まとめ回みたいになった
誤字報告、感想をありがとうございます!
おはようございます。
早いもので、後期も後三日で終わります。
Sクラスの飛び級試験は、アールスハイン、ユーグラム、ディーグリー、イライザ嬢、ともう一人しか受かりませんでした。
ただ、受かったもう一人は、飛び級せずに二年生になるそうです。
なので飛び級で、三年生になるのは四人だけ。
と思ったら、ちゃっかりシェルと助も飛び級するそうです。
まあ、シェルは、もうお城で充分に働けるくらいの能力があるし、助は騎士団で鍛えられてるしね!
食堂では未だにキャベンディッシュ達が騒いでいる。
ただし、周りはちゃんと学習していて、キャベンディッシュ等の周りには誰も近付きもしない。
元女神の取り巻きは、全部で八人になった。
常に元女神の周りに侍って、守っているつもりらしいが、本人に取っては邪魔でしかないらしい。
たまに取り巻きを撒いて、一人裏庭で壁を蹴っている。
コッソリ近付いて愚痴を聞いてみると、キャベンディッシュ等の気遣いが、計画の邪魔しかしていないらしい。
当初の目的としては、いじめに遭いながらも健気に学園に通い続ける元女神の姿に胸を打たれた攻略対象の誰かが声を掛け、そこから他の攻略対象ともお近付きになる計画だったらしい。
ついついウケケ!と笑っちゃって見付かりそうになった。
そんな計画が上手く行くわけが無い。
本当に純粋に真っ当な令嬢がそんな目に遭っていれば、アールスハインやディーグリー、助辺りは手を差し伸べるかもしれないが、中身がこの世界を好き勝手してた元クソバカダ女神であることを知った以上、手を貸す訳が無い。
尚、ユーグラムは可愛くなければ興味が無いし、シェルは面白い者にしか反応しない。
その間にもアールスハイン達は、着々と強くなっている。
肉体強化は自在に使える様になったし、ボードの扱いも相当上手くなった。
無駄にアクロバットな飛びかたはどうかと思うけど。
騎士団でも、何人かは肉体強化に成功したし、ボードに乗れる騎士も多くなった。
魔道具の焼き付けにも慣れて来た人が多くなって、色々な魔道具の量産が出来る様になってきた。
助とも改めて乙女ゲームの話をしたが、やったことの無いゲームの話など、よく分からない。と言うしょうもない結論だった。
元女神が言っていたイベントが、何を示すかは分からないけど、去年から度々ある魔物の襲撃や、他国のお家騒動等もその一部ではないかと言う予想。
この予想は王様達、国の偉い人とも共有しているし、次期女王になるクレモアナ姫様の挨拶回りも終了したので、外交への意欲が増し増しになって、あらゆる情報を集める事に夢中になっているので、何かあれば、手遅れになる前に対処出来るだろう。
イングリードとイライザ嬢の仲も順調に進展している様だし、ミルリング王国のパパ殿下とママさんも赤ちゃんも順調らしい。
宰相さんが会うたびに孫自慢してくるし。
ビデオとカメラを作らされたよ。
これはもう最初から判子にして、量産体制に入っている。
ミルリング王国のパパ殿下に送り付けて、大量の写真を要求して、お城でもやたらと写真を見せびらかしているらしい。
それが羨ましかったのか、悔しかったのか、将軍さん家もお嫁さんが妊娠したんだって。
今からソワソワしてるのはどうかと思うけど。
そうそう、すっかり存在を忘れてたけど、元聖女も無事出産をしたが、生まれた子供は元聖女の茶髪でも、キャベンディッシュの金髪でも無く、緑色の髪の子供だった。
元聖女の護衛に当たっていた騎士が緑色の髪だったので、すぐに親子鑑定をしたら親子判定。
騎士は責任を取って赤ちゃんを引き取って、騎士を辞任して、今は街の一般兵士になったそうです。
引き取りに行った時に、元聖女が子供よりも自分を助けろと訴えたそうだけど、相手にもしなかったらしい。
アンネローゼのダイエットの旅は、当初から軌道がずれて行き、今はもう魔法少女ではなく、ロクサーヌ王妃様化が激しく、魔法少女ステッキを捨てて、今はモーニングスターをぶん回しているらしい。
報告をしに来た騎士がガクブルしてた。
王様とクレモアナ姫様が頭を抱えてた。
夏本番でも学園の中は快適な温度に保たれているし、この国は湿気も無く、温暖化などとは縁遠い環境なので、真夏でもそれ程激しい暑さでは無い。
半袖Tシャツとハーフパンツで、ヒンヤリした巨大化ハクに乗っかって、読書をしている今は授業中。
社会と言う名の貴族学の時間。
微塵も興味が無いので、テイルスミヤ長官に借りた魔道具の本を眺めている。
色々な魔道具が載っているがどれもいまいち。
どの魔道具も一つの機能しか付いてない。
俺が作った魔道具は、基本二.三個の機能を付けちゃうので、他の魔道具を作る時より魔力を多く使うそうです。
魔力は多いけど、魔法の使えなかったお城で働く人達の良いアルバイトになってるそうです。
時々感謝されてお菓子を貰うけど、だいたい食えないって言うね!
