魔道具を買いました!
感想ありがとうございます!
珍しく誤字報告の無い朝です!
とても有難いですし、反省もしてるんですが、物足りなさを感じるのは何故( ・ε・)
おはようございます。
今日の天気は薄曇りです。
あれから話し合って、取り敢えず呪いの魔道具は、性能を聞いた王様が、週末のクレモアナ姫様とイングリードの婚約者との顔合わせよりも優先する事を許可してくれたので、見つけ次第買い漁る事に決まり、週末の今日までは、平和に過ごしてました。
店舗を構えてる人ばかりじゃないので、今月中に集めないと、次に何時見付けられるか分からないからね!
放課後に肉体強化の訓練をしたけど結果はいまいち。
一通り使えるようになるまでは、お城への報告は保留しています。
自分が使えないのに説明は難しい、とテイルスミヤ長官が言ってたからね。
なので休みの今日は、魔道具を手に入れる為に街に来ています。
前回と同じ場所に、同じ格好の店主さんが居て、前回とは違う魔道具を売ってました。
「あれ、いらっしゃい。先週は沢山買ってくれてありがとう。それで、今日も買いに来てくれたんで?」
「こんちわ~!そうなんだよ、魔道具の面白さに嵌まっちゃってね!」
ディーグリーの軽い返しに、店主はイタズラの成果に満足してる子供に向ける笑顔で、
「程々にねー、あと相手は選んで下さいねー、逆恨みとかは勘弁ですよ」
とか言ってた。
寧ろその本来の性能が気になるとは言わない。
店頭に並ぶ商品の、呪われている物だけを指差すと、ディーグリーが調子良く効果を聞いていく。
何メートルかに一回転ける
大きなクシャミが止まらなくなる
緊張するとオナラが出る
右肩だけが上がらなくなる
一日五回、突然走り出す
半日腰が抜ける
そんなイタズラ効果の品々を買った。
本来の性能は聞かない。
完全に解呪してしまうと、性能が変わってしまう事も有るからだ。
他の店にも寄って、最終的に三十個程の魔道具を買った。
お支払は今回は全部アールスハイン。
買取り額はディーグリーがメモしてるので、解呪後に自分達で持っても大丈夫な物は、買取り額でアールスハインから買う予定。
ヤバイ性能の物はお城行き。
どの店も、滅多に売れない呪いの魔道具を全部買っていく俺達に、不思議そうな顔をしていたが、アールスハインの高貴オーラとか、ユーグラムの上品さとか、ディーグリーのヤンチャ顔、シェルの従者然とした立ち位置、助の周りを警戒する姿とかに、金持ち貴族の坊っちゃんの道楽と扱われた様子。
アールスハインにずっと抱っこされてた俺は、途中で買って貰った芋を食ってたので、弟くらいに思われたのかスルー。
カフェで昼御飯を食べて学園へ。
テイルスミヤ長官の部屋へ。
先週買った呪いの魔道具の、解呪後の結果を見せたら、凄く食い付いてきて、今週も行くって話をしたら、是非見せて下さい!って言われたので、んじゃ解呪をテイルスミヤ先生の部屋でして良い?って、ディーグリーが交渉しました。
下手に人に見られる所じゃ出来ないからね!
部屋に着くと、食後のお茶を飲むインテリヤクザなカイル先生が一人。
「あれ~、テイルスミヤ先生の部屋なのに、カイル先生がくつろいでる~?」
「あれは今便所に行ってる。んで?今度はお前ら何やらかした?」
「心外で~す、やらかしてるのはケータ様で、俺達は~、巻き込まれ?」
「こんきゃいはけーたわりゅくにゃいよ!(今回はけーた悪くないよ!)」
「ま~そ~だけど、やらかしてはいるよね?」
「ぶーぶー」
「ああ、皆さん、お待たせしてしまいましたか?」
テイルスミヤ長官が部屋に戻ってきた。
「それじゃあ早速」
とディーグリーに言われて、買ってきた魔道具を取り出し机に並べる。
随分前に神様に貰った破邪の眼って言うのが、最近になってやっと馴染んで来たのか、アールスハイン、テイルスミヤ長官、助の目には机に並べられた呪いの魔道具が、ボンヤリと黒く蠢いているように見えるらしい。
「ああ、確かに呪われていますね。ケータ様、早速解呪をお願い出来ますか?」
「あーい」
サクッとね!そんなに強い呪いでは無いので、バリアで包んで中に聖魔法を満たすと、すぐにウニョウニョは消えてなくなった。
そして鑑定。
全部で三十四個ある魔道具を、幾つかのグループに分ける。
「こりぇがー、しゅーのー、こりぇがー、ぼーぎょーきぇー、こりぇがー、こーげち、こりぇがー、しょにょた(これが、収納、これが、防御系、これが、攻撃、これが、その他)」
グループごとに説明すると、各々が興味を持った品を手に取る。
収納系は、ほとんどが用途限定が付いている。
防御系は、毒とか麻痺とか昏睡とかを何個か纏めて防いでくれる。
攻撃系は、強力な魔法を何回か撃てる
その他は、色々。捕縛器具だったり、移動装置だったり、髪を綺麗にするとか、体を清潔に保つとかもあった。
「はー、今まで呪いの魔道具等、見向きもしていませんでしたが、こうして解呪に成功すると、凄い性能を持った物が、こんなにも多く有るのですねー。盲点でした!」
テイルスミヤ長官が悔しそうに言った。
攻撃系、防御系、捕縛の魔道具はお城行き。
収納は、使えそうな物を幾つかディーグリーが引き取り、移動装置と判明した魔道具に、インテリヤクザなカイル先生が興味を持って引き取って、後はどうする?って話し合い。
試しに髪の綺麗になる魔道具を、ユーグラムに使ってみたら、シットリサラッサラになった!
