三ヶ月たちました
誤字報告ありがとうございます!
誤字が無かったと喜んだ次の瞬間に怒涛のダメ出し!容赦ない読者さんのドSっぷりに喜んでいる自分が?
いや、反省してます、頑張ります!
おはようございます。
今日の天気は晴れです。
最初に呪われた魔道具を買ってから、三ヶ月たちました。
その間、週末ごとに街に出掛け、カイル先生の言った通り、魔道具屋さん自ら売り込みに現れて、幾つかのお店を紹介されました。
王都にある中古魔道具屋さんは、ほぼ回り終わりました。
中にはあから様に怪しい店もあったし、ぼったくろうとした店もあった。
そんな店でも、騙される事無くぼったくられる事も無かったのは、流石王国一の大商会の息子ディーグリーのお陰!
交渉力とコミュ力が半端無かった!
そして手に入れた魔道具の数、二百。
多いのか少ないのか、無謀な冒険者がいかに多かった事か。
テイルスミヤ長官が、怒ったり呆れたり落ち込んだりで忙しかった。
二百の魔道具の内、半分が収納系、残りが防御系と攻撃系とその他が同じくらい。
その他の中には本当に使える物と意味の無い物が雑多にあった。
意識した時だけ一瞬イケメンに見える魔道具って、誰に必要なんだろう?
美人に見える手鏡とか、三十分だけ背が高くなる膝当てとか、意味は有るのだろうか?
この機能を改造しようとした気持ちは分からないでもなかったけど。
使える方は、通信魔道具のイヤーカフとか、自動翻訳してくれるマスクとか、望遠眼鏡とか、拡声器な貝とかね。
十歳若返るリボンはリィトリア王妃様が、空飛ぶ木馬は双子王子が、肌がプルプルになるメダルはクレモアナ姫様が奪って行った。
防御効果の高い、魔法少女なステッキは、旅に出ているアンネローゼに送っておいた。
色々過剰な性能の魔道具は、お城に丸投げしたのでどう使われるかは知らない。
アールスハインは自動修復する剣と、どんな剣でも切れ味の復活するポータブル研磨機を手元に残し、ユーグラムは絶対折れない棍棒と、魔法を阻害しない白い棒。
棒。
ディーグリーは、体育館くらいの容量のある時間停止機能のある収納の腕輪。
シェルは冷凍冷蔵の収納のベルトポーチ。
助は自動修復する外套とズボン。
俺は特に欲しいものが無かったけど、ガラクタっぽい物を幾つか貰っといた。
送った一週間後にアンネローゼから長文のお礼の手紙が届いたよ。
ダイエットは順調のようです。
同時に脳筋教育もされている模様。
大丈夫姫様?
王都の魔道具屋さんを回り終わったので、これからは本格的に肉体強化の訓練です!
放課後を使って毎日訓練はしていたけど、成果は芳しく無い。
インテリヤクザなカイル先生以外は、全員体の隅々まで魔力を流す事には成功しているが、体温が上がる程に早い速度で巡らす事は出来ていない。
週末の今日は一日訓練にあてる。
「ぬおぉー!」
「ちょっと、五月蝿いですよ!無駄に力むから余計に出来ないんですよ貴方は!」
魔力操作の苦手なカイル先生は、変な雄叫びを上げながら魔力を巡らそうとしているが、腹の辺りでグルグルするのみで、本当に意味が無い。
俺と助は、肉体強化の更なる改良。
何も、筋肉のみを強くするのでは無く、体全体、身体能力そのものを強化出来ればベスト。と、色々やってみた。
身体中に巡らした魔力に、強くなれー!っと願いながらグルグルと高速で魔力を巡らす。
自分では分からないが、同じ様に魔力を巡らしてる助の体が、ホンノリ赤く染まって、内側から光っているように見えてきた。
驚いて、自分の手も見てみると、こっちは白く光っている。
その状態で、体を軽く動かしてみると、驚く程スムーズに体が動く。
前回は途中で息切れしてしまったのに、全然息もあがらない。
「「ナハハハハハハハハハハ!!」」
二人して訓練所を、縦横無尽に走り回る。
あまりに調子が良すぎて、笑いが止まらない。
途中で助が、魔力切れと言うのを起こし、突然倒れたのはビックリしたが、成功しました!
