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異界の傭兵団~現代スキルで世界統制を目指す~  作者: North.s.Traveller(ノーズトラベラー)
PROLOGUE - II
24/66

トアル”親子達”の約束

お待たせしました!

新章開幕、そのプロローグです。

(しっくりこなかったので、恐縮ですが・・・

 毎回、このように分けます・・・)



今日ように、

<Data>は別枠で”出来次第”上げていきますッ!


なので「早く物語出せよ・・・」的に思ってた方も

ご安心してくださいね。


また、ブログ(活動報告?)も初めて見ました。

「テスト」で書いてみたものですけど

よろしければ見てみてくださいね。



※2017年3月24日、

貴族の「家名」を修正しました・・・。

「ゼファイル」→「デシィード」

(すみませんでした・・・・・)

?:ここは、とある貴族()が住まう”領主館”。

 朝日が昇り、美しい鳥のさえずりが響き渡る中、

 領主館の裏手、門の両脇に咲き乱れる”桜”らしき

 木には挟まれるように1組の”男女”がいた。



「・・・約束は本当なんだよな?」



?:仏頂面で睨みつけるように話す、浅黒い肌の男。

  彼が話しかけている対象者は、モノクルを付け、

 貴族のような豪華な”赤い”服装を身に纏う、

 老紳士のような男であった。



「勿論、行った通りだ。

 今日の夜明けまで、貴様が言う”姉”を

 連れた状態で、我々から逃げ切る事が

 出来れば・・・・貴様らの”母親”は

 解放してやろう・・・」



「・・・本当に、本当なんだよな・・・?」



「・・・くどい。

 それとも何だ? やはり、貴様らは同じ事を

 何千回も聞かない限り、物事の”一つ”も

 覚えられないような”劣等種”であると・・・

 認めるのかね?」



「ッ!? テメェの”弟”らが、

 オレに”傷つけない”って、言ったあの日から・・

 ”1日”も経たずに、「母さん」や「姉ちゃん」」に

 手ェ出しやがった野郎らが、

 何を言ってんだよッ!?」




?:浅黒い肌の男は、モノクル男の言ったことが

 余程、気に障ったのか、今にも殴りかかろうと

 言わんばかりに、ズンズンとモノクル男に

 歩み寄ろうとしたが、”姉”と言われた

 地面に視線を落としたまま動かない女性に

 服の裾を掴まれ止められてしまう。

  悔しそうな表情で姉に訴えかける

 浅黒い肌の男・・・それに対し、

 俯いたまま、小さく首を横に振っていた。

  その様子を見ていたモノクル男は、

 明らかに見下した態度でクックックッ・・・と

 低く嘲笑しつつ、こう言った。




「・・・手を出した(・・・・・)? 一体、何の事かね?

 我が弟達からは、

 <下賤な”エルフ共”が、使用人達に

 失礼な振る舞いをしたために、その振る舞いを

 端正すべく、態々(ワザ・ワザ)、”教育”を施した>

  ・・・そのような素晴らしく、涙ぐましい

 報告しか聞いていないのだが?

 そうであろう? 弟達よ。」



?:そう言いつつ、モノクル男は背後を見る。

 その後ろには、”弟達”と呼ばれた男が”二人”いた


 一人は貴族のような豪華な”青い”服装ながらも、

 筋骨隆々とした”偉丈夫”で、茶髪に青い眼・・・

  背中には、大人”一人分の身長”を

 軽く超えるような”大剣バスタードソード”を背負っていた。




「・・・はい、兄上。指定時間”外”なのに、

 食事と水を要求したのを・・・しかと、

 この”目”と”耳”で見聞きしましたぞ。」




?:そう言うと、男はこうべれつつ、右手を

 胸の前に持ってくる。

 ・・・一種の”敬礼”のようなものなのだろうか?


 もう一人の男は、先程の男と打って変わり、

 貴族のような豪華な”黄色い”服装ながらも、

 その体は”豚”のように肥え太っていた。

  髪は金髪のバ○ハの様で、眼は・・・

 キツネ目だが、細すぎて見えない・・・。

  下劣で緩みきった顔をニヤつかせながら、

 両脇に居た”女達”と、イチャイチャしていた。




「モチロンだよ〜アニィ〜。

 ボクチンの”エンジェル達”がチャ〜ンと

 聞・い・て! いた事だしねッ!」


「モチのロンですわ〜アリ様〜」


「”奴隷”の分際で嘆かわしい事ですわよねぇ〜」




?:キモ・・・肝を冷やすような表情と、行為(”でべそ”をポリポリ)

 吐き気を催しそうだが・・・男の”指輪”を

 チラチラと目移りするように盗み見る、

 彼女達の間に、一体どういった”ラブロマンス”が

 あったのだろうか!?


 ・・・失礼、話を戻そう。

  モノクル男の”弟達”は、浅黒い肌の男・・・

 ・・・この際、「日焼け少年」と呼ぼう。

 ”日焼け少年”を弁解するつもりは、一切合切

 微塵のカケラもないようである・・・。

 


「クッソォォォォッ!」



「・・・フン、という訳だ

 奴隷の分際だが、貴様の”質問”に態々(ワザ・ワザ)

 答えてやったんだ・・・感謝するがいい・・・」



「クソが! クソがッ!」




?:再度、”日焼け少年”が突撃を試みるも、

 再度・・・”姉”に止められる・・・。




「・・・そろそろ

 ”口の利き方”を、考えてはどうだね?

 我輩は貴様らに”譲歩”をしている・・・。

  ”奴隷”に・・・だ。・・・この意味は判るかね?

 それとも何かね・・・?

