オーガ・コボルド・ノール
・オーガ Ogre
オーガの設定は大きく分けて3パターン存在します。
一つは巨大な体で醜い人間の様な容姿をした種族で、高い筋力を持ち、暴力的で残虐で退廃的な蛮族として描かれます。
知能が低く、特殊な能力を持っている事は多くありませんが、それでも巨大な体に、高い筋力により並みの人間では敵わない種族されることが多くあります。
もう一つは前回あげたオークと殆ど同様(豚面ではない方)の蛮族として描かれる事もあります。違いは体の大きさだけです。
オークと同様に力を高く評価し、肉体を鍛え続ける種族とされる事もあります。
基本的には文明を持たず、部族社会を築きます。
もう一つは、狡猾で人に化ける能力を持ち、人の社会に溶け込み、獲物である人間を狩る種族で、食らった人間の姿に変身するというものです。もとの伝承からでは、こちらの設定の方が近いですが、こちらの設定を使う作品はあまり多くはありません。
どちらの設定でも人を食らうものであるとされることが多いです。
・コボルド Kobold
コボルドの設定も大きく分けて2パターン存在します。
一つは小さな二足歩行の犬の様な姿の種族で、ゴブリンよりさらに弱い種族とされる事が多く、家事が得意で他種族の奴隷として扱われていたりします。もふもふでかわいい種族として描かれる事が多いです。
もう一つは二足歩行の小さなトカゲの様な種族です。こちらも非常に弱い種族で、臆病な種族ですが、同時に暴力的とされる事が多くあります。こちらの設定では、ドラゴンを祖先とすることがあり、一部のコボルドにはドラゴンの翼や、火吹き能力を持つなどされる事があり、弱い種族でありながら高い魔法適正を持つとされる事もあります。この設定では、ドラゴンを祖先とする為プライドが高いとされます(でも弱く、それ故に嫉妬深い)。
どちらの設定でも、元の伝承にある金属を腐敗させる能力を持つ場合と、持たない場合どちらも存在します。
・ノール Gnoll
二足歩行の犬(主にハイエナ)の様な姿の種族です。
群れをなし、集団戦術を得意としとするとされます。ひどく暴力的な種族とされますが、同時に臆病であり、勝てる戦いしか挑まないとされます。
容姿がハイエナとされる事が多いため、ハイエナの様な習性を持つとされることが多いです。
余談ですがコボルドが犬の容姿として定着したのは、ファンタジーRPGの先駆けであるダンジョンズ&ドラゴンズで『犬の様に突き出した鼻を持つ』という表現がされ、後のウィザードィにおいてコボルドの立絵にノールのものが使われた為、コボルドは犬と定着した経緯があります(ちなみにダンジョンズ&ドラゴンズでのコボルドはトカゲの容姿です)。
元の伝承の容姿はゴブリンに近い表現をされます。