Mission-8 ”冒険者”二ナル手続キヲセヨ
お待たせしました・・・。
なんとなく思うんですが・・・「”会話”主体」の小説って、
”情景”を書くのが、難しいですね・・・。
「書けよ!」って突っ込まれるかもしれませんが、
キャラの心情として、
”ボス”は余程印象に残るような”風景”や、”情景”でないと、
関心を示さないって、思っていますし、本当に難しいんです・・・。(汗)
それに”逆”に考えて見れば、少ない情報から”想像”していった方が、
”想像力”を鍛えられると思いますよ!(・・・タブン。)
・・・また、色々とやっちまったな・・・。
はぁ・・・こういう世界じゃあ、
あんまりにも大きな”力”を見せつけると、
”厄介事”に巻き込まれる・・・ってのが
さんざん、”お約束”であったってのに、
なんでオレって・・・。
特に”商人”の前でって・・・
・・・まぁ、しょうがねぇ、
ルーキースタートの主人公よりかは、
遙かにマシなんだ。
やっちまった分、かかる”火の粉”は、
”片っ端から、ブッ飛ばす”しかないな・・。
・・・過去には・・・戻れねぇんだからな・・・。
「ボ~スゥ~? また確ニィ~ン?」
☆「ッ! ビックリしたぁ!
いきなり、耳元で喋んなよ!
オルセット!」
「へへぇ~ん、”2日”前のお返しダヨ~だ。
ど~してもって、言うから、ボクの”耳”、
触らしてあげたけど、ボクだって、
ボスが喋ってビックリしたんだからね。
それよりも~もう着いたってのに、
待ってるボクの身になってよっ!」
☆「あぁ・・・スマンな。さっきのことで・・
ちょっと、反省を・・・な。」
「反省?」
☆「そっ。オレの”力”の事でだ」
「あぁ~
”商人”さんに見せちゃったよね・・・」
☆「あれは仕方のないことだ。
頭に血が上っちまった事だし、
抜かざるを得ない事を、”アイツ”は
言ってたんだからな」
「・・・別に・・・
しなくてもよかったのに・・・」
☆「オルセット、前も言ったが
オレはこの世界の人間じゃあネェ。
よって、この世界の”価値観”や
”道徳”なんてのは、知った事ちゃあネェ」
「かちかん? ど~とく?」
☆「その人にとって、
何が”大事”で、何が”大事でない”かって
言うのが、”価値観”。
地”道”に”徳”を積む・・・って
書いて、”道徳”。
あっ・・・”書いて”って言ったのは、
オレがいた世界にあった”漢字”
って、文字の事な。
んで・・・”徳”ってのは、簡単に言えば、
”人として正しい事”、”善行”を積んで
人生を全うしていくってのが、
”道徳”かな?」
「う~ん・・・”かちかん”は・・・
ボクにとって”大事な事”?
”ど~とく”ってのは、”正しい事”?」
☆「う~ん・・・理解しきってないけど・・・
大体はそ~ゆ~事かな。」
「ブ~難しすぎるよ・・・
”べんきょう”・・・だっけ? ボクは、
”狩り”しか、知らないし・・・。」
☆「フッ、今は解んなくてもいいよ。
また今度、教えてやるよ」
お勉強会も、そろそろお開きにしないとな。
「・・・(ボスが歩き出そうとして、)
今は・・・どっちとも、ボスの事かな・・・
ボソッ」
☆「オルセット」
「ッ! な・・・ナニッ? ボスッ!?」
☆「最後に一つだけ、忠告しておくな」
「?」
☆「オレを”頼り”にするな」
「!? ど・・・どうして?」
☆「? まぁ、簡単に言えば、
オレの”言いなり”になったり、
オレの力を”過信”しすぎるなって事」
「? ・・・!?」
☆「人間ってのは、
”完ペキ”じゃあないんだ。強い”武器”や
”力”を持っているオレだって、
時として”間違う”事があるかもしれない」
「そ・・・そんな事・・・ボスには・・・」
☆「んじゃあ、オレがオルセットに、
この村を焼き払って、
その後にオレを”殺せ”・・・って言ったら
オルセットは、従うか?」
「えぇッ!?(全力で首を左右にスイングッ!)」
☆「だろ?
