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異界の傭兵団~現代スキルで世界統制を目指す~  作者: North.s.Traveller(ノーズトラベラー)
第二章 三匹の”ブタ”
32/66

Mission-21 ”決断”セヨ


  待たせたな!




改め、この度、大変長くお待たせしました・・・。

アラートから実に¨1年¨近く・・・。


遂に! 就職先が決まり、アラート解除に成功致しました!


ただ・・・自身の力虚しく、最初に目標としていた就職先ではなかったんですけどね・・・(汗&涙)


しかし、とことん挫折を味わった経験をバネに、いつかは最初に目指していた就職先に転職できるよう・・・「異界の傭兵団」と共に精進していきますので(更新は相変わらずの不定期スローペースですが・・・(汗)代わりに、面白い話を書いていけるようにも精進して行きますので!)


挿絵(By みてみん)


今後ともよろしくお願いします・・・。

〜ワァァァァァァァァァァ、いいぞ!

 犯罪者めッ! いいぞ〜ッ!ヴァイオ様〜!

 キャ〜カッコイイ〜!〜ヴァイオ様〜!

 ァァシビれる〜! ァァァァあこがれるゥ〜!〜



N:眼前に広がる円状の広場に、乞食こじき、市民、金持ち・・・などなど、様々な境遇を持つ人々が舞い上がるような歓声や罵倒ばとうと共に、ゴミのような運命を定められた者達の”命の声”が次々と吐き捨てられ、風に巻かれてゆく・・・。

 その光景は、遠目から見ていたボス達でもハッキリと判る程、「熱狂的」かつ「猟奇りょうき的」であった・・・。

 そのような光景を前にボス一行は、様子見のため広場から数メートル離れた建物の陰に・・・



 〜ダッ! ガシッ!〜



 「おいっ、待てッ! (ラフィルの服を、むんずと掴み)

 いきなり走り出そうとして、どうした!?」


 「離せよッ! アイツ(・・・)がいるんだよ!」


 「アイツ・・・?」


 「アイツだよ! あの青い服と大剣を持った、デカブツのクソ野郎!

 姉ちゃんや、母さんをヒデェ目に合わせた奴ら(・・)の一人だよッ! アイツが居やがるんだよッ!」



N:・・・ナレ中だったのに・・・

 ・・・んんっ! オルセットに助け起こしてもらった事が無駄とならないよう、必死に自分の”腕”と”脚”に踏ん張りを効かせつつ、チラリとボスは処刑台に佇む「青い服の男」を確認する。

 彼が”かたき”と言うその男は「視聴強化」を使わずとも、豪奢ごうしゃな”青い”服と、役人風を吹かすように胸を張り、血にまみれ、胸辺りまでの大きさを誇る大剣をいくつかの”丸いモノ”が転がる広い台の上に突き立て、両手を柄頭つかがしらの上で重ねている・・・。

 まぁ・・・一通りの観察を終えた、ボスの思考には、デカイ図体ずうたいでボ〜ッと突っ立って何やってんだ? ・・・と、「スキャン」でも解らない”謎”を解析中なのだが・・・。



 「落ち着けって・・・。ラフィル、お前は”目的”を忘れたのか?」


 「放せよ! アイツさえ・・・アイツさえ! ブチのめせれば、母さんを助けられるんだよ! (ボスとオルガに取り押さえられるも暴れつつ)」


 「待て待て・・・あのデカブツを倒す事と、お前の”母親”を助ける事がどう繋がるって言うんだ?」


 「・・・テメェに言えるかよ・・・」


 「おいおい・・・それじゃあお前の”作戦”がもし、”イイモノ”だっとしても、どんな内容か分らなきゃあ採用することはできねぇぞ?」


 「・・・ニンゲンに判るかよ・・・

 (憎むような眼でボスを見た後、不貞腐ふてくされるように顔を背ける)」


 『ラフィル・・・』


 「ダァァァ! 話が嚙み合わねぇなぁ!

 とにかくだ! いいか! ラフィル! 今、もしあそこに居るデカブツを倒せる! ・・・とかの自信があって、それで母親を助けられる! ・・・としてもだ。今、やるべき事はそうじゃあないだろ?」



 「なっ!? おいッ! 勝手に話を進めるんじゃあねぇ・・・」



 「(す・す)・め・な・きゃあ! いけねぇんだよ! (ラフィルに顔をドアップして迫りながら)

 お前が話をしないし、聞こうともしないからだッ!

 いいか? 無闇矢鱈むやみやたらにあのデカブツを倒しに行こうとするのなら・・・限りなく、お前達の母親が助かる確率は、(ゼロ)%になるぞ」



 「・・・

 (ボスが力を緩めたのに気づき、粗々しく振りほどいた後、睨みつつ向き合う)」



 「オレは朝に話したよな?

