後始末のお手伝い
誤字報告、感想をありがとうございます!
おはようございます。
天気は雨。
青龍はもう泣いてないのに砂漠付近は雨が多い。
その事でポツポツと緑が復活してきてる。
そして何故か青龍の体は次第に砂に埋まってきてる。
沈んでる訳ではなく、砂が被さってる感じで埋もれてきてる。
砂漠のど真ん中に長い山脈が出来ていってる感じ。
非善良組には相変わらず越えられない壁になってるけど。
宝珠に魔力を込める時にお願いしておいたので、東側に居てまだ逃げ出せない善良組の光るブレスレットとバリアは継続中。
宝珠に魔力が満々入ってる状態なら、青龍の使った魔法をニョロでも使えるそうで、たまに補充しに行くだけですんでる。
半年たった今もまだポツポツと善良組な市民がバリアを越えてこちらに来るしね。
不思議な事に、バリアを越えるとブレスレットは消えてなくなる仕組み。中々芸が細かいぞニョロ!
そんな現状を見て、善良組の代表者から冒険者ギルドに依頼が出された。
未だ取り残されてる善良組を救出する依頼。
奴隷契約は切られたし、バリアも有るけど、飢えて動けないとか怪我で動けないとか、そう言った人達を助けてこちら側に運んでくるお仕事。
依頼料は溜め込まれてた資産の残り。
運んだ人数と距離で依頼料が変わるそうです。
そこで大活躍するのが俺の魔改造した馬車ですよ!
俺の空飛ぶ魔道具に連結出来るんだぜ!
空飛ぶ幌馬車って見た目はシュールだけどスイッチ一つで中身キャンピングカーから普通の幌馬車に変身できる優れ物!
他の冒険者とか街に入る時用のカモフラージュの為に作ったけど、人を運ぶだけなら中身幌馬車の方が人数乗せられるからね!
俺は馬車引き係なので、他の皆はボードに乗って、ラニアンは自力で空を走ってる。
他のペット達は馬車に乗ってる。
一番遠い所から回ろうってことで、渡り鳥と同じ高さをぶっ飛ばす!
途中元帝国の首都に空いた巨大な穴を見学して、未だ争う地上を見て呆れて。
直線距離でぶっ飛ばしても六日かかった国の端。
光るブレスレットには俺の魔力も入っているので探すのは簡単。
ただ屋敷の地下だったり、争いの真っ只中に居たりすると、奪い返すのになかなか手こずる。
まあ、全然無傷で奪還出来るんだけど!
ドワーフ、エルフ、獣族と様々な種族の元奴隷を救出して馬車に乗せる。
中には激しく主人に反抗して檻に閉じ込められてた虎獣人まで居たりして。
皆一様に疲れて栄養不足で傷だらけ。
中には手足を失ってる者まで居て、とても痛ましい。
人間に怯える人も多いので、我がペット達がお世話してる。
樽で用意した水に治癒魔法を溶かして、それを馬車に乗った全員に飲ませる。
馬車の入り口には清潔を保つ用に足拭きマットを置いてあるし。
治癒魔法を溶かした水を飲めば取り敢えずの痛みや軽い病気、軽い擦り傷や切り傷は治る。
一気に治さないのは人によって重症度が違うから。
安全な場所に行ってからちゃんと治療しますよ。
内部を拡張してギチギチにつめて乗っても幌馬車では四十人を運ぶのがやっと。
満杯になった馬車を引いて六日かけて西側に戻る。
皆さん飢えてたのか、物凄い食欲!病み上がりの人はもう少しゆっくり食べなさいよ!と怒鳴っても掻き込むように貪り食ってる。
中には吐きそうになって我慢して、更に具合が悪くなったりしてる人も居るし!だから言ったのに~!
初日と二日目はそんな状態だったけど、三日目からはちょっと飢えが満たされたのか、少しだけこちらの言うことに聞く耳が出来て、掻き込む事はなくなってきた。
そして到着した西側の種族代表者に引き渡されると、崩れるように号泣して気絶したりする人多数。
人間族用として建てられた病院に運ばれる人多数。
俺達は休む間も無くまた東側へ。
今度は小競り合いの真っ只中へ。
バリアって万能だよね!
鎖で繋がれて戦わせられてた人をサクサク捕獲。
興奮状態なので暴れるんだけど、それもバリアで囲って水洗いを何度かすると大人しくなる。
そして捕獲を手伝ってくれる。
小競り合いに参加するくらいだから、皆さんとても頑丈で素早くて仲間意識も有るのか、俺達が捕獲するよりスムーズに行く。
光のブレスレットの無い人もたまに居るので、その人は除外。
連れてってくれ!とか懇願されてもバリアを通れないので無理です。
訳を話したら無理矢理馬車に乗ってこようとしたけど、そこにもバリアは有るんだぜ?
