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休みの日

何時も誤字報告、感想をありがとうございます。

誤字の多さに落ち込んでますが、今後も注意しながら頑張ります。

 おはようございます。

 今日の天気は晴れです。

 剣術大会の翌日の今日は休みです。

 今日は、剣術大会の後なので訓練も禁止で、本当に1日何も予定の無い1日です。

 何とはなしにこの3ヶ月を思い出していると、毎日続けていた発声練習の成果がまるで無い事に気付く今日この頃。

 とても切ない!

 俺の呂律が改善されるよりも、周りが俺の言葉を理解する速度の方が早いって!

 後、この世界の言葉が無駄に巻き舌なのがいけないと思います!

 文字の練習は、とても上手く行っていて、どこの令嬢か?って聞かれる程綺麗に書けるようになったのに、呂律が改善される気配が全く無い罠。

 アンネローゼには、可愛いから良いじゃないと言われますが、納得がいかん!

 何だか泣きそうなので、ここまでにして、ベッドをコロコロしていると、ソラとハクも交ざってコロコロし出して、楽しくなってキャッキャしてると、アールスハインとシェルに笑われた。

 この頃おっさんだった自分が、幼児な体に引っ張られて行動が幼くなっている気がする。

 同じ年だったはずの助までが、俺を時々幼児扱いするし!

 帰ってこい、俺の社畜おっさん根性!

 いや、別に帰ってきても特に役立つことも無かった。

 地味に一人落ち込んでいると、ソラとハクが、猫パンチと触手で頬を叩き慰めてくれる。

 この二匹も、この3ヶ月で随分成長して、いつもいるメンバーには、普通に抱っこをせがむまでになった。

 最近ハクは、勝手に人のポケットに潜り込んでいる時があって、驚かすのが楽しいらしい。

 ユーグラムとディーグリー、助の揃う食堂で食事を取り、


「アールスハイン王子とケータ様は、今日の予定は有るんですか?」


 とユーグラムに聞かれたので、特に無い事を伝えると、


「それなら街に行きません?」


 とディーグリーに提案された。


「まち?にゃにしゅりゅ?(街?何する?)」


「特に何か用があるわけじゃ無くて、たまには街をぶらつくのも良いかと思って!」


「いーにぇー、ケータまちいったこちょないねー(いーねー、けーた街行ったことないねー)」


 事実上俺の保護者なアールスハインにねだるように見ると、苦笑したアールスハインが、


「行くか?まぁ俺もそんなに行った事は無いがな」


「おーじらからなー」


「じゃあ俺が案内するよ~!」


「それならば、名前をそのまま呼ぶのは不味いでしょう、街に出る前に考えておきませんと」


「あぁそうだねー、ケータ様はケータちゃんで良いとして、アールスハイン王子はー……………」


「あーりゅでいいれしょ?(アールでいいでしょ)」


「あぁそれで良い。俺の事はアールと呼んでくれ」


「良いですね、分かりやすくて、ではケータちゃん、私は何と呼んでくれますか?」


 ユーグラムが目をキラキラさせて見てくるのでちょっと考え、


「ゆーくん!」


 とシャレで答えて見たら、ぶわっと周りに幻の花が咲いた。

 ゲームに出てくるエフェクトってヤツね!薔薇と後光が見えるね!


「それじゃーユークンで決定~!で?ティタクティスは?」


「いや、俺は辺境出身なんで、顔バレしても問題無いんで、普通に名前で大丈夫だから!」


「ちぇ~、ちょっと楽しくなって来たのに~」


 ディーグリーが笑いながら言えば、助が軽く小突いている。

 この二人は、身分にそれほど差がないので、気安いのかもしれない。

 仲良くなるのが早かった。

 今着ている服は上品過ぎるとの事で一旦部屋に戻り着替えてくる。

 シェルの出してくれた服は、普段着ている服と変わり無かったが、着てみると肌触りがゴワゴワしていた。

 成る程、俺が普段着ている服の高級さが分かった。

 とても有難い事だ。

 ゴワゴワ丸首シャツと固い生地のサスペンダーつきダボダボパンツに、スリッポンに着替えさせてもらう。

 シェルもシャツとベスト、パンツに着替えていて、やはり触り心地が違う。

 アールスハインもシェルと色違いの似たような服で、抱っこされるとゴワつく。

 学園の馬車は平民でも予約すれば無料で使えるので、週末は人気で中々借りられないのだが、そこは抜かりないディーグリーが、予め予約しておいてくれたので、スムーズに馬車に乗り込み、街に繰り出した。

 ディーグリーが指定した場所は、平民街と貴族街の中間の辺り。

 平民がちょっと背伸びして買い物をして、下級貴族が日常的に利用し、高位貴族がお忍びで遊びに来る場所なんだとディーグリーが説明してくれた。

 馬車を降りてブラブラと歩き出す。

 男5人でブラブラすると、目立ってしまうのか多少注目を集めるが、この程度なら学園でも慣れたものなので気にならない。

 一つ一つの店は小さめだが小綺麗に纏まった印象で、街並みは弟がやっていたゲームの中に出て来るような、昔アニメで見たようなそんなどこか懐かしさを感じる、石と木を基調とした建物だった。

