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アマテ国ダンジョン と年越しパーティー

誤字報告、感想をありがとうございます!

 アマテ国ダンジョンに戻り、生クリーム色の通路からやり直し。

 ゲンゴロウお爺ちゃんは金ゴーレムまでは進んだ事があるので、転移出来るんだけど、料理長のマティアスさんは初めてだからね。


 まあ、ボードに乗ってスイスイ進むんだけど!

 俺の魔道具に乗ったゲンゴロウお爺ちゃんが、微妙な顔をしてる。

 ボス部屋は全部スルーして先へ先へ。

 銀ゴーレムの出る通路までくると、空中に居ても土の弾丸攻撃が当てられるようになってきたので、この辺から戦闘しながら進む。


 途中でお昼休憩をしてまた進む。


 サクサク切り捨てて進む。

 その剣の切れ味と、攻撃魔法の威力にゲンゴロウお爺ちゃんだけでなく、料理長マティアスさんもドン引きしてる。


「な、なあ、ケータちゃんよ、あの切れ味はなんだい?金属のゴーレムをスパスパ切ってるが、あれは魔剣かなんかかい?」


「ん~ん、ドワーフのもとじめがちゅくったけん」


「ドワーフの元締めとはまた!話には聞いておりましたが、あれ程の剣を作れるとは!」


 ゲンゴロウお爺ちゃんも食い付いてきた。


「それにしたって切れすぎだろ?」


「みしゅるるだから?」


「ミスリルって言いたいのか?え?ミスリル?!あの剣ミスリルなのか?」


「そ。ダンジョンで出るよ、みしゅるる」


「マジかよおい!ミスリル出んのか?!」


「ミスリルゴーレムとは、噂でしかないと思っておったが、本当に出るとは!」


 ゲンゴロウお爺ちゃんも驚いてる。

 最高到達はミスリルゴーレムじゃなかった?ギルドではそう聞きましたけど?

 ゲンゴロウお爺ちゃんが若い頃に、噂で聞いたらしいから、相当前に攻略されたのかな?


 シルバーゴーレム、ゴールドゴーレム、メタルゴーレム、ジュエルゴーレムと通りすぎて、ミスリルゴーレムの出る通路につくと、ゲンゴロウお爺ちゃんが目をキラキラさせて、戦闘に加わりました。

 男の子の憧れは、歳を取っても有効のようです。

 料理長マティアスさんも若干キラキラしてるけど、自分の実力では倒せないと諦めてる様子。


 料理人らしく火魔法は得意らしい料理長マティアスさんに、関節を狙って火魔法玉を撃つように提案してみる。

 中級の槍型火魔法を、圧縮して圧縮して小さな玉を作り、関節を狙う。

 ヌルヌル動く鹿型ゴーレムに当てるのは中々難しいが、ハクがすかさずサポートするように拘束してくれたので、右肩の関節部分に辛うじて当てる事が出来た。

 ボトッと落ちる腕。

 当てた本人が一番驚いてる。


「こんどはあしー!」


 言われるままに魔法を圧縮して撃ち出す料理長マティアスさん。

 今度は右足が落ちる。

 バランスが取れず這いつくばるゴーレム。

 その真上から圧縮した火魔法を、首と頭と心臓の辺りに連続で当てる。

 キラキラ光ってミスリルの塊を落として消えるゴーレム。

 ハクが触手で拾って料理長マティアスさんにホイッと渡すと、呆然としたまま受け取り、既に消えたミスリルゴーレムの居た場所と、手にしたミスリルを何度も見て、ワナワナしだした。


 その塊一つと他の金属を使えば、包丁の一本も作れるだろう。


「感謝する!」


 抱っこされてグリグリされました。

 おっさんに抱っこされても嬉しくはない。

 ハクもムニムニムニムニされました。


 他のメンバーも問題なくミスリルゴーレムを狩って、ゲンゴロウお爺ちゃんも無事狩れました。


 皆の倒し方を見てすぐに真似して倒してました。

 切れ味は悪い筈の剣なのに、スパスパ切ってました!

 流石元騎士団長!

 技巧派って感じが格好いい!