 今すぐにでも・・・お前の”母”と”姉”を・・・

 ”忌み物”にして欲しいと・・・?」



「・・・それ以上、言ってみろクソ野郎ッ!

 お前なんて”ウィドラート”の魔法で、

 ズタズタにッ!」



「やめてッ!」




?:突如として、声が上がる・・・。

 その声の主は、”日焼け少年”と”姉”がチラチラと

 見ていた方向・・・”デブ男”の真横に

 存在していた、”檻”の中からであった・・・。

 


「領主様、お願いし・・・キャアッ!」



 〜 ヴィシィィィィッ! 〜


「ご・主・人・様ッ! アニィには、

 ”赤の”ォッ、ご・主・人・様ッ! って、

 言ってんだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」



?:と・・・突然、手から”青い鞭”が現れ、

 それを檻に叩きつける・・・デブ男・・・。

  豹変したかのように、見開く青い眼に、

 檻の中の”女性”は恐怖を隠せないでいた。



「すっ・・・すみません・・・

 ”黄の”・・・ご主人様・・・。」



「べェべェべェ〜これだから”奴隷”はぁ〜」



「・・・アリウスト、程々にしろ」



「・・・べェ〜イ、アニィ・・・」



「で・・・我輩に何の用だね?」



「お・・・お願いします・・・

 ”赤の”ご主人様・・・どうか・・・息子と娘が

 行ってしまう前に・・・最後に・・・」



「フン・・・”話がしたい”・・・と?」



「・・・はい」



「・・・クックックッ、よかろう。

 ただし、貴様の息子達が行った後に、

 我輩が言う”条件”を、必ず”守る”事が・・・

 大前提だ・・・」



「母さんやめろッ! 

 こんな”クソ野郎”共なんて、今すぐオレがッ!」



「やめなさいッ!

 ・・・”赤の”ご主人様・・・どうか・・・

 息子のご無礼をお赦し下さい・・・」



「フン・・・と言うと・・・と?」



わたくし・・・”アムル・ホープティア”は、

 デシィード家に・・・永遠の”忠誠”を・・・

 誓います・・・」



「・・・フフ、ようやく(・・・・)か・・・」




?:そういった後、モノクル男は、

 姉弟二人を通すように、右に体をどかした・・。


 二人は少々おぼつかない足取りながらも、

 全力で母親の居る檻へと走り、食い入るように

 檻へと突撃する!



「母さん!」




?:檻越しだったが、母親に抱きつこうとした

 二人は、優しく・・・払いのけられていた。




「えっ・・・?」



「・・・二人とも、よく聞いて・・・」



?:そう言うと、母親・・・”アムル”は、

 姉に向かって手招きした後、近寄ってきた姉に、

 両手が”首”に掛かるよう抱きしめた後・・・

 同じ事を”弟”にも施す・・・。




 〜 パチン 〜




「ッ!?」



「・・・貴方の「奴隷の首輪」は解除したわ・・

 ・・”ヴィジョン(幻影)”をかけてね・・・」



「えっ・・・!?」



「ごめんね・・・

 お姉ちゃんの方は”解除”できなかった・・・

  もう・・・お母さんには・・・魔力が・・・

 残ってないみたい・・・」



「母さん・・・何を言ってッ!?」




?:瞬間!

 アムルは両腕で”口が塞がるように”抱くッ!



「ゴメンね・・・訳があって・・・

 言いたい事はたくさんあるのに・・・

 言えない母さんだけど・・・これだけは・・・

 聞いて・・・」



「・・・」



「二人とも・・・本当に苦しい時が訪れたら、

 きっと・・・きっ・・と、貴方達を

 助けてくれる人が、出てくる筈よ・・・

  こんな・・・こんな私達”エルフ”を・・・

 受け入れないような・・・”クソッタレ”な

 世界でも・・・! きっと・・・!」



?:そう語る”アムル”の顔は、俯き、誰にも

 見えないようになっていたが・・・その顔は、

 クシャクシャで、大粒の涙を次々とこぼしてた。

  母親として・・・”真実”を伝えられない

 ”悔しさ”に嘆くようにも・・・息子達に

 ”愛情”を突き通す”覚悟”のようにも

 見える・・・そんな表情であった。


 そしてゆっくりと二人を解放すると同時に、

 ”姉”の首元から胸へ・・・”何か”が滑り落ちた。

  姉は、アムルに聞こうとする素振りを見せるが、

 素早く涙などで汚れてしまった顔を拭うと、

 口の前に、右手の人差し指を置き、それを制した



「それじゃあ・・・

 二人とも・・・頑張ってきてね」



「母さん・・・必ず・・・!」




?:そう言うと、

 二人も、涙を拭いつつ、ゆっくりと・・・

 檻を後にする・・・




「リ・・ィ・・・・・・・ラ・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




?:その時、”姉”の方が檻の方を振り返り、

 それに気づいた”弟”の方も「何事か?」と、

 振り返った。




「・・・リラックスして行ってね! 二人共!」




?:だが・・・振り返った先には、二人を”応援”し、

 手を振って見送る、母・・・「アムル」の姿しか

 なかった・・・。




「・・・姉ちゃん・・・行こう」



「・・・(コクっと、頷く)」



?:そう言うと、日焼け少年が”姉”の手を握り、

 門の先へと広がっていた”森”へと、

 走り出す・・・

 何度も・・・何度も・・・檻の中の”母親”を

 二人して見返しながら・・・。


 そして・・・その一方で残された

 ”領主達”は、二人の姿が見えなくなった頃・・・

 3人して”アムル”の方を見つめていた・・・。






「・・・今宵は”宴”だ・・・」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



彼女は・・・”最後”・・・

何を言いたかったんでしょうね・・・?

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