夜中、眠っている間に髪の毛を食べる妖怪!
僕の名前は、『西神 鉚一』21歳の大学生。
僕には、深刻な悩みがあるんだ!!!
中学3年生になった頃から、急に髪が抜けはじめてきて、、、。
別に、シャンプーをしてごっそりと髪が抜けるとい訳でもなく、、、!
気がついたら、、、?
髪が薄くなっていた感じなんだよ、、、!
僕と同じ年の男の子に、僕と同じように髪の悩みを持った男の子が
いるのだけど、、、?
寝ている間に、大量に髪が抜けたという話しを聞いた事があるんだけど、、、?
僕は、どうやら、、、?
それとも違うのかもしれない、、、!
僕の場合は、、、?
朝起きると、寝る前に比べて明らかに髪の毛がなくなっているのに、、、。
髪が抜けた形跡がないんだよ!
髪が1本も落ちてないんだ、、、!
どうしてなのか、、、?
僕は、病院で診てもらった事もあるんだけど、、、?
先生が言うには、『ストレスからきてるのかもしれませんね!』と言われ。
薬と髪に効くスプレー型の薬をもらっただけ......。
ちゃんと、病院からもらった薬を飲んだり髪に付けたりしたんだけど、、、?
結局、治る事はなかったんだ、、、!
▽
ただ僕は、一つだけ気になっていた事があったんだよ。
夜、僕が眠っていると、、、?
部屋の近くで、変な音がするんだ!!!
【シュルシュルー】と何かを吸っているような音。
僕は、この音をあまり気にしていなかったんだけど、、、。
・・・でも、ある時その音がした時に目を開けると、、、?
僕の頭に近づいて、誰かが僕の髪を吸っている、、、!?
『お前は、誰なんだ!?』
『あぁ! 起きちゃった? ごめんよ!』
『ごめんよじゃないだろう! 僕に何をしてたんだよ!!!』
『・・・ちょっとだけ! 髪を、、、。』
『お前か! 僕の髪の毛を食ってるのは、、、!!!』
『・・・ごめんよ! お前さんの髪があまりにも美味しそうだったから、つい、』
『お前のせいで! 僕がどれだけ! 髪の毛の事で悩んだのか! 分かるのか?』
『・・・ごめん、』
『僕の髪を! 全部、返せ!!!』
『・・・全部?』
『返せないのか? どうしてなんだ、、、?』
『オラのエネルギは、“人間の髪の毛なんだよ!” だから、全部と言われても!』
『分かった! 5本ぐらいなら、お前にくれてやる! それならいいか?』
『・・・ううん! ありがとう、でもあと5本髪をくれねーか?』
『分かった! 分かった! あと5本やるよ! それで返してくれるんだな!』
『うん!』
『よし! それと約束してくれ! もう僕の髪を食わないと、、、!』
『分かった!』
『お前! 案外、物分かりがいい奴だな!』
『あぁ! オラはいい妖怪だからな~!』
『じゃあ! たまに5本でいいなら、髪をお前に食わしてやるよ! どうだ!
それなら、またココに来れるだろう、、、?』
『ううん! ありがとう、お前さんもいい人間なんだな!』
『あぁ、お前とは“いい友達になれそうな気がするよ!”』
『そうか! ありがてぇ~』
『じゃあ! またな!』
『あぁ! 明日の朝には、元の髪に戻ってるぞ!』
『そうか!』
『あぁ!』
▼
僕が朝目を覚まして、洗面所で鏡を見ると、、、?
中学3年生の髪が薄くなる前の僕になっていたんだよ!
『昨日の妖怪が言った通りになった、、、! アイツ本当にいい妖怪
だったんだな! ありがとう!』
・・・なくなったと思っていた髪の毛が元に戻ると、、、?
今までの、僕を知っている人からしたら、、、?
『どうしたんだよ! 急に髪が増えたのか?』
『増毛したんじゃないのか!!!』
『髪が増えると、、、? イメージ違うな~!』
『西神君! カッコイイじゃん!!!』
『なんか? 若返ったね!』
『今の西神君なら、私! 付き合ってもいいよ!』
かなり、僕の髪がある方は好評だったんだ、、、!!!
それに、髪が増えて1番嬉しかったのは、、、?
直ぐに、【彼女ができた事!!!】
それに、たまに僕が寝ている時にあの妖怪が遊びに来るようになったよ!
僕は、アイツの為に抜けた髪の毛を置いておいて。
来た時に、あげると喜んで食べてるよ!
『何時も、ありがとうな~』
『いいって事よ! お前のおかげで、髪の毛もフサフサになって! 彼女も
出来たんだぜ~い!』
『・・・なんか分からんが、良かったな~!』
『あぁ! さあさあ~髪の毛を食っていいぞ!』
『ありがてぇ~』
この髪を食べる妖怪と僕は、とっても仲がイイよ!
なんか? 分かんないけど、、、。
今が一番! いいのかもしれないな~!!!
最後までお読みいただきありがとうございます。