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021 はじまりのルナ(回想)

 傭兵のレック・デシュタールは、戦争に参加していた。


「大将の首を取ったぞ!」


 遠くから声が聞こえる。

 どうにか参加した国が勝利したようだ。

 レックは、ボロボロになった自分の剣を見る。


 今の世界は、小さな小国が常に戦争をしている乱世になっている。

 レックは闘いながら、どうしたらこの世界を変えることが出来るのか考えるようになっていた。

 だが、個人の力ではどうにもならない。


 そんな考え事をしながら、倒した敵の装備品を回収していると、1人の少女が死体に対してなにかをしているのが見える。


 筒型の先に針が付いたもので、死体から血液を採取しているように見えた。


「そこで、なにをしている!」


 レックが叫ぶと少女が振り向いた。

 白銀の髪に白銀の目をした長髪の美しい少女だった。


「お前は、どうなんだろうな」


 少女が独り言のように小声で話すと、物凄い速度で接近してレックを押し倒して馬乗りになった。

 ありえない速度と腕力で、百戦錬磨のレックがここまで強い人物と出会った事がないと感じる程の出来事だった。


「な、なんだと」


 驚いてあがなったが、びくともしない。


 少女が手に持っていた、針が付いた筒状物をレックの首筋に刺した。

 レックは、殺されたと思い目を閉じた。


 しかし、痛みもなく、別に苦しくもない。

 再び目を開けると、満面の笑みの少女が針が付いた筒状の物をいつのまにか首筋から抜いていて、筒状の物を見ながら動きを止めていた。


「え? なにが一体!?」


「お前は、合格だ……長い間彷徨って初めて見つけた。だが型が足りない。お前の血液型では、一部しか救えぬ。まぁ、良いだろう。お前は、力が欲しいか?」


 寒気がするほど威圧感を感じたが、即答で答えてしまう。


「ち、力が欲しい!」


「その願い叶えよう。その代わり私の手伝いをしてもらうぞ」


「わかった。貴女の名前は?」


「ルナだ」


「ルナよ。なにを手伝って欲しいのだ?」


「世界を元の形に戻すのだ! まずは、お前から血清を作る。私と共にくるのだ」


 バタバタバタ……


 突然、空から突風吹いて来たと思ったら、上空に見たこともない風車のような物が天辺に物凄い勢いで回っている鉄の箱が空に現れて、鉄の箱から明るい光が差し込む。

 旧世界でMi-26と言われたヘリコプターが、降り立った。


 ここから、傭兵のレック・デシュタールが、建国する物語が始まる。

用語説明


Mi-26

NATOコードネーム:Halo"ヘイロー"はソビエト連邦/ロシアの軍、民間用大型輸送ヘリコプターである。現在生産されているヘリコプターにおいて世界最重を誇る。Mi-26は世界初の8枚翼を持つヘリコプターである。


血液型

血球と血清との凝集反応をもとにして血液を分類した型。ABO式・Rh式のほか、いくつかの分類方式がある。


人物紹介


レック・デシュタール

元凄腕の傭兵。

ルナとの出会いから急激に力をつけて、建国を成功させる。初代デシュタール帝国皇帝となる。

世界を統一して平和な世界を目指すが、強引な侵略と国土拡大を推し進めた為に多くの敵を内部に作ってしまう。

最後には、自分の子供の第二王子に暗殺される。

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