 ”二人の母親を助ける方法は、コッソリと”・・・って。

 ラフィルの言う、”デカブツを倒して母親を助ける”って事は、「コッソリと」・・・って事に合うのか?」


 「・・・んな回りくどい事・・・」


 「しなくっちゃあならないんだよ・・・。

 お前は、人間相手なら”この街”の戦力相手に、立ち回り切れると思っているんだよな?」


 「・・・ああ、ニンゲンなんて・・・全員、ブッ殺せばいいだけの話だ」


 「・・・じゃあ、この街の中でもし、”王家”に通じている人が、お前に親しい人を殺されたとして、王都の”軍隊”を呼び寄せられたりしたら?」


「ッ!? んなモン・・・」


 「それじゃあ・・・それも”倒せたとします”。

 するとどうでしょう・・・

 ”王国の軍隊をたった一人で倒せるダークエルフが現れた!”

 ・・・って事で、たちまちお前は”世界”から狙われる存在になるんだぞ?」


 「ッ!? んな事・・・」


 「ありえるかもしれないんだぞ・・・?

 そんな事になった時、お前は世界に立ち向かえる”覚悟”を持っているのか?

 お前を利用しようと企む奴らの襲撃や、そこから生まれる止むことのない”報復の連鎖”から、お前は”姉”と”母親”を守り切る事ができるのか?」


 「・・・」


 「・・・そこで、すぐに返せないのなら”力でねじ伏せる”だけの”脳筋”な考えをするもんじゃあない。

 力があろうとなかろうと・・・生きるなら常に”最善”と”最悪”の事を想定しながら行動しなくっちゃあならねェんだぞ?」


 「・・・ノ・・・ノーキン?」


 「・・・今は気にすんな。

 それよりも・・・ラフィル、お前が反発している間にも刻一刻と、お前達の母親の命が危うくなっているかもしれないんだ。

 だからいい加減・・・その短気かつ短絡的な行動はやめて・・・」


 「ボスゥ! ちょっと厳しすぎない!? ラル君が可哀そうに思えてきちゃったよ!」


 「ッちょ!? 大きな声を出すなってオルガ!? 話すなら”コール”でって・・・おいっ!」


 「・・・領主館はこっちだ。

 (無言で広場の方に数歩、歩いた後立ち止まり)」


 「ッ!? 見つけたのか!?」


 「・・・さっさと来いよ」


 『ラフィル・・・』


 「ゼンゲンテッカイ・・・だっけ? こういう時?

 ・・・とにかく! コラ~! ラル君! 勝手な行動するな~!」


 「まぁまぁ・・・落ち着け、オルガ、リフィル。

 見つかったんだから、とりあえず行こう。

 そっちで合ってんだよな?」


 「・・・フン。

 (振り返らず、歩きながら右手を挙げ手招きをする)」


 「・・・ハァ。素直じゃあねぇなぁ・・・ホント・・・」



N:・・・と、ここまでできる限り声を潜めてでの会話だったのはさておき・・・。


 ボス一行は、ラフィルの後に続き、およそ”直径20m”にも及ぶ民衆の群衆を”右回り”にはしに沿って移動していた。

 その先には”入口”で見たのモノよりも小ぶりだが、きめ細やかな装飾が彫り込まれ、鉄格子の先に住む者達の虚栄きょえい心を主張するかのように、貴重な貴金属類で作られたと思われる盾の形状をした”麦”と”コイン”がモチーフのきらびやかな「家紋」が頭上にハメ込まれた、立派な”門構え”が見えた。


 しかし・・・それをしばらく見ていたのは、ボス以外。

 熱狂する、町民ちょうみん達・・・台の側で鎖に繋がれた囚人と思わしきボロ切れを来た者達・・・だが彼は、そのような事に目もくれる暇はなくその視線の先は、今し方遠目からチェックしたばかりの”青いデカブツ”を改めて門に辿たどり着く前まで、横目で眺めていたのだ。

 彼が観察した率直な感想としては、「関わりたくない」・・・との事である。


 ・・・まぁ、無理もない。

 改めて近づいてみて判ったその巨体は、優にボスの身長を軽くす、”2m以上”は確実にありそうな程巨大な体格を誇り、遠目だと分らなかったのだが、デカブツの腕はその青い、ロココ調風の膝近くまでの”たけ”があるジャケットから、はち切れんばかりに盛り上がっていたのだ。

 おまけに横目に見る表情でもかなり厳つく、「蛇に睨まれた蛙」をそのまま実現させそうな程の危険な雰囲気を醸し出していた・・・。


 まぁ・・・もっと簡単に彼なりの印象を言えば、茶髪じゃあなくて”白髪のオールバック”なら、どこぞの”悪魔も泣き出しそうな”「魔剣士」だよッ!? ・・・とツッコミたかったそうだ。



 「止まれ、この先は”領主館”だ。この大事な”公開処刑”の時に何の用だ?」


 「あぁ・・・? なんだ、ニンゲン?」



 ・・・胸糞悪い歓声と、この催しにまた一人・・・処刑台へと連れて行かれたのを見ている内に、いつの間にか説明されちまってたよ・・・。

 ・・・で? なんで「コッソリ」って言った矢先にラフィル君は、真正面から喧嘩を吹っ掛けるように入ろうとしているのかな・・・?