成功すると、オーラの様に体がうっすら光るので、分かり易いのも良い。
助は魔力が赤魔力有るので、無駄が省ければもう少し長くいけそう。
俺は魔力が無尽蔵なので無敵!
テイルスミヤ長官の分析だと、光る色は、現時点で一番錬度の高い魔法の属性が出ているんじゃないかって。
午前中いっぱい走り回っても前回の様に疲れない、心肺機能までも向上させた、新肉体強化の完成です!
俺を見る皆の目が、ちょっと怨めしい感じなのは気にしません!
君達も早くここまで来たまえ~、とドヤ顔で返しときました!
最近は、王都中の中古魔道具屋さんを回っていたので、昼食は街の食堂とかで食べていたが、ディーグリーの家の商会が頑張っているのか、ちょっとお高目のレストランとかなら、俺でも食える肉が出てくるようになった。
しかし、今日からは食堂に戻っての食事。
食堂の料理人さん達も頑張ってくれているが、まだ完食はしたことがない。
助がへばっているので、自分達で作る事も出来ない。
ちょっとテンション下がり気味に食堂へ向かうと、食堂の真ん中で、無駄にいちゃつくバカップルを発見。
キャベンディッシュと、いつか見た雪の中ですっ転び、尻をベチャベチャにしてた女生徒だ。
貴族の多く通う学園なので、食堂とは言え席の間隔はゆったりと取られているのに、態々椅子をずらして、ピッタリとくっついて座る二人に、令嬢達の視線が凄く冷たい。
女生徒の前の席には元会長が座り、二人のいちゃつく姿にグヌグヌしてる。
二股女よりは大人しいが、新たな二股女劇場が開幕している模様。
キャストを替えてお贈りします?
横目で見ながら通り過ぎ、注文して待ってる間もなんとなく眺めていると、
「あ~、最近仲が良いらしいね~、あの二人。元会長も何かと絡みに行くし、前回の元聖女みたいにならないと良いけど~?」
「流石に自重するでしょう、次に問題を起こせば即退学にすると、学園長が本人に直接警告されていますから」
「保護者にも連絡行ってて、元会長は、休み中に物凄い説教されたらしいからね~」
「そうだろうか?自重している姿には見えないが?」
「ん~、それにあの女生徒も、満更でも無いって顔だしね~?あの子って、途中編入の子だよね~?精霊付きって言う」
「そうなんですか?Fクラスには知り合いも居ないので、知りませんでした」
「俺もFクラスの知り合いは居ないけど、噂だよ?元聖女程派手じゃないけど、常に二人を侍らせてるって。令嬢達の視線が凄く怖いし、ただ、刺激するなって先生に言われてるから、特に注意とかもされて無いみたい」
「平民の彼女が見目だけは麗しい高位貴族に言い寄られれば、逆上せるのも仕方無いことでしょう」
「だけって!その通りだけど!」
ユーグラムの嫌味に、ディーグリーとシェルが笑い出す。
丁度食事も届いたので、その後は三人に一切の興味を示さず、食事を済ませ訓練所へ。
午後いっぱい訓練にあてて、各々に風呂に入ってから食堂へ。
昼間と同じ位置、同じメンバーでいちゃつく三人。
移動してないの?どんだけ暇なの?