 八百屋、酒屋、服屋、小物屋、武器屋、金物屋、家具屋、色々な店が並び活気があり、街の人達の顔も笑顔が多い。

 俺はアールスハインの抱っこから離れ、助の肩にのる。

 助も慣れたもので肩に立ち上がっているのに小揺るぎもしない。


「たしゅきゅ、やしゃいでっかいな!(助、野菜でっかいな!)」


「あぁ、そう言われればそうだな!味は変わんないのにな!ちょっと固いけど」


「しょー、かたーい」


「肉とか子供の頃嫌いだったわー」


「じぇんしぇとおーちぎゃいらなー(前世と大違いだなー)」


「確かにー、子供にいかに野菜を食わせるか、苦労したよなー」


「しょーしょー、くちにいれちぇもべーしゅりゅしー(そうそう、口に入れてもベーするし)」


「俺は顔面にブバーっと吐き掛けられたわー」


 俺と助の会話は、前世の話が混ざるので、どうしてもおっさんの会話になる。

 こう見えて?助も一児の父なので、子供の野菜嫌いに苦労させられた経験がある。

 俺は独身だったが、ちょいちょい妹二人に押し掛けられ、甥っ子の面倒を見させられたので、まぁ苦労は分かるつもり。


「えー、二人の前の世界は、肉が柔らかかったの?」


 信じられない!と驚きの表情でディーグリーが聞いてくる。


「やーわかかっちゃーよ!(柔らかったよ)」


「そうそう、高級肉なんて蕩けるように柔らかくて、歯がいらないんじゃねーかって程だったなー」


「えー!そんなの肉じゃないよー、肉はやっぱりガツンと噛みごたえがなきゃー!」


「ディーグリーは食べたことが無いから知らないだけで、あり得ない程旨いから!柔らかい肉質に溢れる肉汁、脂身は甘くて蕩けるようなのに、何にもつけなくても確りと濃い味がある。あーやべーよだれ出てきた!」


 じゅるり、俺もついよだれが溢れそうになった。


「おいおいけーた、俺の頭によだれ垂らすなよ」


「らいじょーぶ」


 てしてし助の頭を叩く。


「………そんなに?えー、二人がそんなに言うなら食べてみたいかもー、ケータちゃんの料理の腕は確かだし、お城で食べさせてもらった肉も充分柔らかかったし、あのハンバーグは革命だったしな~!話を聞いてると、ハンバーグよりも柔らかい肉って事でしょ~?」


「そーそー肉そのものが柔らかいから、ただ焼くだけで最高に旨いんだよ!」


「えー、それって何て魔物の肉なの~?」


「いやいやいや、俺らのいた世界に魔物はいないから!普通に動物の肉だから」


「えー?動物の肉って臭くて硬くて食えないんでしょー?」


この世界の動物は、魔物に脅かされてほんの少数しかいない。しかもどの種類も小さくガリガリなので、物好きな貴族がたまにペットにするくらいで、ほとんど姿を見ることもない。


「あー、違うんだなー、野生の動物の肉を食べる所もあるけど、俺らが言ってんのは、人間が食べるためだけに飼育した動物の肉の事で、環境を調え餌を厳選し、音楽を聞かせて育てた動物の肉は、本っっっっ当に旨いんだよ!」