 「すみません! オレの連れが喧嘩早くって・・ほら! 謝れって!」



N:刹那せつなッ! まるで”ジャンピング土下座”を見るかのような瞬発力で、ラフィルの腕を掴み、

 ”引き戻し→頭を左手で抑え込み→謝らせた”!

 その一連の所作とラフィルの”Yの字型”の礼は、実に見事なモノであったッ!



 るせぇッ!



 「ドワァッ!? 何しやがるんだよッ!?

 (無理やりほどいて、ボスを睨む)」


 「フッ! (”タフネス”を用い再度Yの字状態にさせる)

 いやぁ・・・すみません、道を・・・間違えまして・・・こっちには用がありませんので・・・それじゃあッ!」



N:・・・と、無理矢理感がぬぐい切れないが、自分達は”関係ない”事をアピールしたボスは、門から”北東”に伸びていた奥に城壁が見えるカーブ状の道へと去って・・・



 「待てッ! どこへ行く?」



N:行けないッ!?

 思わぬ急な呼びかけにで”Yの字状態”を解除してしまったボスは、ラフィルの後頭突こうとうづきをガードした両腕をさすりながら、苦笑を漏らしつつ声のした方へと、恐る恐る・・・振り向いた。



 「な・・・なんでしょうか~? (焦りからか、”猫撫で声”っぽい声で)」


 「お前・・・何故そっちの”通行禁止”の道へと行こうとする?」


 「通行・・・禁止? 見張りの兵士さんとか・・いないのに・・・ですか?」


 「お前ら・・・この町に入る際に、聞かなかったのか?

 ”公開処刑中は領主館周辺の道の通行を禁ずる” ・・・と」


 「いえ・・・全然・・・ですけど・・・なんでですか?」


 「領主様からのご命令・・・とだけ言っておこう。

 ・・・そもそも一介いっかいの旅人や一般人が、知る必要のない事だ」


 「いえ・・・ですが・・・この先に用事が・・・あって・・・」


 「ダメだ、ダメだ! 何人であろうとそこの道を通す訳にはいかん!」



 おいおいおい・・・嘘だろ・・・

 正面は絶対無理だろうと思って、人気ひとけのない所から領主館の”側面”か”後方”辺りを調べた後、イケれば、そのまま壁をよじ登って侵入しようと思っていたのにィィィッ・・・。




 「そうですか・・・失礼しました・・・(礼をした後、トボトボと道を引き返す)」




N:そんなボス達を余所よそに、広場の公開処刑は、着々と進んでいるようで、広場の熱気は最高潮とも言える程にヒートアップしていた。

 そんな中、青の服の男が台の”左端”に近い場所に移動したかと思うと、台の右側に隣接りんせつしてあった木製の階段から、ヒョコヒョコとせぎすの”キノコ”・・・じゃあなかった。

 髪の下半分を全て刈り上げた・・・奇妙なマッシュルームカットをした、瘦せぎすの”小男”が現れたのであった。




 『兄さん・・・この後・・・どうするんですか・・・?』




N:サングラスの性で見えづらくはあったが、口元を下げ、心配げにボスへと尋ねるリフィル・・・。



 「ヴァ〜イオシェま精神統一(チェ〜チンチョ〜イツ)チュみました所でチャ〜いへんッ! 長らくお待たせしましチャ〜!

 じぇは〜じぇは〜、今日最後のヴァ〜イオ様の演目ヲォォォォォ!」



 〜ギッ・・・ギギッ・・・ギィィィィガコンッ!〜



 『そ〜だよ! ボスゥ〜どうすんの?』



N:しゃがれたぶ・・・きたならしい司会進行らしき声が上がった後、背後の台の方で、何やら巨大な”装置”らしきものが処刑台の前面に居た数人の兵士によって立ち上がる中・・・

 いつもと変わらない調子で尋ねる・・・オルセット・・・。



 『そうだな・・・とりあえず、迂回うかいせざるを得ないな・・・この反対側にも道があったから、そこから行こう。

 何かあったとしても、あの領主館の近くに行く事は絶対だな・・・』



N:そして・・・繋がれていた囚人の足枷あしかせが一人分外され、痩せこけ・・・ほぼ禿げ上がった頭をした男が抵抗の一心もむなしく・・・先程立ち上がった”装置”に立てかけてられた、大人が楽々寝れる程の大きさの”板”に叩きつけられ、3人がかりで広場の聴衆ちょうしゅうに頭が晒されるよう男が装置へと押し込まれる・・・。



 「やめろ! やめてくれ! オレは無実ダッ!?