 徒歩で進み見かけるミスリルゴーレムを狩って、ボス部屋。


 チームのメンバーが増えたからか、ボスも増えた。

 鹿型のミスリルゴーレムが五体も出た。

 暇なので参戦してみた。

 アールスハイン達が二体。

 ゲンゴロウお爺ちゃんが一体。

 ソラとハクとラニアンと料理長マティアスさんが一体。

 俺が一体。


 空を飛んで、カッター型の我が剣で真っ二つにしたった!

 ヌハハハハッ!ってやってたけど、誰も見てなかった。


 ゲンゴロウお爺ちゃんと料理長マティアスさんには予めバリアを張ってあるので、怪我もなく討伐完了。

 我がペット達はマティアスさんに纏めて抱えられてグリグリされてます。

 ゲンゴロウお爺ちゃんもミスリルを手に入れてホクホク顔。

 アールスハイン達は既に通った道なので普通。


 少し早いけど今夜はここで一泊。


 夕飯は麻婆豆腐と餃子とご飯とスープ。

 流石料理長マティアスさん!餃子の皮がまん丸ですよ!包む手も早い早い!

 ちゃんと皮の真ん中辺りが厚めになってるのも流石!

 プロの作った物は一味違うね!


 皆無言で、物凄い勢いでモリモリ食ってました!


 ゲンゴロウお爺ちゃんは、出したテントに腰を抜かす程驚いてました!

 部屋数が足りないので、アールスハインの部屋でハクベッドで寝ました。



 おはようございます。

 天気は不明。

 料理長が作ったサンドイッチを食べて、皆の目の周りにサングラス型バリアを張り、蛍光黄色の通路を進む。


 ダイアモンドゴーレム登場。

 一度ゲンゴロウお爺ちゃんが先行して切りつけたけど、剣が折れました。


 他にも剣はあるらしいけど、ダイアモンドゴーレムには参戦しないそうです。

 これは料理長マティアスさんも同じく。


 なので暇な俺達は、休憩所で豆腐料理中。

 冷奴、湯豆腐、揚げだし豆腐、肉豆腐、油揚げに厚揚げも作った。

 がんもどき、白和え、豆腐ステーキ。

 そこまで作ってお昼休憩に来た皆で食べる。

 豆腐ばっかりだけど、量が有るので若者の腹も満たせた。


 アールスハイン達は修行のようにダイアモンドゴーレムを狩っている。


 午後も引き続き料理。

 大豆から豆乳を作り、おからを作った。

 煮豆も作った。甘いのと辛いのと、素揚げしてトマト味とガリバタ味も。

 おからで炒め煮、ナゲット、おからもち。


 すぐ隣でメモ片手に、戦闘よりも真剣な顔のゲンゴロウお爺ちゃん。

 味見の度に口をパカッと開けるのが面白い。

 ちゃんと入れてあげるよ!

 料理長マティアスさんもね!


 夕飯は豆とおからと豆乳料理。

 試作したものをズラッと並べたので、豪華に見える。


 一週間程籠っていたダンジョンを出ると、外は雪が舞い散っていました。


 アールスハイン達は一人一体のダイアモンドゴーレムを倒せるようになったし、マティアスさんはレシピが増えた。

 ゲンゴロウお爺ちゃんも、ミスリルを手にいれたし、レシピが増えた。

 全員がホクホク顔でダンジョンを出て、残り半分のアマテ国観光をする前に、お正月をアマテ国の王城で過ごす為に移動。


 塩の功績はアンネローゼに行くけど、勲章をくれるそうです。

 自国以外で勲章を貰うことは、とても栄誉な事なので、皆受けるそうです。


 三日掛けて王都に戻り、王城の客間に通される。

 すっかりお客様扱い。

 年末はどこも忙しいのか、落ち着きのない城内。


 年末年始はリュグナトフ国と同じく精進潔斎して、二日からパーティー三昧の日々。

 俺達は初日のパーティー以外は好きにしてて良いそうです。


 招待状を持ってきたゲンゴロウお爺ちゃんの説明によれば、塩の利権の欲しい貴族家から複数の招待状が届いてるそうな。

 どれも参加しなくても問題ないようでほっとした。

 面倒臭そうな気配がプンプン!


