久々の王都
誤字報告、感想をありがとうございます!
おはようございます。
天気は晴れ。季節は冬。
この辺はあまり冬が厳しくない気候だけど、流石に朝晩は冷える。外に出ただけで鼻とほっぺたがピリピリするくらい寒い。
朝起きて朝食を作って食べてテントを出ると、小山のような巨大な魔物が複数体転がっている。
それをマジックバッグにしまって、ペット達にも朝御飯の聖魔法玉を食べさせる。
うん。我がペット達は大変好戦的な上に、日々強くなっていく。
なんでこうなった?!
最初にこの島に来て上空から魔物を調べた時は、あまりに強そうな魔物ばかりなので、ビクビクしてたのに!
最初の一ヶ月くらいは近場の動物と戯れ、小物の魔物を撃退するくらいだったのに!
どんどん行動範囲を広げてって、段々強そうな魔物を狩って来るようになって!
もう既に火山の手前辺りまで行ってるよね?
島に移住してきて一年と少し。
やっぱり目に見える家には心惹かれて、一年かけて丸太小屋を建てることに夢中になってた俺です。
前世の爺ちゃんの友達は元宮大工で、子供達に木組みの仕方を積み木で教えるような爺さんだった。
夏休みに入ると、子供達を集めてはツリーハウスを作らせてはご満悦の爺さんだった。
そのお陰で釘を一本も使わない丸太小屋を完成させることが出来た。
多少不格好なのはご愛敬。
中は魔法で弄り倒したから、テント以上に快適空間になってるので問題ないし!
その間放置気味だったペット達は、遊びの延長で狩りを楽しみだした。
この一年で徐々に大物になってきた獲物。最近は毎朝小山のようにデカイ魔物を一匹ずつ狩って来るペット達。
そろそろ洒落にならないくらい魔物が貯まってるから!
俺一人での解体は大変なんだよ!
ダンジョンでも見たことない魔物が大量にマジックバッグ内に入ってるんだよね~。
そろそろ街に行ってギルドで解体を頼むべき?
アールスハインと助、ユーグラムやディーグリーとはたまに電話で話して、お互いの近況を報告し合ったりしてるので、そんなに離れてる意識はなかったんだけど、兎に角魔物の処理をしないと!
この島にはまだまだ大量に魔物が居るからね。
久々に島を出て王都ヘ向かいながら上空を飛ぶ。
移動魔道具に乗ってるのは俺とプラムとハクだけ。ラニアンとソラとルクスは俺達の乗った魔道具を三角に囲むように飛んでる。
そしてたまにすれ違う魔物を狩ってる。
ご丁寧に下に落とす前に俺の所に持ってくるので、ありがたくそのまま収納するけど。
ルクスはこの一年でちょっと大きくなりました。
なので世界樹の実を食べさせてみたら、前世の鳩くらいの大きさに一気に成長しました。
う、う、う、羨ましくなんかないんだから!
体が大きくなるのと比例して、力も格段に強くなった。
元々結構な力持ちだったのに、前世の鳩サイズなのに今では、小山のような巨大な魔物を鷲掴んで運べるくらい力持ちになってる。
途中で魔物の体が千切れて落としてしまう事もあるけど!
赤ちゃんとは言え聖獣なのでポテンシャルが高い!ラニアンの時とはまた違った成長の仕方で驚く事も多い。
久々に見る人間の姿を眺めながらゆっくりと王都ヘ向かい、王都の街門から少し離れた場所に着地。
そこからはラニアンに乗って移動。
街門近くになると馬車や人も多くなってきて、動物連れの幼児である俺を、微笑ましそうに、不思議そうに、心配そうに見る様々な人達が多くなった。
門の入り口は複数に分かれていて、貴族でも高位貴族用、下位貴族用、そして大型の馬車を持つ大商人用と中規模以下の商人用、通行証を持つ一般人用と、持たない一般人用とに分かれており、俺は何と!高位貴族用の入り口を使えるのでした!
国王であるアールスハイン直々に許可を出してくれたメダルを持ってるのだ。
長い長い行列を横目にずんずん進んで、高位貴族用の入り口に向かってると、何人かの親切な人達が注意してくれるんだけど、ニコッと笑って大丈夫って言って通りすぎた。
他とは違う誰も並んでない入り口に着くと、門番も訝しげな顔をして、
「ぼうず、ここは大人の偉い人しか通れない場所だ。順番に並んでズルしちゃダメだぞ~!」
目線を合わせて注意された。
なので首から下げた冒険者タグと共につけてた通行証メダルを見せる。
繁々と眺めて、何故か剣の柄でちょっと叩いて、首を傾げて、
「よく出来てんな~?どこで手に入れた?」
と、まるで本物とは信じてくれない!
あれ~?これで問題なく入れるはずなんだけど?