 (殴られ、一瞬、黙らせられる)

 やめろ! オレは無実だって言ってるだろ!? いやだ! 死にたくないッ!」


 「”断罪の終曲フィナーレ”! デ・ビュー(幕開け)です!」



N:その”音”が彼女を襲った・・・。



 〜ザシュュュウッ! ・・・ドテッ

  ワァァァァァァァァァァァァァァァァ!〜



 ッ!? ビックリしたァァァ・・・! (音のした方を見を見ながら)

 ・・・怖いモン見たさとか、娯楽の少なさから刺激を求めたがんのは分かるが、イチイチ「ギロチン」で処刑される事がそんなに楽しいモノなのか・・・?

 オルセット達以外の異世界人で、”こ〜ゆう事”が好きな奴がもし、友人になったとしても・・・その”楽しさ”は永久に理解できないだろうな・・・って、アレ?



 『オルガ、リフィル! どこ行っ・・・

 (見回していたが、ふと歩いていた道を振り返って)

 ッ!? どうした! リフィル!?』



N:急いで駆け寄ったボスの先には、両肩をかかえるようにうずくまっていたリフィル、どうしていいか判らず、ただひたすら

 「り・・・リルちゃんが! リルちゃんが!」

 と、”コール”で喋りながらアタフタするオルセット・・・。

 そして、姉に対し・・・

「どうしたんだよ!? 姉ちゃん! 姉ちゃん!」

 ・・・とひたすら「姉ちゃん!」を大声で連呼する、ラフィルの姿が視界に飛び込んで来たのであった・・・。



 「バカヤロウ! そんな大きな声を出すな!

 注目を集めたら、周囲の警備兵に気づかれるかもしれないんだぞッ!?(声を押し殺しながら)」


 「ハァッ!? クソな事を抜かしてんじゃあねェぞ! 

 テメェは、姉ちゃんを見捨てて母さんを探せってでも言うのか!? ザケんじゃあねェぞッ!?」


 「バカ言ってんじゃあねェよ! (声を抑えつつ、軽めにラフィルの頭を殴る)」


 「ッ!? テンメェ・・・る気があってやって・・・ダッ!?」


 『ッ! (タフネスを用い、地面にラフィルを押さえつけ)

 ボスゥ! 早くリルちゃんに何があったか聞いて見て!』


 『す・・・済まない・・・オルガ。

 (跪き、リフィルの両肩を優しく握り・・・)

 リフィル、どうした? しっかりしろ!』


 『・・・(俯き、ガタガタと震えている)』


 『どうした・・・? どっか擦りむいたのか? 腹・・・いや、お腹でも痛いのか?』


 『・・・(俯き、ガタガタと震えている)』


 『リフィル・・・このままだと、警備兵が来ちまうかもしれないんだ・・・。

 鞭打つような事を言って済まないが・・・もし・・・体調不良とは言え、捕まったりしたらもう二度とお前達の”母親”を助ける事ができなくなるかもしれないんだぞ?

  ・・・辛いかもしれないが・・・』


 『・・・なんで』


 『んっ?』


 『・・・なんで・・・また(・・)聞こえるの・・・』


 『えっ!?』



 〜ザシュュュウッ! ・・・ドテッ

  ワァァァァァァァァァァァァァァァァ!〜



 『ヒッ!(両耳を抑え、さらに震え出す)』



 『ッ!?(軽く揺さぶりながら)

 おいッ! しっかりしろ! リフィル! 』


 『なんで・・・なんで・・・もう・・・目は・・・じられたのに・・・終わった・・・はずなのに・・・!』



 〜ザシュュュウッ! ・・・ドテッ

  ワァァァァァァァァァァァァァァァァ!〜



 『やめて・・・ラフィル・・・やめて・・・!』



 『おいっ! しっかりしろ!

 取り押さえちゃあいるが、ラフィルは何もやってないし、傷も・・・』



 〜ザシュュュウッ! ・・・ドテッ

  ワァァァァァァァァァァァァァァァァ!〜



 『イヤ・・・イヤ・・・イヤッ!

 やめて! ラフィル! お願いよ! やめて! もういいから! 私も受けるから! お願い! やめて!』



 〜ザシュュュウッ! ・・・ドテッ

  ワァァァァァァァァァァァァァァァァ!〜



 『イヤ・・・イヤ・・・イヤッ!

 ヤめて・・・ヤメて・・・ヤメテ・・・! 見たクなイ・・・聞キたくナい・・・っ!』




N:この時の彼女の言葉がボスの脳裏に響いた時、彼女は完全に正気を失っていると言ってもいい程深刻な状態であった。

 処刑場から響き渡る”音”を聞く度に、徐々に彼女の姿勢は地にひれ伏して(女の子座りになって)いき・・・動悸どうき瞳孔どうこうはより激しくなり、うつむいていたためにボスからは見えなかったが、何かを懺悔ざんげするかのようにその美しい顔が段々と、クシャクシャにゆがんでくのであった・・・。


 そして現在、ボスが必死に抱き起こそうと努力しているのだが、しっかりと地面に根付き、抜き上げるのに悪戦苦闘する「大きなカブ」のようにビクともしないのである・・・。




 「しェ〜と・・・実にいい響きジェしたね〜

 ジェすが〜刃の切れあジェが悪くなってきジェしたんで・・・シェ〜シェ〜(少々)休憩と〜」




N:実にキノコらしいッ! いや・・・実に汚ら・・・



 ダァ〜! 人がシリアス(深刻)な状況に陥っているって言うのに・・・!

