肉体強化訓練
誤字報告、感想をありがとうございます!
おはようございます。
今日の天気も晴れです。
昨日はキラキラしい会場で、カラフルな髪の生徒がカラフルなドレスを着て、会場を踊り回るのを見すぎたせいで、若干目がチカチカしてしまい、部屋に帰った途端バタンと寝てしまいました。
モノトーンの部屋は目に優しい!
今日から連休なので、朝食を食べたらお城へ。
一日くらいは実家に顔を出すそうで、ユーグラムとディーグリーは明日からお城に泊まり込む予定で、シェルと助と馬車に乗ってます。
昨日のダンスで、靴がメコメコになるくらい足を踏まれまくった助が、若干足を気にしているので治して上げました。
騎士科でも有名なダンスの下手な組み合わせなんだそうです。
他に組んでくれる人がいないので、毎回二人で組んでいるそうです。
シェルが爆笑しながら説明してくれた。
お城に着いたらまずは王様と王妃様への挨拶。
その後は偉い人五人を交えて会議。
「それでどうなのだ、元女神の様子は?」
「…………元聖女の時と同じような状態ですね」
「………………何をやってるんだ彼奴は!」
親として、同じ過ちを繰り返すキャベンディッシュに王様が呆れています。
「それにしても、自分の趣味の為に世界を好き勝手した張本人を、何とも出来ねーのは歯痒いな!」
バンと自分の膝を叩いて悔しそうに呟く将軍さん。
同じ思いなのか、宰相さんも苦い顔をしている。
「しかし現状は何の罪も犯していない以上、平民を無闇に処罰は出来んだろう!」
「分かっちゃいるが、奴のせいでどれだけの人間が苦しめられたかを考えると!」
「…………そうだな、今すぐに何かをすることは出来んが、奴の動きは細かく監視させている。次に何かをしでかそうとすれば、容赦はせん!」
「当然です!それは新たなる神の御許しも有りますしね!」
宰相さんが凶悪な顔で笑ってます!こっち見ないで怖いから!
まぁ俺だって容赦する気は無いけど。
暫くは、動向調査を続ける事で決定。
「それにしても、ケータ殿の開発した魔道具は驚異的だな!お陰で多くの犯罪者を捕まえられた!」
将軍さんがニカッと笑って俺を撫でてきたけど、頭がもげそうです!加減して!
「ああ、その事は私からも礼を言おう!素晴らしい魔道具をありがとう!」
王様にも褒められました!
「そこで一つケータ殿に頼みがあります」
宰相さん顔が怖いです!
「にゃにー?」
「親子を判別する魔道具は作れますか?」
「おい、それは!大騒ぎになるぞ!」
「分かっている!しかし娘と孫があらぬ疑いを掛けられているのだ!一刻も早く解決してやりたい!」
「まぁ、あちらの国と揉める原因になっても困るしな…………しかし親子の判別か、公になれば騒がれるだろうな?」
「多くの貴族家で大問題が起きるだろうよ!」
今までは疑ってはいるが、正確な判断が出来なかったので見逃された事も多く有ったが、魔道具で判別が可能になれば、実は実子では無かった事が判明したり、実は昔の火遊びが発覚したり、って事が考えられる
お家騒動が頻発するね!
「ですが親子を判別する魔道具は、かなり昔から研究されていますが、魔力での判定は不可能ですよ?突然変異も起こり得ますし」
「……………無理だろうか?」
「たびゅん、でちるよ?(多分、出来るよ?)」
「ええ!出来るのですか?!」
テイルスミヤ長官の方が食いついてきた。
「まーりょくららくて、ちーでくべつしゅればいいよ(魔力じゃなくて、血で区別すればいいよ)」
「魔力ではなく血!血液!そうか、親子は血が繋がっているのか!」
ガガーンとショックを受けてテイルスミヤ長官が固まった。
「ケータ殿、それは本当に可能ですか?」
「やってみりゅー?」
「ああ、そうだな、試しに一つ作って欲しい」
王様にまで頼まれたので、作って見ましょう!
マジックバッグを漁って、良さそうな素材を探す。
血液を垂らすので水に強い素材で、繰り返し使うかも知れないので丈夫で、汚れは落ちやすい方が良いでしょう、検査結果が分かりやすく見えるように………………何かガラスの灰皿みたいな乳白色の物体を発見。
真ん中に凹みもあるし、魔力も結構内包してる。
取り敢えずこれで行ってみましょう!
灰皿の後ろ側の凹みに、円を書いてー、そのなかに四角を幾つか書きます、文字は、親子診断、血液鑑定、汚染防止、赤青判定。
想像力が物を言ってしまう魔法も魔道具も、俺が理解できればその通りに作れてしまう恐ろしさ!
ちょっと大きめの平べったい魔石をセットして焼き付け!
ピカッと光って完成!
さてさてテストしてみますかね!
