の塊みたいになった私自身と、周囲への嫌悪。それこそ世界全てを呪って死んだような気がする。
「僕と家族でいてくれるって言うんなら、お願いだからやめて」
「……いや、いてくれるってなんだよ。家族に対してその述語はおかしいだろ。いてくれるも何も何年も前にもう成文化してお前は家族になってるんだから。それにこっちの都合で来てもらったのに、それを言うなら逆だろう。お前が……家族でいてくれなくなったら、困る」
今更また新しい家族を迎えるとか、難易度高過ぎるから。この世界が乙女ゲームであるなら、スキンシップ無理に取ろうとしてこないこの子は貴重なんだ。
いつもダッシュで寄ってこられるのは本当に嫌だが、それを上回られずにすむ保証はない。
現状維持万歳。私は賭けに打って出るよりはそこそこで我慢する方が楽なのだ。
どうにか変えようとして良い方向に変わったことなんて一回もなかったからな、日前じゃ。
「……――ぃんだよお姉様はいつも……」
「あ?」
――しまった、明らか令嬢らしからぬ口調になってしまった。
「……なんでもないです。……姉さんでも良い?」
「え? ……あ。ああ」
「お姉様って、僕にはもう似合わない? 背も伸びたし可愛くない?」
ちょっと待てコラ人を勝手にショタにすんな。
そもそも私は弟という存在に対して、可愛いと思ったことが一度もない。
私と似たような性格と似たような味覚を持った人を一人知っているが、おそらく家庭環境も似ていたのか、その人も妹なんて全然可愛くないと言っていた。その時の言い方でなんとなく、それはツンデレとかではなく、本当に可愛いと思えないんだろうな、これっぽっちも。同じにおいがするというのか、手にとるように気持ちがわかった。わかりすぎるくらいわかった。
……話がずれた。
多分、私の根底にある嫌悪感のせいで、性別が男である時点で、私の感性だと「可愛い」という感情を抱けない。
そもそも顔形の判別が難しい私は、クラスメイトが見せてくれたアイドルや人気の子役を見ても、可愛いと自然と浮き上がる思いはなかった。なんとなく、これは『可愛い』これは『美人』これは『美形』と判別基準はあるけれど、それに付随する感情はとても薄い。例えるなら、これは「青」これは「緑」と色を認識するときの感情に近い。
「……違和感は覚えなかったんだが……普通、年齢とともに呼び方は変化するらしい。それを、……すまない、私の言葉で変化を奪った」
私も生まれついてこの方、親をパパママとよんだことが一度もなかったからなぁ……物心ついた時には既に日前ですらお父さんお母さん呼びだった。
だから普通の子供は年齢とともに喋り方を変えるということに思い至らないままここまで来てしまった。
お姉様と呼べと最初に命令してしまったから、自然と言い換える機会を奪ったんだろう。あの頃はまだ、とにかく弟と名のつく存在が憎くて憎くて仕方なかったんだよね…
「ううん」
「ただ、名前は呼ぶなよ。そこは謝らない。呼んだら」
「呼びません。殺されたくないですから」
「……なら、良いよ」
「慣れるまではお姉様って呼んじゃうかも」
「構わないよ。スクールに入学するまでに直してくれたらそれでいい。……あぁ、別に似合わなくはないらしい」
「え?」
「お姉様のままでも良いと、言ってくれる人もいたが、というかあの場にいた人はみんなそう言ってくれたんだが……私は、お前が人に侮られるのが嫌なんだ」
人が馬鹿にされたり、笑われたりしてるのを見ると、私はそれを見て不快な気持ちになる。
HSPの共感性のせいだと思う。
時々尋常じゃない怒りが湧く。日前の父親に殴られたり蹴られたのも、私の友達を馬鹿にされて腹が立って言い返したから、というのが何回かあった。
「……なに?」
急に形容し難い表情になった義弟を見て、怪訝に問い返せば、変な表情になっている自覚はあったのか、顔を覆って首を振った。