 ドイツもコイツもふざけやがって・・・!


 「おいっ! そこっ! そこのお前達! 何をしているんだ!?」


 『ッ! ボスゥ! 9時の方向! さっきの門番じゃあない警備の人達が来たよッ!』


 『マジかよ・・・ッ』



N:現在、ボス達がいるのは広場に入った入り口近く・・・処刑台を12時の方向とすると、その真南の群衆の端でリフィルを奮い起こそうとしていたのであった。



 「そこの獣人! 奴隷の分際で、人に手を出すとは何事だ!?」


 「い・・・いやぁ・・・ボクは・・・」


 『任せろ、オルガ』


 「おい貴様・・・何を急に黙って・・・!」


 「いやぁ〜済みません・・・俺の連れが転んじゃって・・・んで、そっちの抑えられている方は、他の人がやったと勘違いしたんで・・・仕方なくと・・・」


 「んっ? そうなのか?」


 「ええ、何分・・・短気なもんで・・・」


 「・・・そうか」


 「ちょちょちょちょちょちょちょっと!

 なんでコッチに来るんですか!? (唐突にズカズカと急接近してきた兵士に驚いて)」


 「何もかにも、ここにいては通行の邪魔だ。

 それに、例え”命令”だとしても獣人の方には軽い刑罰を・・・んっ?」



N:オルセットに近づいていた警備兵の一人がラフィルの”肌”に注目する。

 その時のラフィルはオルセットに抑えられた後、多少暴れていたせいか巻いていた”包帯”の一部が破けた他、汗でにじみ、彼の特徴的な”黒い肌”が浮かび上勝手いたのだ・・・。



 「おいっ! そこの獣人! そこをどけ!」


 「えっ・・・ちょっと・・・!

 (右手で押しのけられてしまう)」


 「ダァッ! 何すんだよクソ人間!?

 (うつ伏せにマウントされ、帽子を剥がれる)」


 「こ・・・コイツは・・・! (目を見開き、彼の耳と肌を凝視しながら)」



 ・・・やべェ・・・バレるな・・・コレは・・・。



N:そう思った瞬間、ボスの行動は早かったッ!

 「済まないな・・・」と、すぐ傍に居た警備兵に呟いた後、彼の顎にアッパーカットを喰らわして無理矢理立たせ、再びの”大外刈り”で、文字通り彼の意識を刈り取ったのであったッ!

 だが・・・


 「貴様ッ!? 何をした!」



N:湧き続ける歓声は、もう一人の警備兵に気づかれないための音を出すには、少しボリューム不足だったようだ。

 だが、ボスはそんなことは御構い無しに警備兵が腰の剣に手をかざすよりも早く鎧付きの胴に”膝蹴り”をかました後、そのまま右足を交差させ”体落とし”で突然の事に朦朧もうろうとしていた警備兵の意識を再び刈り取ったッ!



 「痛ゥ・・・”タフネス”が続いていたからやれたが・・・やっぱ・・・”青銅”でも・・・素手だと痛いな・・・」


 『ボスゥ! これからどうするの!?』


 『ど〜するもこ〜するも、今の内に何とかリフィルを起こしてここを離れねぇと・・・。

 幸いにも・・・まだ他の警備兵には気づかれていない上に、処刑は止まっているしな・・・』


 『ボスゥ・・・何で処刑?』


 『騒がしくて分からなかったんだが、処刑中、何かの”音”に反応していたみたいだ。

 ただ・・・』


 『ただ?』


 『これだけ・・・リフィルを狂わせる、その”音”が分からないと、今後の行動にかなり支障が出るかもしれない・・・。

 オルガは何か分からなかったか?』


 『ボスゥ・・・ゴメン・・・。

 抑えるのが精一杯で・・・さすがに耳もいいボクでも、このうるさい中じゃあ聞き分けるのは難しいよ・・・』


 『そうか・・・無理を言ってすまない・・・。

 なら、とにかくまずはここを離れないと・・・』



N:そう言うとボスは地面にヘタリ込む”リフィル”の両わきに手を掛け、持ち上げてみる。

 すると、処刑が行われていない御蔭おかげかボスの応答には出なかったものの、二人がかりで抱え込んで運ぶ事ができるくらいには先程よりも彼女の硬直は溶けていたようであった。



 「よい・・・しょっと。

 ・・・ラフィル、いつまでも寝てねぇで、大好きな姉ちゃんを運ぶのを手伝ってくれ」


 「テメェが、”姉ちゃん”なんて呼ぶんじゃあねぇよッ!?