弾かれて終わりでした。
青龍曰く、魂の汚れてる人は弾かれるんだって!そう言ったら泣いてた。
後からその人と同じ場所で奴隷になってた人に聞いてみたら、奴は笑いながら戦いを楽しんでたとの証言もあったので、自業自得でないの?と納得。
それでも西側に家族が居るらしく、帰りたいと泣いてたそうな。
バリア越しに会えば良いんじゃない?もしくは自力で西側近くに来て家族を説得するなりしたら良いんじゃない?
そんな戦闘に突っ込んでいってを三度程繰り返してたら、自分達も手伝う!と申し出てくれた人達が出てきたので、待ち合わせ場所を決めて二手に別れた。
俺達は隠されてる元奴隷達の解放。
戦闘方面は元気な元奴隷達。
獣族がどれだけ鼻が利くと言っても建物の地下とかは無理だからね。
エルフや小動物系人獣は、戦闘系ではなく愛玩系の奴隷として囚われてる事が多い。
ドワーフは生産系として。
どちらも地下に隠された部屋とかに押し込められてる事が多いので、屋敷に突撃する。
まあこっちはこっちで大騒ぎを起こして戦闘にもなるんだけど、囚われてた元奴隷さん達は説得しないでも素直に言うことを聞いてくれるので、手間がかからない。
待ち合わせ場所に行くと、傷だらけの集団が!それでもどこか誇らしげに見えるのは、ちゃんと青龍に認められた光るブレスレットをしてるからかな?
取り敢えず鎖を切って見える傷だけサッと治して馬車に乗せて、安全な場所に移動してから治癒魔法の溶けた水を飲ませる。
そしてご飯。
前回の事で言っても聞かないのが分かってるので、大量にオジヤを作って持ってきた!
掻き込んでもまあ大丈夫じゃない?
野菜もトロトロに煮込んだオジヤなので胃にも優しい筈。
人間、だけじゃないけど腹が満たされると落ち着くようで、これからの予定を話すと泣き出したりまだ疑ってたりしたけど、暴れることはなくなったので、サクッと帰ります。
そして前回と同じ流れ。
号泣して気絶して呆然として。
そんな救出作戦を三ヶ月程続けると、俺が感知出来る善良組も居なくなってきたので、依頼達成として報酬を貰った。
あ、光るブレスレットをしてても、赤ちゃんとか子供は攫ってきてませんよ!お母さん、もしくはお父さんも光るブレスレットしてれば一応声は掛けたけど、同意して西側に来る人はほんの数人だけだったし!お母さんやお父さんが善良じゃなければ声も掛けなかったし。
明らかに虐待とかされてる様子の子供には声をかけたけど、親を捨てられる子供ってなかなか居ないんだよね。
全部で二百人くらい運んだ俺達は、冒険者ギルドからSランク試験を受けないか?と誘いを受けた。
何でもSランク試験と言うのは、三ヶ所以上の冒険者ギルドからの推薦と、どこかの国の王様の許可が必要なんだって。
そんな規定があることを全然知らなかった俺達。
この西側の其々の種族代表者が国の王様として推薦してくれて、乗っ取られてた冒険者ギルドからも推薦されて、Sランクの試験を受けることに。
Sランク試験とは、ドラゴン退治だそうです。
ダンジョンに居たような小さいのじゃなく、野生?のドラゴンを狩ってくる試験。
北大陸西側の六割は魔の森と言って良い。
残り二割が他種族の住む森。
残り一割が砂漠で残り一割が人間の住める土地。
うん、ほぼ森だね!
そしてその森の最深部には二百年前に滅びた、かつての宗教の総本山、ヒルアルミア聖国があったらしい。
古い地図には記載があるけど、今では誰も辿り着けない場所になってしまったので、今ではどうなってるのかは分からない。
そしてその周辺にはドラゴンが居るらしい。
飛んでるドラゴンの姿は度々目撃されてるそうな。
Sランク試験もあるけど、ヒルアルミア聖国はユーグラムの最終目的地なので、行く一択だね!
皆もやる気満々だし!
うっかりミスや変換ミスを除いても、日本語って難しい!
思い込みってなかなか治らないよね!
と言い訳してみたりして。
いや、本当、すみません!頑張ります!




