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気を取り直して

誤字報告、感想をありがとうございます!

 おはようございます。

 天気は薄曇り。

 夜中に起こされたので、何時もよりも遅く起きました。

 朝食を済ませ妖精の町へ。

 昨日と違って忙しなく働く妖精達の姿がそこここに。

 よく見てみれば、昨日小さくされた妖精達が、何かに追われるような勢いで働いている。

 それ以外の妖精達とは朗らかに挨拶したり雑談したり。

 お爺ちゃん大妖精の場所を聞くと、昨日のサボり広場に居るとか。

 そちらに向かう間にも、更にチビ妖精達が集まって引っ付いてくる。

 ユーグラムがとてもご機嫌。


 サボり広場には、もうサボってる妖精は一人もおらず、お爺ちゃん大妖精がポツンと巨木の前に浮かんでた。


 挨拶しながら近寄れば、


「おお、おはようございます!昨夜は大変お世話になりもうして、我々の町も無事、サボり癖の付いた連中も必死に働くようになりました。ありがたい事ですじゃ!大妖精総出で結界も強化しましたしの」


「ここでは何を?」


「奴の残滓が残っていないかの確認じゃ。自分の力を強める事に、殊更執着しとった奴めは、少しでも自分の力の残滓が残っていれば、取り戻そうとするやもしれんしの」


「それで残っていたのですか?」


「いや、元々が精霊であった奴の残滓は、自然に溶け込むのも早いようで、跡形も無く消えておる。影響を受けておった妖精達の体からも、聖獣様が力を吸い取る時に、綺麗さっぱり消して下さったしの!」


 とてもスッキリした顔のお爺ちゃん大妖精。

 まだウトマリの襲撃が無くなったと断定は出来ないが、当分は失った力を補う為に動けないだろうとのこと。


 町の様子を見学するだけのつもりだったので、もう用は済みました。

 次の町へ行く事をお爺ちゃん大妖精に告げれば、


「また何時でも来てくだされ、歓迎いたしますでの!」


 そしてお礼にストーンマンの輝石を貰ってしまいました。

 使い道が無いので断ろうとしたら、


「恩は返さねばなりませぬ!我々の町はあなた様に救われた、これは受け取って下され!」


 押しきられました。

 擦れ違う妖精、服やバッグやポケットに忍んでいたチビ妖精達を全て出して、別れの挨拶をしたら、ギャン泣きされました。

 まあそれでも行くけどね!


 ストーンマンの輝石は、魔石よりも強い魔法を貯められる奇跡の石。

 それを三個も貰ったので、一個は魔道具にしてやりましょう!

 絶対防御、邪悪排除、魔力吸収の三つを付けて、しめ縄の外側に埋めます。

 魔力を込めるとバリアの完成。

 町全体を覆うバリアは、魔力吸収も付けたので、勝手に魔力吸収して輝石を壊されない限りバリアを張り続ける優れもの!

 これでウトマリの成れの果てが再度襲撃してきても安全!のはず!

 邪心や邪悪な魔力の無いものは自由に出入り出来るからね!

 それではバイバ~イ。



 ボードに乗って空の旅。

 一度だけ燕に似た鳥の魔物の群に襲われたけど、難なく撃退。

 この燕に似た魔物は、食べられる部分も少なく、味も良くないしその他の素材も安い値段でしか買い取りされないので、穴を掘って埋めてしまいます。


 目的地はエルフの街。

 森の深い部分にあり、エルフの守る森の更に奥は、魔の森と呼ばれる魔物の巣窟だそうです。

 魔の森の向こうはまた別の国。


 世界のあちこちに点在する魔の森は、隣接する国々の脅威となり、多くの犠牲を出し、頭を悩ませる一番の原因となっている。


 リュグナトフ国でも嘗ては多くの犠牲を出していたが、他種族を人として受け入れ始めた当初、最初に移住を求めてきたエルフ族の申し出により、魔の森のすぐ隣の広大な森を領地として与える代わりに、魔の森からの被害を食い止める役割を担ってくれる事となった。