 (ガバッと飛び起きながら)」


 「(それ以上に・・・聞かれたら、確実に八つ当たりされそうな呼称で呼ばれていたりするけどな・・・)

 冗談で言っただけだよ・・・それよりも早くしないと・・・ウッ!?」


 『ボスゥ? どうしたの・・・』


 「アッァァァァァァァァァァァ!!!!」



 こんな時に・・・また頭痛・・・って・・・!



 ー・・・逃げるのか?ー


 誰だよ・・・こんな時に・・・!


 ー誰・・・とは偉そうだな・・・お前は・・・私を奪った(・・・)自覚もないのか・・・ー


 奪った・・・? というか・・テメェか・・・?

 この・・・頭痛を・・・起こしているのは・・・?


 ーと言えばそうであり・・・非と言えばそうではない・・・今は議論する事ではないー


 何を・・偉そうに・・・


 ー処刑台を見ろー


 処刑・・・台・・・?



N:無数の金属製ハンマーで殴り続けられるような連鎖れんさする激しい頭痛を両手で押さえつけながら、ボスは何とか処刑台の方へと顔を上げた・・・。

 すると・・・そこでは絶対にありえないような奇妙な光景が流れていたのだ・・・。

 一人の女性が兵士に連れられ処刑台へと上がろうとしている・・・。

 ここまでは”普通”である。

 だが、その周囲は幻想的な青い”もや”のようなものに処刑場一帯は包まれ、ビデオの”32倍スローモー再生”のように、女性の動きよりも遥かな緩やかさで動いていたのだ・・ッ!



 「お願いします・・・! 

 屋敷の掃除は細心の注意を払いますので、何卒ご容赦を・・・お願いします・・・!」



 オレは・・・幻覚を見ているのか・・・? 

 何で・・・周りが遅く・・・青くて・・・あの”処刑台の方の・・・声”だけ・・・妙に大きく(・・・)なっているんだ・・・?


 ー・・・どうだ? 驚いたか?ー


 ・・・あぁ・・・。

 お前は・・・新手の”スタ◯ド使い”か・・・なんかなんだろ・・・?


 ー・・・口調まで・・・(ボスには、聞こえていない)ー


 ・・・で? 

 一体・・・これは・・・何なんだよ?


 ー・・・フン、威厳のあるように言っていくつもりが少々、失せたわ・・・

 だが…その威勢の良さは、悪党に向けてやってくれ・・・。

 うるさいがために質問の”答え”を忘れてしまったよ・・・ー


 それは・・・お気の毒さま・・・。


 ー・・・もっと、痛くしてやろうか・・・?ー


 ・・・すみません・・・そりゃ、勘弁・・・。

 これ以上は・・・頭が割れる・・・!


 ーなら・・・黙って見てろ・・・。

 これは、あまり長くはできないモノのだからな・・・ー




 「黙れ! 何が掃除だ!

 モバリティア様の執務室から重要な書類を盗もうとした売女ばいたが何を言うか!?」


 「それは濡れ衣です・・・! 

 誓って盗んでなどいません! ですから・・・お願いします・・・! どうかご容赦を・・・」


 「黙れ! 黙れ! 下賎げせんな貧民が戯言ざれごとまがいな”誓い”など立てる・・・なッ!」


 「キャッ! (ギロチンの板に叩きつけられる)」


 「やめろ〜! 母さんをいじめるな〜!」


 「やめて〜! お母さんをいじめないで〜!」


N:女性がギロチンへと押し込まれようとした時、ボスは、この喧騒けんそうとした中で聞こえるはずもない小さな声のヌシ達の方に、顔を向けた。

 その方向には、現代で言えば”小学3・4年程”だろうか・・・1組の少年と少女が”母さん”と呼ぶ女性の方へと必死に走っているところであった。



 「タァァァァァァァ! ダァッ!?

 (処刑台への階段を駆け上るが、だん上にいた兵士に蹴り飛ばされ階段を転げ落ちる・・・)

 離せ〜! やめろよ! 母さんが何をしたってゆうんだよ!?」


 「ジート!? エティ!? 貴方達、なんでここに来たの!?」


 「ウワァァァンッ! 怖いよ〜! お母〜さ〜ん〜ッ!

 (少年が転げ落ちる以前に、階段下に居た兵士に捕縛された状態で)」


 「シェ〜、僅かとはいシェど〜邪魔シェれたのは痛いでシュね〜どシェやしょう? ヴァイオシェま〜」


 「(子供を一瞥いちべつした後)・・・無論、興醒きょうざめだ。

 その親子諸共もろともを使って、場を温め直せ・・・」


 「シェ〜いッ! かしこまり〜!