お城のお菓子は大分改良されて、俺でも食べられる様になってきたけど、そもそもの小麦自体が別の種類っぽい。
週末になるとたまに、ボードに乗って街の外のいろんな所に行ったけど、小麦はどこでも作っているけど、場所によって種類に違いが有るらしく、色々試して柔らかさが全然違う事が分かった。
色々試して、料理長が作った柔らかいパンは、俺のマジックバッグに大量にストックしてある。
アマテ国から送られてきた米も結構ある。
ディーグリーの家の商会が頑張ってくれているので、学園の肉も段々柔らかくなってきて、俺の食べられる物も増えてきた。
後心配事といったら?
元女神の存在は不気味だけど、脅威と言える程の力は無い。
助の話では、乙女ゲームは学生時代に起きる事が多く、卒業までには解決してると思う?って話。
そう言えば妹がやっていたゲームでも、よっしゃ!これで後は卒業パーリーで終了!と叫んでいたのを覚えてる。力強い拳を掲げてたのも。
それが本当なら、後一年で終わるのだろうか?それとも元女神が卒業するまで?でもそれだと攻略対象が居なくなる。
ならばキャベンディッシュが卒業するまでなのだろう。
乙女ゲームのラストは大体ハッピーエンドなら二人が結ばれて結婚とかで終わるはず。
バッドエンドとかもあるらしいけど、それは関係ない。
元女神がどうなろうと、自業自得。
終わりの時期が分かっているなら、それまでに何かが起こるのは確実だろう。
それにいかに迅速に対処するか。
連絡用の魔道具も作って、国の偉い人達には渡してあるし、クレモアナ姫様が国内外の情報を集めてるし、何かあれば連絡してくれる事になっている。
ギャル男神から貰ったチート魔法能力は、いざとなれば強いだろうし、何とかなるだろう。
じゃあ卒業後は?
シェルによれば、俺って、魔道具やその他の道具、肉の処理方法やパンの製法なんかも、特許的にお金が入っているらしく、軽く伯爵並みの資産が有るらしい。
伯爵並みの資産がどれくらいか知らないけど、具体的な金額は聞いてない。
庶民にはちょっと怖い金額な予感がするしね!
アールスハインが卒業後どうするかは聞いてないけど、何時までもお城に居候するのもどうかと思うし、そもそもお城では俺のやることが無い。
魔道具の開発や、魔法の新しい使い方とかを考えて仕事にするのも良いかも知れないけど、折角異世界に来たんだから、世界を見てみたい。
環境汚染の無い世界は、さぞ美しいことだろう。
それには冒険者になるのが一番早いんだけど、登録出来ないってどうなのさ!
アールスハインにくっついているから登録出来ないのか、妖精って言ってるからかは分からない。
そんなことをつらつらと考えてる内に、一日が終わった。
平和で何より。