 エルフ族とは森と共に生活する種族で、自然からより多くの魔力を得る代わりに、人間族のように空中を漂う魔力だけでは体調を崩してしまうため、人工物の多い場所では生活が出来ない、と言う多少の不便さもある。


 過去に繁栄の最中にあった帝国では、エルフ族の豊富な魔力を利用しようとして、多くのエルフ族を集め奴隷のような扱いをしていたが、発展著しい帝国内には、エルフ族の魔力を得られる自然物が極端に少なかったため、次々に体調を崩しエルフ族の人口は絶滅寸前と言われる程激減してしまったそうだ。


 帝国から逃れ、魔の森で密かに隠れ住んでいたエルフ族の生き残りが、どうやってリュグナトフ国の事を知ったのかは分からないが、長い旅の果てに安住の地を見付けたエルフ族は、リュグナトフ国に感謝し、魔の森の脅威から守る事を約束してくれたそうだ。


 長い年月を掛けて、更に各地に点在していたエルフ族は、続々とリュグナトフ国に集結し、人口の八割程のエルフ族がリュグナトフ国に住んでいると言われる程。


 そんなエルフ族の街へと続く街道に下り、トコトコと歩いている途中、気の良いラバー商会の馬車に声を掛けられ、乗せて貰っている現在。

 エルフの街の成り立ち等を教えて貰いながら、尻の痛さに耐えております!

 揺れる!弾む!たまに出る小物の魔物のせいで急停車もしょっちゅうの馬車は、すこぶる乗り心地が悪いです!

 俺のモチモチの尻が二つどころか八つに割れそうです!

 人を乗せる用の馬車では無く、荷馬車なので贅沢は言えないけど、サスペンション、サスペンションを誰か開発して!

 俺には無理ですよ!

 ドワーフの町に行けば可能だろうか?真剣に悩み中。

 何でもかんでも魔道具って訳にはいかないからね。

 自分の使うものには遠慮しないけど!


 ガッタンガッタン、ドコドコ尻を打たれながら辿り着いたエルフの街。

 巨木とそれを繋ぐ縄の向こう側はエルフ街だそうです。

 妖精町の結界に似たバリアのようなものが張ってあって、入り口で許可を貰わないと入れないそうです。


 順番待ちの列に並び冒険者タグで問題なく入れた。

 ディーグリーはそのまま荷馬車で、ラバー商会エルフ街支部へ。

 ユーグラムは教会へ。

 俺とアールスハインと助は、エルフ族の族長の所へ。

 其々に別れ別行動。


 自然と共に生きる種族なので、街と言っても森の中を歩いてるのと変わらない。

 道が踏み均されているくらいで、態々木を切って道を整備する等はされてない。

 見掛ける人々は、テイルスミヤ魔法庁長官や、ユーグラムやユーグラムパパのような、やたら綺麗な顔の人ばかり。

 男臭い容姿や、肉感的な女性等は皆無。

 中性的なほっそりとした背の高い人々ばかり。

 そして耳が長い。色素も薄い。

 建物は木や蔓を組み合わせたようなものや、石を削ったものが多いよう。


 そして何故かそのお綺麗なエルフさん達が、俺達をガン見してくるんですけど!

 近寄っては来ないけど、全然目線が離れていかないんですけど!

 無表情で全員に見られるって怖いんですけどーーー!

 助が族長の家を尋ねれば、凄く親切に教えてくれるんだけど、ついてこようとするし、ポヤ~っとした顔になってペット達や俺を抱っこしようとするし!

 それが可愛いものを見た時のユーグラムそっくりな仕草なので、エルフ族総出で可愛いもの好きか?!と疑ったり。


 多少怯えながら族長の屋敷に到着。

 白い石と木と蔓とを組み合わせた、独特な建物は見た目はとても美しい。

 警備に当たっている兵士?さんに用件を言うと、何の確認もなく屋敷内に招かれた!