 ジェはジェは〜兵士諸君! よろシェく〜!」



N:いまだ名前の出ない小男の合図の後、 階段の下に居た数人の兵士達は、ジートとエティと呼ばれた二人を取り囲み、まるで道端に転がる小石を平気で蹴るかのように、容赦のない虐待を始めたので合った・・・。

 会場の動きは謎の現象により遅くとも、その熱気こえは遅くなる事なく、確実にボスの耳へと響いてきたのであるッ・・・!



 ・・・クッ・・・!


 ー・・・どうした・・・?ー


 ・・・何でも・・・ねぇよッ!


 ー・・・そうか・・・ー


 それよりも・・・

 いつまでこんな”オーギュスト・ロダン”の・・・「考える人」と・・・「どじょうすくい」を・・・ミックスさせたような・・・ポーズの・・・ままなんだよ・・・!?

 

 ー作者名まで言えるとは・・・随分と、余裕なモノだな・・・。

 なら、今すぐにでもお前の服を引ん剝き・・・”ミュロン”の「円盤投げ」のようにしてやろうか・・・?

 さぞかし・・・躍動やくどう感が出ると思うぞ・・・?ー


 時間ネェ的な事言っておいて・・・長々としたセリフを・・・言ってんじゃあ・・・ねぇよ!

 オレは・・・今すぐ・・・動きたい(・・・・)んだよ!


 ー・・・そうか・・・。では、続きだー


 オイッ!



 「イヤ〜ッ! やめて〜! やめて〜ッ! やめ・・・ウッ!

 (青いデカブツに、髪を捕まれ叩きつけられる)」


 「申し訳ないな・・・御婦人。

 兵士達も日頃の業務で心労ストレスが溜まっているんだ・・・だから、市民達と共に・・・」


 「何が・・・”だから”・・・って・・・!」


 「んっ・・・? 何か言ったか・・・?」


 「・・・いえ・・・」


 「何か言ったのかぁぁぁぁぁぁッ!?

 (髪を掴んだまま、側頭部を何度も強打する)」


 「・・・・お願い・・します・・・

 (少し後、朦朧もうろうとなり、か細い声で・・・)」


 「んっ・・・?」


 「息子・・・と・・娘を・・・ジートと・・・エ・・ティには・・・これ以上・・・」


 「・・・そうか・・・分かった・・・」



N:先程の態度が嘘のように打って変わり、掴んでいた髪を放され、彼女はひどく腫れた顔に微かな安堵あんどした表情を一瞬浮かべた・・・。

 だが・・・どうした事か、男は無表情に”女性の耳元”へと顔を寄せ・・・



 「では・・・あの世(・・・)で会わせてやろう・・・」



N:・・・と、青いデカブツが微笑を浮かべながら、言葉をささやく・・・

 この一言は・・・彼女が得た最後の希望(子供達の安全)を、”絶望のふち”へとブチ込み、彼女の安堵した表情諸共もろとも奈落の底に突き落とすには、十分過ぎる程であった・・・。



 「処刑を再開しろッ!」


 「まッ・・・待ってくださッ・・・!」



 〜ズザザザザァァァァァッ! ザシュッ!〜

















 ・・・ッ!? コレ・・・は・・・!?



N:ボスが驚くのも無理はない・・・。

 何故なら・・・女性の首が飛んだ瞬間ッ! 地面に落ちるよりも早く、首が宙に静止(・・)し・・・

 今の一部始終いちぶしじゅうを粗方なかったようにするかの如く・・・巻き戻されて(・・・・・・)ゆくのだッ!




 ー・・・今までのが・・・およそ”3分間”に起きる事の顛末てんまつだ・・・ー


 ・・・ッ!?


 ー・・・よく聞け・・・。

 今の運命通りの結末なら、そこのエルフは確実に正気を失い・・・お前達の命運も尽きるだろうー


 ・・・何・・・勝手な事を・・・抜かし・・・やがって・・・!


 ー・・・所詮、逃げても無駄だ・・・ー


 ・・・ハァ?


 ー・・・気付かないのか? そのエルフの心の傷に・・・忘れたくとも・・・逃れられない・・・悪夢の音に・・・ー


 ・・・あほくさ・・・

 何・・・詩人みたいな事を言って・・・


 ー・・・そんな事にも気づかず、”たったの3人”を助け出すのが・・・お前の思う<人としての誇り>なのか・・・?ー


 ・・・ッ!?


 ー・・・そうか、そうか・・・。そんな道端の”子猫”や”捨て子ら”を、”気紛きまぐれ”に助けるようなちっぽけなクソガキ程度の誇りとはな・・・ー


 さっきから・・・好き・・放題・・言いやがって・・・!

 お前は・・・一体・・・なんなんだよッ!?


 ー残念だが・・・質問に答える時間(・・)はないな・・ー



N:頭に響く激痛がジョジョに消えていくのを感じ取ったボスが、頭をゆっくりと上げると処刑場を包んでいた青い<靄>は、ほとんどど晴れ、処刑台での光景は、女性が階段から離れていた所まで戻っていたのであった・・・。



 ーあの女の動きが止まった瞬間・・・時は再び動き出す・・・ー


 テメェ・・・いい加減に・・・ッ!