「………………なにその貴族令嬢みたいな肉!そんな肉の為に贅沢に金掛けるってあり得ないんだけど!魔物に狙われ……………魔物がいないのか………」


「そーゆー事。外敵って外敵がいない世界なんで、食べるためだけに肉を贅沢に育てる事も可能な世界さ」


「ハーー、夢のような世界もあったもんだね~」


「んー?それはどーかなー?」


 助が思わせ振りに言うと、アールスハインが反応して、


「外敵のいない平和な世界だったんだろう?」


「あー、まぁ俺らの住んでた国は世界一安全とか言われてましたけど、争いが無い世界って訳では無いですね」


「魔物がいないのに?」


 ディーグリーがきょとんと聞き返す。

 思わず助と目を合わせて苦笑する。


「…………俺らの住んでた世界は、他種族ってのが居ないんですよ」


「エルフや、ドワーフや、獣人族や、妖精族とかの?」


「そーそー、人間だけで、後は動物って世界」


「獣人族を動物と蔑視するのでは無く?」


「はい、言葉の通じない、鳴き声をあげるだけの動物」


「……………人間だけの世界」


「そうです。そしてその人口がこの世界とは比べ物にならない程多い」


「え~?想像出来ないな~、何人位?」


「そうですね、世界全体で言えば80億近かったか?」


 確認するように俺を見るので、


「おいっきょのきょーかしょに、にゃにゃにゃじゅーにゃにゃおきゅってかいてた(甥っ子の教科書に、七十七億って書いてた)」


「77億ね、そんな感じです」


「?想像つかない~」


 この世界、戸籍的な物はあるけど割りと大雑把で正確な人口が分かってない。

 それでも人族と数えられる人間、獣人、エルフ、ドワーフ等は大体の数は分かっているらしい。


「確か、この世界の人族の人数って、大体7億ってところでしたよね?」


「そうだな、人族だけで言えばそんな物だろう…………その10倍の人数がいると言う事か?」


「その全部が人間ってこと?!」


「そうなりますね、俺達の住んでた国だけでも、この国の10分1の広さの土地にこの国の5倍の人間が住んでましたし」


「なにそれ、凄い窮屈そ~!」


「まぁ、それは否定出来ないな、国の数も全然違うし」


「国の数?この世界ってことなら……今21でしたっけ?」


「そうだ、国として十年以上機能している国だけだがな。小国は数年でなくなることも、別の国になることも多いから」


「じぇんしぇは、ひゃくくーじゅー?(前世は、百九十?)」


「…………そん位じゃね?」


「……………………あぁ、だから食べるためだけに肉を作るのか」


「はい、野生の動物を狩るだけでは賄えないので。そしてより多く売る為に餌や環境を調えて、希少価値をつける為に味に拘り、それがより高値で売れる」


「あぁ、確かに~、希少素材が高いのと同じ感じだね~」


 ちょっと違う気もするがまぁ良いか、


「ええ、それだけの国が有り、多くの人間がいて、国によって言葉も文化も違う、肌の色も違えば、そこに争いが生まれる事もある」


「人間の敵が人間…………」


「まぁ、戦いって事では無いですが、より人よりも良い暮らしをするために、子供の頃から、長い年月学園に通い、朝から晩まで働いてましたね」


「ん~、それって平和なの?」


「んー、命の危機は滅多に無かったよ」


「そう言う平和ね、でも窮屈そ~」


「まぁ、周りが全部そんな感じだと、不思議にも思わず流されるからなー」


「世界が違うって大変だね~、でもその割りに、ケータちゃんは順応早くなかった?ティタクティスは生まれたところからやり直したって聞いたから納得したけど、ケータちゃんてば特に泣いたり感情を爆発させたりしたこと無いよね?」


「確かに無いな?」


「あー、こいつはちょっと普通じゃ無いんで!俺と一緒に考えるのはどうかと」


 助が失礼な事を言い出した。


「おりぇはふちゅーらし!ただ、もどりぇにゃいのちってて、わがみゃみゃいっても、しょーがにゃかったらけー(俺は普通だし!ただ、戻れないの知ってて、我が儘言ってもしょうがなかっただけ)」


「それでも普通の奴は、癇癪起こしたり泣いたりするんですー、お前は切り替えが早すぎ!だから元カノに冷血人間とか言われんだよ!」


「ありぇは、わかりぇたのに、わぎゃままきいてくりぇりゅのが、あたりまえみたーのぎゃ、あちゃまきちゃのー(あれは、別れたのに、我が儘聞いてくれるのが、当たり前みたいのが、頭きたの)」


「その後噂されて、女子に総スカン食らったのに、平気な顔してるから、元カノが結局居たたまれなくなって、高校辞めてったじゃん」


「そりぇおりぇのせー?(それ俺のせい?)」


「まぁ、騒ぐだけ騒いで、気まずくなったのはあの女のせいだけど」


「プスッ、ウフフ、アハハハハハハハ」


 俺達のやり取りを聞いて笑い出したのはシェル。

 ディーグリーも笑いだし、ユーグラムとアールスハインは複雑な顔をしている。

 複雑な顔の意味が分からず、首を傾げていると、シェルが笑いながら、


「ケータさ、ケータちゃんの過去に彼女がいた事実に、驚きと戸惑いがあるんですよ」


「あぁ、この世界は、お付き合いイコール結婚ですからね。俺達のいた世界は、身分の差が殆ど無いんで、恋愛は自由。くっつくも別れるも本人次第だったので、気に入らなければ簡単に別れられるんですよ」


「たしゅくも、けっこんちたけど、わきゃりぇたしな(助も、結婚したけど、別れたしな)」


「うっせーな、あれは若気の至りだ!」


「ブフッ、16歳で若気の至りって!」


 シェルが爆笑している。

 今の話じゃ無いが、話しているのは今の16歳と幼児の姿なので、それが可笑しくて仕方ないらしい。

 シェルがあまりに爆笑するので、周りからの注目を集めてしまう。

 仕方ないので近くのカフェに入った。


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4巻の発売日は6月9日で、公式ページは以下になります。 https://books.tugikuru.jp/202306-21551/ よろしくお願いいたします!
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[一言] 呂律いつまでも治らないの、ただただ読みにくいだけで不快やわ。
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