表側の凹みに水を入れて、アールスハインと王様に血を一滴垂らして貰う。
ゆっくりと混ざった血は、ピカッと光って灰皿全体が、乳白色から青に変わった。
「「「「「おお!?」」」」」
まだですよー!次灰皿の水を捨てて、綺麗に洗ってから、今度は助と将軍さんに血を一滴垂らして貰う。
混ざった血は、ピカッと光って灰皿が赤に変わる。
成功ですな!
「「「「「「おおー!」」」」」
「かんしぇー」
「そんな!こんな簡単に、長年の苦労が!」
テイルスミヤ長官が落ち込んじゃったけど、他の人達ははしゃいでいます。
自分の血で確めてるし。
当然アールスハインと王様以外は赤判定。
他の親子でも確かめて下さい。
後に起こるかもしれない問題は、俺のせいでは有りません!
そんなこんなで昼食時、合流したリィトリア王妃様とアールスハインでも親子鑑定。
当然青になった灰皿。
リィトリア王妃様と双子王子は赤判定。
双子王子と王様は青判定。
その他にも、お城で親子で働いている文官さんでも試したけど、全員が青判定。
正確さが証明されました!
宰相さんに満面の笑みで高い高いされました。
嬉しくないです!
午後は肉体強化の指導をしに騎士団の訓練場に。
助とアールスハインが実際に見せて、軽く模擬戦。
二人が打ち合っただけで、訓練用の剣が折れました。
それを見て俄然やる気になった騎士達。
しかし、助は別として、アールスハインでも三ヶ月掛かった肉体強化を、そう簡単には習得出来ません。
皆やたらと叫んでるし、力んだだけでは無理ですよー!
これは長期戦になりそう。
なのですぐに使えるボードもお披露目。
本当はお披露目する気は無かったんだけど、街中をスイスイ飛んじゃったんで、衛兵さんから問い合わせが殺到しちゃって、学園がどうしますか?ってお城に丸投げしてきたらしい。
原因は王子達ですよ!って。
なので騎士団で開発中の魔道具って扱いにするそうです。
判子作って量産して貰いましたとも!
アールスハインと助が見本を見せて、身軽で魔力の多い騎士から試してみた。
ボードのみすっ飛ばす騎士複数、ボードごと吹っ飛んで行く騎士数人、飛んでった先で他の騎士を薙ぎ倒す騎士数人。
ボーリングのようだね!
あっれーおっかしいーなー?アールスハイン達は、もっとスムーズに飛んでたはずだが?
皆に笑われながら何度も挑戦する騎士達。
作って数日で全員分は用意出来なかったので、ボードの訓練をしているのは二十人くらい。
その他の騎士達は、肉体強化の訓練を続ける。
一日ですぐに出来るわけもないので、今日はほどほどで終了。
肉体強化は習得してないのに、なぜか皆疲れていた。叫び過ぎじゃないよね?
汗もかいたので風呂に入って晩餐室へ。
王様、リィトリア王妃様、イングリード、双子王子が揃っていて、和気藹々と食事を済ませ、サロンでデザートの果物を食べてたら、バンとドアを叩き開けるように入って来たキャベンディッシュ。
驚いて皆が見ていると、
「父上、酷いではないですか、私は予定があると言ったのに、無理矢理にマナーの講義をいれるなど!キルギス夫人の言葉だけを信じて、息子である私の言葉は聞いて下さらないのですか?!」
「………………キャベンディッシュ、お前は前回の元聖女との騒動を忘れたのか?今お前の行動が、前回と全く変わっていないことに気付いてはいないのか?」
「何を仰っておられるのです、元聖女の事など今は関係無いではないですか!」
「キャベンディッシュ、お前はクシュリアの思想に染まり過ぎ、片寄った考え方が過ぎる。もう一度一からマナーを学び直せ、それが出来ぬのなら、王族を名乗ることを禁ずる!」
「な、な、なにを仰って、私の考えが片寄っているなど!病気療養中の母上を悪く言うなど!」
「クシュリアは病気などでは無い!罪人を庇い立てするな!」
「わ、わ、わ、わたしは!父上の息子ではないですか!息子である私の事を信じては下さらないのですか?!」
「今までの行いを見ての結論だ。キルギス夫人が合格点を出すまでは、城から出ることを許さん!それが守られないなら、平民となって何処へなりと行けばよい!」
「ヘ、ヘ、へ、へいみん。私が?そんな!あんまりです!私は王族ですよ!」
「ならば王族として恥ずかしく無い程度のマナーくらい習得せよ!」
キャベンディッシュは、声にならない叫びをあげてサロンから走り出て行った。
王様が深い深いため息をついた。
アホな息子って始末に悪いね!
前世のアホボンボン課長を思い出すね!
気分は良くないけど、本日は終了。
毎日更新が滞って、皆さま読み返してくれているのか、初期のページの誤字報告がががが!
有り難いんですが、まだあったのか!と落ち込みます。
いえ頑張ります!