 ー最後に・・・忘れるな・・・

 <”たったの3人”を助け出す>

 そんなちっぽけな自尊心プライドのためだけに・・お前に”力を貸した”・・のではない事を・・・ー


 ・・・・・・


 ー努々(ゆめゆめ)・・・忘れるな・・・ー



N:低く・・・暗く・・・モザイクががった声が鳴り止んだ瞬間ッ! ボスの耳には再び処刑場の熱気が舞い込み、目にはあの青い”靄”の中で録画されていた”最悪のワンシーン”が、再び再生されようとされていた・・・。



 ・・・絶ッッッッテェ、ありえないような事でできれば・・・信じたくはないが・・・

 どうやら”本当マジ”な事だったらしいな・・・。



 「ボスゥッ! どうしたの? ボスゥッ!」


 「おい!どうしたんだよッ!? 言い出したのはテメェだろ!? さっさとしろよ!」


 「ダァァァ! 二人とも落ち着けッ! 一旦離れろ!」



N:詰め寄る二人を、ボスはリフィルが頭が自由落下しないようにそっと降ろした後、二人を両手で押しのけた。

 そして、スクッと立ち上がると、背負っていたバックパックをラフィルへと押し付ける・・・。



 「ドゥアァ!? いきなり何すんだよ!?」


 「スマン、二人とも・・・唐突だが、作戦を変更する」


 「ど・・・どう言うこと? ボスゥ?」


 「いや・・・詳しく言っている暇はない・・・。

 さっきの事を心配してくれたのは有り難かったが、その性で、警備兵が勘付くのは時間の問題になりそう

だからな・・・手短に言うぞ」


 「おいッ! ゴチャゴチャ言ってないでさっさと・・・」


 「いいから、聞けッ!」


 「オワッ!?」



N:唐突に持たされた荷物もろもろとイラついていたラフィルを強引に引き寄せ、リフィルを中心に(実際は、組んではいないが)円陣を組むような形で、ボスがこの後の行動を説明し始める・・・。

 その内容は二人の声を潜めた”驚愕きょうがくの表情”から察するに実に、荒唐無稽こうとうむけい・・・以上に破天荒はてんこうな作戦であったようだ・・・。



 「・・・オイ、正気かよッ!?」


 「正気だろうが狂っていおうが・・・これをやんなきゃどの道、捕まる!」


 「けど、だからって・・・!」


 「ラフィル・・・本当に済まない・・・。

 苦労をかけるが、なんとか運び切って(・・・・・)くれよ・・・

 この中で、一番”力”があるのは、お前だけなんだからな・・・」


 「・・・フンッ」


 「オルガも、今さっきの説明で大丈夫か?」


 「うん・・・正直・・・嫌な感じがビンビンとするけど・・・ボスを・・・信じるね・・・」


 「・・・あの”一週間トレーニング”を乗り切ったんだ。

 付き合わせて本当に済まないが・・・オルガなら、やれるッ!」


 「・・・うんッ!」


 「さてと・・・」



N:ボスが、ギロチンの方面へと向き合うと、あのビデオ現象は、”子供達がなぶられる”直前まで進んでいたようだ。

 ギロチンが落ちるまでおよそ1分半・・・右手をジャケットの内側、胸ポケット辺りに入れボスはとある事に、思考をふけていた・・・。




 ・・・”N”の話が本当なら・・・ここからギロチンまでは、およそ20m・・・。

 ここから1秒も待たずに構えられて・・・尚且つ、精密射撃に十分な火力と弾数(単発は却下・・・)・・・後の事を考えて、できるだけ”メンテンナンスフリー”な銃を選ぶなら・・・






 〜「フリーバイチケット」が承認されました〜






 「オルガ、リフィル、ラフィル・・・」




N:ボスのジャケットから微かに”赤い”光が漏れたかと思えば、ボスは引きずり出した”モノ”を腰の右側付近で軽くスピンさせた後、両手でしっかりと構える・・・。



 「・・・覚悟を決めろよ・・・!」



N:それは19世紀(1801〜1900年)末葉まつよう辺り・・・

「西部を征服した銃」とうたわれる伝説的な拳銃リボルバー


 <シングル(S)アクション(A)アーミー(A)


 であった・・・。

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。


急に、書くスタイルを変えて驚いた方が多いと思いますが、今後はこのような「一般的(?)な小説に近い書き方」でやっていこうと思っているので、宜しくお願いします。

(誤字脱字も、宜しければ・・・報告して頂けると有り難いです)


また、「活動報告」の方でも書きましたが、今後は私の「Twitter」方面でも投稿日(書き上がった日)を告知していきますので、最速で知りたい方は、宜しければフォローをお願いします。


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