 ええ、不用心過ぎない?とも思ったけど通されたのでそのまま、案内の人に付いていく。

 通されたのは広く高級感のある部屋。

 人間のお客さん用なのか、調度品はお城にあったものと遜色ない感じ。

 まあ、俺には調度品の良し悪しを見る目は無いけど!


 人間とは違うけど、同じ様なメイド服を着た女性が、お茶を出してくれてちょっと待つ。

 獣族の街とは違って、茶器も普通の大きさで安心した。

 出されたお茶は、ティーカップに入っているのにウーロン茶に似た香りと味がした。


 二杯目のお茶を半分飲み終わる頃、部屋の外が騒がしくなり、ココココココンと忙しないノックの後に、とても慌てたようなエルフさんが三人入ってきて、


「お待たせ致して申し訳ありません!」


 と平謝りしだした。

 土下座せんばかりの頭の下げように驚いていると、お茶を出してくれたメイドさんまで頭を下げだした。

 こっちも慌てて立ち上がり、


「突然訪問をしたのはこちらですから、その様に頭を下げられる事ではありません。どうか頭をおあげください」


「いや、ですが聖獣様をお迎えするにはあまりに粗末な用意しか出来ず、連絡の行き違いでお待たせしてしまうなど言語道断」


 速攻正体ばれました!

 だからガン見されてたのかね?


「ああ、いえ、今回はこの子の事ではなく、国王からの使いでお訪ねしたので、本当に頭をおあげください」


「そうは言われましても、我々の街に聖獣様をお迎えするとは、数百年振りの奇跡、是非ともおもてなしをさせて頂きませんと!」


「ふちゅーにちて!(普通にして!)」


 埒が明かないので口出ししてみます。


「は?は!ええと……………」


 エルフの人達は俺の言葉に困惑顔。

 通じなかったのか、通じても困惑しているのかどっちだろう?


「この子は色々とありまして、妖精族の突然変異として、今私達と共に旅をしています。聖獣として正体が明かされれば、お互いに身の危険にさらされる事になるでしょうから。ですから、一冒険者を相手にするように接して頂けると助かります」


「……………………我々エルフに取っては、理解しがたい事態ではありますが、聖獣様がそれをお望みであるなら、従いましょう」


 渋々、本当に渋々、苦渋の決断!って顔で了承するエルフさん達。

 遅れて更に二人の女性が合流して、五人のエルフさんを相手に、王様のお使いの用件を話す。

 五人のエルフさん達は、五つに分けられたエルフの街の代表者だそうです。

 其々の住む場所によって、微妙に習慣が違うそうで、街を五つに分けて住み分けをしてるそうです。


 通信の魔道具は、一番大きな街であるこの屋敷に置いておくそうです。

 用も済んだので出て行こうとしたら、何故か全員に一回づつ抱っこされました!

 俺から漏れ出ている魔力をスーハーされました!



最近、文章の書き方や言い回し等の指摘や誤字としての訂正を頂くのですが、すみません!直してる時間が無いので、余裕が出来たら見直します!

素人の書く文章なので、生暖かい目で見逃して頂けるとありがたいです!

その内ちゃんと直すつもりではいます!たぶん。いつか。

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4巻の発売日は6月9日で、公式ページは以下になります。 https://books.tugikuru.jp/202306-21551/ よろしくお願いいたします!
― 新着の感想 ―
誤字、脱字以外の 人間としての特徴の『言い回し』『口調』は本人の特徴であり、本人自体の存在の証明なので、公文書以外の何物もそれを強制的に矯正させられるものではないので、気にする必要はありません …
[一言] 明らかな誤字脱字言い間違い以外は放置でいいと思うんですが 表現にまで口出しされて変えてたらキリがないでしょうし
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