表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/151

第十八幕 ミントとメアリー……。交差する光と闇。 1

※どう考えても警告が来そうなので、この話は殆ど削除しました。

ミッドナイト版かカクヨム版を作成する場合、完全版として載せようと思います。


 メアリーは甘美でエロティックな妄想に耽っていた。

 ミントの事を考えると、劣情ばかりが湧き上がってくる。


 ……あの子、好きな子いるのかしら?

 そう思うと、嫉妬の感情も湧き上がってくる。

 ジェドという少年では無いだろう。

 ならば……。


 ……女の勘だけど、ね。


 メアリーは、遠くに見える、謎のオーロラを眺めながら、どうしようもないエロティックな妄想に耽っていた。


『作中作・砂漠の華』


 凍える砂漠の中、二人は対峙する。


「貴方自ら、私の処に出向くなんて、何故、そう考えたのかしら?」

 メアリーは不思議な顔をする。


「お願いがあるの。協力して欲しい」

「何に?」

「犯罪者が野放しにされている。処罰されるべき罪人達が生きている。私はそれがずっと赦せなかった。沢山の人殺し達がよ……」

 ミントは冷たい視線で向ける。


「犯罪者? 人殺し?」

 メアリーは少し困惑したように感じる。


 ミントから発せられているのは、メアリーが強く興味を引くくらいの憎しみだった。深く、暗く、そして底が見えない程の……。


 砂塵は二人を包み込む。


「ねえ、メアリー。私はこの世界の神様を信じない。彼らに転生を与えてはならないから。死後の世界での救済を与えてはならない。私は彼らに死を与えたい」

「そう?」

 メアリーは自らの髪にかかった砂埃を払う。


「それで、貴方は取り引きの際に、私に何を提供してくれるのかしら?」


 ミントは……。

 少し、儚げな顔になる。

「私の貞操を上げるわ。貴方、欲しがっていたでしょ?」


 メアリーは唇を震わせる。

「いいの?」

「ええ、私を好きにしていいわ」

 ミントは、自らの上着を投げ捨てる。


 肩。

 太股。

 そして、胸元が露わになった服を着ていた。


「私を好きにしていいわ」

 ミントはメアリーの瞳を見据える。

「いいわ。取り引き、成立ね」



 ……………………。

 ……………………。……………………。


 朝だった。


 ミントは羽毛に包まれたベッドの中で寝ていた、隣にいたメアリーが彼女を起こす。


「う、うん…………」

 ミントは眼をこする。


 メアリーは、ミントの髪を握り締め、そして大きなハサミで髪を切っていく。

「ちょっと、何しているの…………」


 べりっ、と。

 ミントの薬指の爪が剥がされる。

 ミントは激痛で失神しそうになる。

「何、やってる……!?」

「どんどん、興奮してきちゃって、……その、ちょっと貴方の身体、色々、切り取っていいかしら?」


 ミントは。

 力いっぱいに、メアリーの頬を弾き飛ばす。


 メアリーは鼻血を流す。

「ふふっ、…………、私、可愛い子からいたぶられるのも好きよ?」

「そう」

 ミントは、握り拳を作り、力いっぱいに、メアリーの顔を殴り付ける。メアリーは、よろけて倒れ、椅子に全身を打ち付ける。

「これ、以前、私の脚切った分ね。これで許す。……ね、ちゃんと私に協力してね? 私、本当に初めてだったのに……、やっぱり、貴方って人は……」


 メアリーは起き上がろうとしながら、椅子の角に当たった後頭部を撫でる。

 鼻血がどくどくと流れている。

 

「ミント。貴方、ハルシャって。あの…………、牛の頭の男の人……?」

「うん、そうよ」

「……本気?」

「初めては、彼と決めていたのに…………」

「人間じゃないわよね……」

「別に貴方に関係ないじゃない? 私は彼との子供が欲しい」


 メアリーは、少し首をひねる。

 メアリーは、優しくミントの頭を撫でる。



 急使が来て、メアリーの妄想は終わる。

 妄想が酷過ぎて、思わず、ノートとペンを取り出して、自分とミントの逢瀬の妄想を書き上げていく。


 興奮して壁に鼻を打ち付けてしまい、本当に鼻血がどぼりどぼりと流れ出していた。メアリーは正気に返って、ハンカチで鼻血を拭う。


「……あの子、絶対、ハルシャに恋愛感情抱いているわね」

 メアリーは確信する。

 手紙の中に書かれている、デス・ウィングのミントへの見解に対しては、メアリーも何となくそう確信していた。お互いの見解は、ミントも充分な異常者である、と。メアリーも、流石に獣と交尾する性的嗜好は少し、理解出来ない。


 ごとり、と、メアリーの傍で、彼女が××××に使っていた、アンデッドの少女の手首が床を転がっていった。



挿絵(By みてみん)


メアリー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