”過激”な発言だったのは済まないが、
”頼り”にするってのは、裏を返せば、
自分で”考える”のをやめる事だ」
「!」
☆「水とか・・・飯、
ボアなんか、獲るのも大変だったんだろ?」
「・・・うん」
☆「嫌な人間とか・・・
逃げたり、隠れたりするのも、
”工夫”したりして、
色々と大変だっんじゃあないか?」
「・・・うん・・・」
☆「この世界じゃあ、オルセットも
”獣人”っていう一人の”人”として、
”生きていく”のは、大変だろう?」
「・・・うんッ・・・!」
☆「ほら、”女の子”のオルセットだって、
ちゃんと考えて、一人でも行動できてるだろ?」
「・・・うんッ!」
☆「よ~しっ! それなら、手分けして
これからやる”クエスト”も、
大丈夫だよな?」
「うんッ! ・・・んっ?」
☆「よしッ! それじゃあ・・・」
「あの~ボス・・・?」
☆「ん? どうした、オルセット?」
「これ・・・ボクの”父さん”から
聞いた話なんだけど・・・」
☆「うん、それが・・・どうしたんだ?」
「ボクの父さん、プライドの中じゃあ、
一番、魔物を狩っていたんだけど・・・
持ちきれなくなった日があってね、
たまたま見つけた”ギルド”で”素材”を
売ろうとしたの。」
☆「・・・それで?」
「ボスゥ・・・ボクとだと・・・
”登録”も”売却”も・・・何もかもが
できなくなっちゃうよ・・・」
☆「・・・ウェッ!?」
~閑話休題~
「ありがとうございました〜
気をつけてね〜!」
・・・全く、胸糞悪いな・・・。
今、オレがどこにいるのかって?
まぁ、大体判る人が多いだろうが、
某”狩りゲー”や”お約束”では、
おなじみであろう、”冒険者ギルド”だ。
とは言っても、ここはすんごい”末端”そうな
酒場もない”水車小屋”の中に作られた
小さなギルドだ。
・・・奥で”小麦”も轢かれてるそうで、
時折、受付嬢(42)による”焼きたてパン”が
振舞われるらしい。・・・どうでもいいが。
因みに、
恒例であろう、”ギルド”のやり取りは
同じ様な事ばかりで”食傷気味”な
諸君もいるだろうから、”割愛”させて貰った。
だが、あえて説明するなら、
ランクの”タイプ”は<アルファベット式>
”F〜G”の<十段階>で分かれている模様。
余談だが、最高クラスの”G”ってのは、
「ゴッド」の意味合いらしい。
登録には、簡単な身分手続きと,
”登録料”として”1000br”を
支払えば、OK。
後はクエストをこなしていき、
”Cランク”以降毎回、控える”昇級試験”を
こなしていけば、”G”ランクまで
辿り着けるってシステムだ。
・・・まぁ、もう終わったけどな。
「あっ、ボスゥ! どうだった?」
☆「あぁ・・・
特に問題無しだったよ。無事終わった。
あっ、パン貰ったんだが・・・食べるか?」
「ボスは食べないの?」
☆「オレは、宿に着いてからでいいよ。
遠慮せず、腹減ってんなら食いな。
オルセット。」
「・・・うん、ありがと、ボスゥ!」
・・・可愛いな。
笑顔がいい。・・・なのになぁ・・・
☆「登録料が”5倍”ってクソかよ・・・」
この前、
食料として狩った「三角猪」が¨額¨の角で
一本「1000br」で、計<3本>。
他は一律「100br」で、<9点>。
”クエスト”達成の”ツケ払い”は通じるかと、
今更思い出し、内心、冷や汗気味だったが・・・。
オルセットが教えてくれた”買取”のおかげで
なんとか”登録”できた。
まぁ、そん中で”オレ”を差し引いても、
「2900br」と以外と余ったワケだ。
”天然”っぽい、オルセットの事だから、
”間違い”なんじゃあないか? と思い、
受付嬢(42)さんにやんわりと聞いてみたが
まぁ・・・案の定”クソ”な内容だったな。
”亜人”による”登録料”は、通常の<5倍>
”クエスト達成”時に貰える”報酬”は、
通常の<一割>程度。
残りの”九割”はどこに行くのか? って、
ダメ元で聞いてみたら、あっさりと
「ギルドのサービス向上費用」という事
なんだそうだ。
まぁ・・・
オレが食わないのは”そ〜ゆ〜”理由だ。
・・・ホント、胸糞悪リィ・・・。
セキュリティがガバガバそうで、
受付嬢(42)さんが心配だが、なんでも
やっぱりここは”末端”すぎて、話し相手が
あんまりいなくて寂しすぎるとの事で、
更なる情報も入手できた。
なんでも、
ここまでの”亜人迫害”の風潮を作っているのは、
この国の”国王”が原因だそうで、
浸透しているのは、”貴族”や”大商人”などの
”上流階級”ぐらい。
後の”庶民”などの”一般ピーポー”は、
たまに首を”傾げそう”になる程、
この迫害に”異常さ”を感じている様だ。
ここまで来ると、
<そこまでの理由は?>
・・・と、以外にも、
敏腕”ジャーナリスト”な
「受付嬢(42)女史」に、聞いてみたくなる。
だが、返って来た返答は
「10年前に”王女”が怪我を負った」
・・・という、アッサリとした噂だけだった。
王さんよ、自分の娘が可愛いのは、
解らなくもない話だが・・・
もう、やりすぎなんじゃあないか?