これはイングリード行き。
イライザ嬢にプレゼントすると良いよ!
サラッサラのドリルって見てみたい!
体を清潔に保つ魔道具は、中々風呂に入らない魔法庁副長官、怪しい男ジャンディスに贈られる事になった。
インテリヤクザなカイル先生が引き取った、移動装置も試してみることに。
廊下に出て、他の生徒が居ない事を確認して、見た目は卵を半分に割ったような、黄色い楕円の半分。魔力を流すと大きく変形!中に座るのに丁度良いクッションが現れ、座って更に魔力を流すと、フワッと浮いて、ギュンとどこかに行っちゃった。
呆気に取られる俺達。
「え?カイル先生どこ行った?」
「姿が見えなくなりましたが」
「目に見えない速さでどっか行ったって事?ヤバくない?先生無事?」
「……………あの男はたぶん大丈夫ですが、おそらく魔力を加減せずに流した結果でしょう」
「あー、カイル先生、未だに魔力操作苦手だからねー」
全員が残念な顔をしていると、ギュンと戻ってきたカイル先生登場。
無言で装置から降りると、
「死ぬとこだったわ!」
と言って装置を蹴り、その硬さにやられてた。
「バカですねー、最初から加減もせずに魔力を流すからですよ」
呆れたテイルスミヤ長官に言われて、苦い顔をしてたが、
「俺には向いてなかった!」
と言って、無造作に俺を掴むと装置に乗せた。
「うん、何か似合う!」
俺が座った途端小さく変形して、何故かメルヘンな乗り物に見えてくる不思議。
遊園地とかに有りそう。
そっと加減して魔力を流す。
フワッと浮いて、アールスハイン等の腰の高さでフヨフヨ進む。
もう少し魔力多めに流すと、ヒュンと加速して壁にぶつかる!と思ったらUターン。
自動ブレーキ付き。
ついでに走行中はバリアも自動で。
何てハイテク。制御も意思一つだし。
程々の速さで皆の元に戻れば、見た目が可愛い!とユーグラムが無表情ではしゃいで、全員一致で俺の物になりました。
自力で飛べるのでいらないんだけど。
普段の生活の移動に使うことになりました!
ソラとハクが気にいったようなのでまあいいか。
部屋に戻りシェルの淹れてくれたお茶を飲んで一息つく。
「それにしても、呪われた魔道具の性能は、凄まじいですね、今まで完璧に呪いを解けた人物がいなかったんでしょうか?こんな性能の魔道具が有れば、話題になっていたでしょうに?」
「残念ながら、ケータ様程の解呪の腕前の方は、教会でも聞いたことがありません。教皇である父でも、相当な時間を掛けなければ、重複した呪いを完全に解くことは難しいでしょう」
「確かに、重複した呪いの解呪は、教会の枢機卿以上でないと不可能と言われてますからね」
「そもそもさ~、こんなに凄い性能の魔道具を、改造しようとする事自体、おかしいよね~?」
「ええ!その通りです!こんなに素晴らしい性能の物なら、改造せずに売れば、巨万の富を得られたでしょうに!」
「冒険者ってのは、自分で手に入れた物は、自分の物って意識が強いから、滅多に出ない魔道具なんか手に入れたら、売るより前に自分用に便利に使いたいって考えんだよ」
「だからと言って、性能を大幅に削るどころか、呪いの魔道具に変えてしまっては意味が無いでしょうに!」
「魔道具の出るようなダンジョンに潜れるのは、Bランク以上だ、自分に自信しかねー奴らが、失敗する可能性なんか考える訳ねーだろ?」
「それで過去にどれ程の魔道具が無駄になったのか、考えるだけで頭痛がしますね」
「下手に有名な冒険者が成功しちまったのも、原因の一つだろうよ」
「あ~、彼奴に出来て俺が出来ない筈は無い!ってね~」
「ですが、その後は改造を諦めて、普通に売った人もいるでしょうに、そんな話も聞きませんよ?」
「これだけ高性能な魔道具を手に入れたら、俺なら絶対秘密にします~」
「まぁ、そう言うこったな!」
「成る程、持っていても秘匿しているのですね、まぁそうですね、確実に狙われますから」
「だろうよ。でもま、呪われた魔道具にそんな秘密が有ることも、完璧に解呪出来る存在も知られてねー今の内に、買えるだけ買い占めてやればいいさ!たった二日でこれだけの魔道具を買い漁った奴がいれば、魔道具屋同士でも話題になるだろ、お前らが街をブラつけば、その内声を掛けられるだろ?」
ニヤリと悪い顔で笑いかけるインテリヤクザなカイル先生。
悪い顔に迫力が有りますね!
テイルスミヤ長官にも、是非とも手に入れて下さい!って頼まれたしね。
暫くは週末の街歩きが習慣になりそうです。
意外と時間のかかってしまった検証も終わり、訓練が出来なくて、ちょっとガッカリなアールスハイン。
毎日の放課後だけでは足りないようです。
真面目。見た目ヤンキーなのに!
その後、魔道具に流す魔力を調節して、アールスハイン等の肩の高さでフヨフヨ浮きながら進む事に成功。
そのまま食堂に行って、食堂をザワつかせたのはご愛敬。
肉体強化ではなく、リミッター解除では?と指摘頂きました。
特技家事、趣味育児なおっさんケータの脳内には、その単語がありません。四男秀太なら、嬉々として中二な技命や台詞を叫ぶのでしょうが、ケータの脳内ではそれらの秀太の台詞は秀太の鳴き声として認識してるので、よほど頻繁に出てきた単語しか覚えてません。残念兄弟。




