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019 逃亡

 女の子を抱いて、装甲車の場所まで戻った。


 インディ、女の子の状態を調べられるか?


【昇が装甲車と言っている戦車の近くに寝かしてくれれば、索敵のセンサーとソナーで調べられます】


 装甲車のそばに、寝かせる。


 ピン、ピン、ピン

 装甲車から甲高い音が聞こえる。


【骨折や外傷は無いようです。血液が付いていますが本人のものではないと思います。昇に医療知識をインストールします】


 え! 要らない! 脳がパンクする。


【もう、パンクするなんて無いですよ。昇は自分の可能性をもう少し考えた方が良いと思います】


 私の否定を無視して、頭の中に医療知識が流れ込んでくる。

 インディが進化して性格が現れてきた気がする。


 入ってきた知識を利用して調べるが、女の子は健康体であった。精神性のストレスによって気を失っている可能性がたかそうだ。


「う……うあ」


 突然、女の子が目を開けた。

 起き上がって周囲を見てキョロキョロしている。


「大丈夫ですか?」


「キャ! あなた誰?」


「ノボルと言います。あなたは誰ですか?」


「私は、チエミです」


 14歳ぐらいのワンピースを着た可愛い少女が、立ち上がって私を見つめる。


「追っ手に追われていたのですが、知りませんか?」


「追われていましたね。付き添いの人に気絶していた貴方を逃がすように依頼されました」


「その人は?」


「追っ手に殺されました」


「え! ……そうですか……ん? 私は、なんで逃げれたんですか?」


「私が、貴方を抱いて走って逃げました。足が速いので逃げきれました」


「え……ちょっと理解できない」


 チエミが、混乱している。


 遠くの方に明かりが見える。

 追っ手が来たようだ。

 遠回りして巻いたつもりだったが、優秀な奴がいるのか?


「インディ、ルクを起こしてくれ。チエミは、あそこの鉄の乗り物に乗ってくれ」


「よ、呼び捨て!?」


 そういえば、姫って言われていたな。


 装甲車のハッチが、開いてルクが顔を出した。


「何事ですか?」


「付近で襲われてる人がいて助けた。ここにいるチエミをそれに乗せて逃げてくれ。後から走って追うのでインディの指示に従ってくれ」


「わかりました。ノボルの強さは知っているので安心して待ってます。こっちに来なさいチエミ」


「また、呼び捨て! 私は姫だぞ! なんだその鉄の箱は! 私を騙して閉じ込めるつもりか?」


 全てが急展開で、どうやって助かったかもわからない見たこともない鉄の箱じゃ疑うのもわかる。


「安心してくれ、ルクはエテロ王国の王女だよ」


「は!? え? そういえば見たことがある顔……ええ! ルク・エテロ様?」


 お、助かった知っていたようだ。これで警戒は少しは解けるだろう。


「インディ、後は頼んだよ」


『了解しました昇』【了解しました昇】


 装甲車のインディと私の頭の中のインディが同時に答える。


 チエミが驚きながら装甲車に乗り込んだ。2人を乗せた装甲車は入口(ハッチ)を閉じて、川の中へ潜水していく。水中から初期の目標だった村らしき所へ出発した。


 川縁に、一人残される。

 背後から、先ほど別れた追っ手が現れた。

詳細人物紹介


白鳥昇(しらとりのぼる)の能力


現在、昇はロボットである。

体の大部分が液体金属とナノマシンで構築されている。

記憶チップは、2個存在していてインディと多くの知識が入っている記憶チップと、昇の過去の記憶と感覚などが擬似的に入っている記憶チップの2つ。

インディのチップは、ロボット三原則があるが昇のチップは、例外的に規約が何もない。

昇の記憶は、元の状態より15-20%以上移植時の失敗でロストしている。

体の制御は、昇のチップが処理している為に、インディが入ってるチップから技術をインストールしないと体の制御に反映されない。

逆に、外部との通信や発電などの内部機能はインディが入っているチップが処理しており、昇の命令でインディが実施する。


体の表面は、ある程度好きなように形状変化可能だが、体格を変更する場合は数時間の時間が必要。

自己修復機能がナノマシンに付加されているので、体が半分になっても制御可能な記憶チップがあれば、時間を使えば再生が可能である。


体重は、通常の人の5倍から10倍(形態によって変化)

腕力は、通常の人の最大100倍ほど(形態によって変化)

最高時速は60kmで走る事が出来る。

垂直飛びなどの動きは、体重が重い為に通常の2倍程度。


エネルギーは、最小限の動きであれば最大1年動ける程度の備蓄を体内にできる。


エネルギー補給は、外からの電波や光線など波があるものを体表面でエネルギーに変換可能である。

現在は、宇宙にある発電衛星から充電用の電波を照射して受信する事で補給している。

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