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ウエペケレ  作者: 柳瀬光輝
7/8

日収め

 大晦日。大掃除が終わった頃に、むつみと七瀬が美紅を迎えに来た。


「美紅ちゃん、日納め見に行こう!」

「海だよ、海!」


 美紅は首を傾げる。初日の出を見に行くという話は聞いたことがあるが、日納めというのは聞いたことが無い。


「おお、日納めか、いいなぁ。美紅、連れて行ってもらいなさい」


 祖父がニコニコと笑って頷く。

 父と母が外に出て、車に乗った双子の両親に挨拶をしている。

 祖母に上着を着せてもらい、帽子を被りマフラーを巻いて外に飛び出した。


「美紅、いい子にして、おじちゃんとおばちゃんの言う事聞くのよ」

「うん、いってきます!」


 元気に頷いて、車に乗り込む。

 冬休みの宿題の話やアニメの話をしていると、海が見えて来た。

 夏に行ったあの海だが、車は浜辺のほうには向かわず、山を登って行った。

 車は海を見下ろす展望台の駐車場で止まる。


 しばらく3人で一緒に雪だるまを作って遊んでいたが、双子の親に呼ばれて見晴らし台に駆け寄った。


「ほら、みんな、お日様を労うわよ。一年間ありがとうございました」

「ありがとー」

「ありがとうございます」


 みんなの真似をして、美紅も手を合わせてお礼を言う。

 今年最後の夕日が沈んでいく。


 ジュッ!


 海に大量の水蒸気が上がり、辺りが一気に暗くなった。

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