まだ確証はないが、この話は、続きがあり、
「受付嬢(42)女史」が話してくれた。
どうやら、王女の怪我は”5年前”に、
とっくに完治し、事件の犯人は、
<犯行の”確証”が取れないまま>
処刑されたという。
更に、その時王女に襲った”種族”が
<判っていない>という事から、
この「10年」にも及ぶ、”亜人”迫害は
続いているのだと言う・・・。
少なくとも・・・
”冤罪”のニオイがプンプンするな・・・。
「ゴチソウサマ〜!
あ〜美味しかった。・・・ボスゥ?
ボ〜スゥ〜!」
☆「・・・ッ! ああ・・・済まない。
これから先、当分の”目的”と”予定”を
考えていたトコだ」
「予定? ボスゥ、どうするの?」
☆「しばらくは、この村を”拠点”にして、
”クエスト”をこなしながら、
”旅費”と”装備”を充実させる。
そして、ある程度貯まったら、
この村の東にあるって言う”商業都市”に
向かうぞ」
「えっ? ・・・え〜と・・・」
☆「ハァ・・・
一、クエストをこなしまくる。
二、”お金”とオルセットの”装備”を揃える。
三、”お金”と”装備”が整ったら、
”商業都市”って場所に向かう。
今は、これだけ覚ときな、オルセット」
「う〜ん・・・うん。
・・・ボスは”装備”を整えなくていいの?」
☆「オレは、”能力”を鍛えるからな。
そのためも”滞在”の”目的”であるからな」
「へェ〜
”アレ”よりも”強い”のが、出たりするの?」
☆「あぁ。明日以降のクエストでな。
だが、今日はもう”宿”に泊まりにいくぞ」
「うん! ・・・アレ?
でも”お金”は・・・」
☆「その事も、”宿”でな。
とりあえず、お先にだが・・・
”ありがと”な、オルセット・・・」
「? よくわかんないけど・・・
ど〜いたしまして! ボスゥ!」
夕日はこの世界を照らし、
やがて夜が、この世界の生きとし生けるもの達を
包み込み、明日への”不安”や”想い”、
闇への”畏れ”など、様々なモノを運んでくる。
燃え尽きた”日記”の”燃え滓”のようにしか
覚えていない”記憶”だが・・・
その中で、オレは少なからず”善人”だった。
<”善人”だった>
この”言葉”が、より確実なモノになる事を、
オレは”今日”思いつき、それを”未来”で
実行しようとしている。
・・・
”オルセット”には、しばらくは言えない事だ。
オレを”慕ってきている”彼女に言えば、
全力で止めるかもしれないだろう。
だが・・・孰れにせよ、
このまま旅を続ければ、オレは兎も角、
”オルセット”には、
確実に、生き辛い”旅路”になるだろう。
それ以外の種族や人も、
例え、オレ達に”関係なく”とも、
”生き辛い世の中”という”環境”にいる事で、
オレ達に”火の粉”を
振りかけてくるかもしれない・・・。
・・・そうはさせない・・・。
幸いにも、オレには”力”がある。
この力を何故、<神さん>がくれたかは知らないが
それが”使命”・・・と言われたモノだったら、
一向に”やる気”は起きなかっただろう。
だが、偶然にもオレとドンピシャだったからな。
やってやるよ・・・!
そのために、
どんな”犠牲”を払おうと・・・。
全てが・・・
オレの”悪”だと”写る”ように・・・。
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「悪に堕ちる」・・・!
って、書くのは簡単だったですが、”某ゲーム”でもうあるのでこう書きました。
後々、この『8話』のラストに繋がるよう、頑張って書きますね!
次回は、”新武器”が登場しますよ!
※2016年11月28日、
スマフォ版で読みやすくなるよう、
修正、及び文章の訂正と追加をしました。