そんな三人を横目に、定位置の端の席へ。
日常的にバリアを張り、絡まれないように食堂では、認識阻害と防音のバリアを張るのが癖になっているのだが、たまに食堂全体を騒がすような事があると、空気の揺らぎのようなものが、バリア越しに伝わる事がある。
今もバリア越しに揺らぎを感じ、周りの様子を窺うと、皆の視線が食堂中央に向いている。
防音機能だけを切って、周りの声を聞いてみると、キャベンディッシュ達の席の近くを通り掛かったイライザ嬢が、キャベンディッシュと同席している女生徒が倒したスープを被ってしまったらしい。
態とじゃないなら謝れば許して貰えただろうに、態とじゃ無いとか、スカートがぶつかったとか、私のせいじゃ無いとか、謝りもせずに言い訳ばかり大声で喚いているらしい。
イライザ嬢がその態度を見て、構うのも無駄と通り過ぎようとしたら、キャベンディッシュがその態度は何だ!と言い掛かりを付けてきた、と。
しょうもない理由だが、イライザ嬢が現在進行形で絡まれているので、無視する訳にもいかない。
アールスハインが溜め息一つついて立ち上がり、中央の席に近付く。
俺も何となく付いていくと、休日なので、私服のイライザ嬢のスカート部分に、ベッタリとポタージュ系のスープがかかっていた。
給仕の人がモップを持って近くにいるが、キャベンディッシュが騒いでいるので近寄れずに、掃除が出来ない。
仕方無いので、キャベンディッシュは無視してイライザ嬢に近寄り、汚れてしまったスカートに、洗浄の魔法をかける。
一瞬で綺麗になったスカートと床に皆が驚いているが、構わずアールスハインの所に戻る。
「キャベンディッシュ兄上、何を騒いでいるのですか、皆に迷惑なので、声量を抑えたらいかがですか」
「なにを!貴様には関係の無い事だ!余計な口出しをするな!」
「口出しをされたくないのならば、そんな大声を張り上げないことですね」
「貴様には関係の無い事だ!事情も知らずに偉そうに話かけるな!」
「そちらの令嬢がイライザ嬢のスカートにスープをかけたのでしょう?」
「態とじゃ無い!」
「ならば謝罪すれば済む事でしょう、しかし言い訳ばかりで、一向に謝罪の言葉は無い様子。それでもイライザ嬢は、怒りもせずに通り過ぎようとしたのに、キャベンディッシュ兄上が言い掛かりを付けているのでしょう」
冷静に、客観的に状況を説明されて、やっと理解した様子のキャベンディッシュ。
グヌヌと、反論出来ないでいる。
「アールスハイン殿下、ケータ様、助けて頂いて有り難うございます」
イライザ嬢が、綺麗なお辞儀をするのに、
「気にしなくていい、この場で兄上に注意出来るのが俺だけだったからな。汚れが落ちたとは言え、災難だった」
「ええ、今後はこの方達のいる場所は、迂回しますわ!」
もう、アールスハインもイライザ嬢も、キャベンディッシュ達の存在を完全に無視して、事を済まそうとしている。
関わるだけ無駄、と周りにも知らせる態度。
しかしそこに、
「あ、あ、あの!私本当に態とじゃ無いんです!ちょっと手がぶつかっちゃっただけで、偶々そこにこの人が通りかかったから!」
「どんな事情だろうと、被害にあった相手への第一声が、謝罪以外なら、聞く価値は無いな、それに何故俺に言い訳をする必要があるのか、全く理解出来ない」
アールスハインが切って捨てる様に言うと、女生徒は、驚いたような顔をした後、蚊の鳴くような声で、イライザ嬢に謝った。
アールスハインはそれを見て、さっさと席に戻り、イライザ嬢も友人の席に速やかに移動した。
二人が去った後の席では、キャベンディッシュが顔を真っ赤にしてグヌグヌしてて、女生徒は、何を考えているのか、上の空だった。
関わると碌な事が無い予感。
丁寧な感想ありがとうございます!
色々拙くて、粗の目立つ作品ですが、頑張ります!