 一応お客様扱いなので、洋服燃やすのも、教会のお祈りも王族の端っこで参加。


 次の日からのパーティーは、二日の昼間に叙勲と報奨の授与が行われ、夕方からは本格的なパーティー。

 フォーマルな服装がとても窮屈に感じます!

 で、やっぱり目に優しくない色鮮やかな会場に衣装。


 アマテ国は、リュグナトフ国よりも貴族の人数が少ないので、ほぼ国の全部の貴族が集まるパーティー。


 勲章を貰った冒険者と言う微妙な立ち位置なので、パーティーを眺めながら、端っこの方で料理を食い荒らしております!

 アンネローゼはスサナ王子と仲良さげににこやかに過ごし、何人かの令嬢に話し掛けられ、楽しそうにしてる。

 俺が作ったクジラの髪飾りをしてる。

 それってパーティーでアリなの?

 真珠がついてれば良いの?


 そんな和やかな輪に近付くのは、スサナ王子の姉で元お姫様な長女と三女。

 今回は次女は居ないらしい。


 なんと言うか、顔はにこやかなのに、火花が散って見えるのは俺だけ?

 一見にこやかに談笑しているように見えて、お互いに口許を扇で隠し、遠目から見ても空気がピリついてるのがわかる。

 恐いね!近寄りたくないね!

 同じ様に見ていたアールスハインの顔も、心なしか引き攣ってますよ!


 アマテ国のドレスと言うのは、七五三で三歳児が着るような肩から裾までドーンと寸胴に見えるデザインで、腰付近から薄い生地やレースで膨らみを持たせ、色も淡いパステルカラーが多く、はっきり言っておばさん世代には似合ってないと言うか、中々に厳しいデザインが主流であるらしい。

 今回アンネローゼがパーティーに着ているような、濃紺の体に沿ったシンプルなデザインのドレスを着ているものは皆無。


 なので誰よりも目立ってる。

 リュグナトフ国の流儀としては、婚約者の目や髪の色に合わせたドレスを着るのが主流なので、一見真っ黒の髪と目のスサナ王子だが、よ~~く見ると光の加減で青く見える目に合わせて、濃紺のドレスを選んだようだ。

 王様も同じ目の色をしてるらしく、微笑ましそうに見てる。


 そんな目立ちまくっているアンネローゼに向けられる視線は様々。

 憧れや感心や羨望の目で見るもの、あから様に嫉妬や嫌悪を向けるもの、興味津々だがそれを隠そうとするもの、全く興味の無いもの。


 この国に大いに貢献するだろう塩作りと言う功績が認められているので、全体の半数以上は好意的な視線だが。


 そんな注目の的の人物に、元王女とは言え、現公爵夫人と伯爵夫人が近寄っていって、礼もせずにいきなり話し掛け、あまり友好的では無い空気を醸し出して会話してる様は、この国の人達にどう映っているのだろう?


 会場の隅っこには、低位貴族や大商人と呼ばれる人達が集まって、アンネローゼ達を見ながら噂しあっている。


◆お詫び◆

オミクロンの影響をモロに受けて、今、仕事が大変な事になっているので、書いてある分を更新したら暫くお休みさせて頂きます。

3月中は何とか更新出来るとは思うのですが、4月以降はちょっと分かりません。

まとまった時間が取れるまではちょっと見通しがつかない状態です。

申し訳ありません!

少しでも早く再開出来るよう頑張ります。


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4巻の発売日は6月9日で、公式ページは以下になります。 https://books.tugikuru.jp/202306-21551/ よろしくお願いいたします!
― 新着の感想 ―
[一言] >Nogut 「洋服燃やす」ってのは「1年で一番よく着た服を着て教会にお祈りに行き、日が沈んだら朝着た服を燃やして灰に聖水をかける事で1年の悪運を洗い流す」風習の事だと思う 79話「年末年始…
[気になる点] 一応お客様扱いなので、洋服燃やすのも、教会のお祈りも王族の端っこで参加。   (コピペをしました。) のとこの「燃やすのも」ではなく「も安物」ではないでしょうか。 [一言] 一気見さ…
[一言] >お詫び どんまい イキロ
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