小休憩 ジェドとメアリー
長閑な公園だった。
公園に来た者達は、静かに平和を満喫している。
サウルグロスの破壊を免れて、人々の憩いの場になっている。
様々な種族達が森の木陰でまどろんだり、簡素な遊具で遊んでいた。復興までの目途はまだまだ立っていないが、こうしてみると平和というものは何処までも良いものだった。
ジェドとメアリーは一緒に同じベンチに座り、ランチボックスに入れた昼食を口にしていた。安らかな風が二人にそよいでくる。
「エルフ殆ど死んで俺悲しいです」
「んんー、そうねえ。私もエルフの美少女で狙っていた子、沢山いたから」
「メアリーさん、積極的ですね」
しばらくすると、何名かの若い人間の少女達が現れた。
年の頃は十代くらいだろうか。
ジェドは鼻の下を伸ばす。
メアリーも彼女達を見ていた。
「なんかこの辺り、可愛い子、多いですね」
「そうね」
メアリーは震えている。
「どうしました?」
「いや、その」
メアリーはかなり恥ずかしそうに言った。
「あの身長低くて、さらさらの金髪の人間種族の女の子。肩で切り揃えた髪に、熟れた桃のような肌。純白のカットソーに短いスカートの子。可愛いわよね? 貴方も見惚れていたわよね? 私、あの子でオ×ニーしたくなってきて」
メアリーは性的な妄想をさらりと言う。
ジェドは少しだけ、何とも言えない顔になる。
「お、男の人は駄目ですか。俺、実はメアリーさんの事も……その、会った時からドキドキしていて…………」
「私、レズビアンだし」
ジェドの告白は刹那で玉砕した。
しばらくの間、二人の間で沈黙が訪れる。
メアリーはジェドの顔も見ようとせずに、物欲しそうに公園でまどろむ美少女を眺めていた。
「あの美少女、口説いちゃ駄目ですかねえ?」
ジェドは少し気まずそうに、話題を変える。
「駄目よ。私達、カップルと思われる。かなり気持ち悪いわ」
メアリーはとてつもなく嫌そうな顔をしていた。
「じゃあ、俺一人で……、玉砕してきますわ」
ジェドは肉食系でナンパなどを平気でするような性格だった。だが、童貞だった。
「やっぱり興奮してきたから、デートに誘おうかしら。いや、もう早くベッドに入れて押し倒したい」
メアリーはそれ以前の問題だった。
「押し倒して。腹裂いて、乳房を刻んで、指を一つ一つ」
メアリーは自分の二本の指を舐め始める。苺ジャムが付いていた。
彼女の全身が小刻みに震えていく。唇を噛み締め、欲情を何とか抑えようとしていた。
しばらくして、ジェドは見事玉砕して戻ってくる。
どうも、彼のコミュニケーション能力の低さと、ついでに容姿も気に入らなかったらしい。
「はあ。ミントさん、一度でいいから。一発、俺とヤラせてくれないかなあ……」
彼は性根の部分まで妄想と性欲でいっぱいだった。だが、童貞だった。
太陽の光は眩い。
美しきルクレツィアの陽光は、性根の腐ったゲス二人にも平等に光を与え続けるのだった。