「おうしゃまにもらったよ」
正直に言っても、
「はあ~?王様って、ごっこ遊びかなんかの王様か?ここは王都だから、あんまそう言う遊びはやらね~ほうが良いぞ?」
と注意される始末。
これはどうすれば良いんだろう?
門番と顔を見合せ首を傾げていると、目の前の門番よりもベテランそうな別の門番が来て、
「何やってんだ?いくら暇だからってガキ相手に遊んでんなよ!」
「いや、遊んでるわけじゃありませんよ!このぼうずが持ってる通行証が、どうにも本物と見分けがつかないんで、話を聞いてるところです」
「どれ、見せてみろ」
ベテランの門番にも冒険者タグと通行証メダルを見せる。
これは俺の物なので決して首からは外してはいけないと習ってるので、首から下げたまま見せる。
ベテラン門番も繁々と見て、何度も裏表を見て、爪を立て、やっぱり剣の柄で叩いて、
「本物に見えるな?」
「でしょう?これ、通しても良いもんですかね?」
若い門番が聞くのに、ベテランの門番が凄く納得してない顔で、俺をジロジロ見た後に、
「まあ大丈夫だろう?このガキに何か出来るとは思えないし」
「そんなんで良いんですか?!」
「本物に見える以上、ここで止める訳にはいかんだろう?」
「はぁ」
二人とも納得いかない顔をしてるけど、何とか無事通れました。
王都は一年前に比べるととても賑やかに賑わっているように感じた。
ただ久々の人混みはちょっと息苦しく感じるので、あまりキョロキョロせずに、近くに居たおばちゃんに冒険者ギルドの場所を聞いて真っ直ぐに向かった。
王都の冒険者ギルドはとても大きな建物だけどあまり賑わってはいなかった。
午前中なのに飲んだくれてる冒険者も居て、雰囲気も良くない。
ペット達連れで入っていった俺をジロジロ見て指差して笑ってる奴も居る。
このギルドには人間用のカウンターしかなくて、カウンター前に立っても受付の人の顔も見えないので、フワッと飛んでカウンターに座る。
カウンターのお姉さんを驚かせ仰け反らせてしまった。
「こんちわ~」
にこやかに挨拶すれば、
「こ、こんにちは!僕、ここは冒険者ギルドよ?子供が遊びに来るにはちょっと危険かな~?早く帰った方がいいよ」
酔っぱらいに聞こえないように小声で教えてくれるが、用があって来てます。
冒険者タグを見せながら、
「かいたいと~、かいとりお願いちます!」
俺が冒険者タグを出した事にギョッとして、そのランクに目を見開いて、一応確認の為に魔道具に通して本物であることに、
「えええーー?はあ?」
叫んで立ち上がった。
あまりの大声に凄く目だった。
隣のカウンターのおばさんちょっと手前って感じのベテラン受付嬢が立ち上がってこちらに来る。
目の前の受付嬢が慌てて説明して、それを聞いたベテラン受付嬢が、俺を繁々と眺めてから、
「どうぞこちらへ」
とにこやかに別室へと案内しだした。
流石ベテラン!と思ったが、個室に案内された途端、
「僕、この冒険者タグはどこで拾ったの?怒らないから正直に言いなさい?」
って既に怒ってる顔で問いただされた!
う~ん、門番といい、冒険者ギルドといい、幼児の俺ヘの待遇が面倒な事に。
今まではアールスハイン達が居たから問題なく手続きされていた事が、俺一人とペット達ではスムーズにいかないのね。
まあここは冒険者ギルドなので、マジックバッグから大人二人分くらいの熊魔物を出して見せ、
「かいたいと~、かいとり、お願いちます!」
と強めに言ってみれば、腰を抜かす程驚いたベテラン受付嬢は、這うように部屋を出て、暫く待つと小さいのに筋肉の塊みたいなおじさんと、縦長のヒョロガリなおじさんが部屋に入ってきて、部屋のテーブルの上の熊魔物を見て、
「ギルド職員が失礼した。ワシがこのギルドのギルド長じゃ。解体と買い取りと聞いたが、このアイアンベアーの解体と買い取りの依頼かね?」
「ん~ん、もっといっぱいありゅ。それのかいたいと~、かいとりお願いちます!」
「いっぱいとはどれ程あるのだね?」
「五百よりいっぱい」
「このアイアンベアー級の魔物を五百以上?!」
「ん~ん、もっとでっかいのいっぱい」
「でっかいとは、取り敢えず解体部屋に移動して見せてもらおうか」
「は~い」
何とか解体と買い取りをしてもらえそうです。
そう。双子ちゃん好きなんです。
子供の頃は近所に双子のお姉さんが居たし、同級生にも居たし、最近ではご近所に双子の赤ちゃんが仲間入りしたし。
身近に居たせいで双子ちゃんが珍しいと言う意識がなかったんですね。
改めて比率を調べてみたら珍しいのだと知りました。
でも今後もたぶん出てきます。
ただの趣味として温く見て下さい。




