Mission-14 ”格ノ差”ヲ思イ知レ
大変、お待たせしました!
ちょいと前回の告知が”詐欺”になって、
申し訳ないですが・・・。
1章のラストがあまりにも長くなりそうなんで、
3回程に分けます・・・。(汗)
ただし・・・今日中の<連続投稿>をするので
お楽しみ頂けると思います!
タイミングとしては遅くても
”今夜”までには投稿するので、お楽しみに!
『オレだけじゃない! オレだけじゃない!
あの獣人を殴り続けていたのは、
”オレだけ”じゃあないんだよ!』
☆「・・・ホント、胸糞悪いナ・・・」
尋常ではない怒りを叫んだ後、
オレは、爆破したクソ盗賊共の洞窟内で
¨バラし損ねた¨ヤツが残っていないかを、
調べていタ。
他に人がいようものなら、
〈人質がいるのに、なんて事をしているんだ!?〉
・・・なんて咎められそうな行動だったが、
こんな強行ができたのは、感謝したくは
ないものの、ガリハゲのおかげだナ。
アイツを無力化させた後、オレはアイツと、
¨お話し¨をしていタ。
ナニ、人数やアジトの場所、オルセットは、
洞窟内の¨何処¨にいるのか…?
たまに機嫌が悪くなる事もあったから、
ご機嫌をとるために、剥ぎ…ましながらナ…。
そんな、軽い世間話をしていたダケサ…。
んで、お話しが終わった後は、
急遽”冒険者ギルド”へと向かい、
ファルア女史に”あるもの”を見せに行った。
眠っていた際、枕元に置いてあった
あの”茶色い水晶”のようなものだ。
・・・ナンデ見せに行ったかって?
ガリハゲとのお話死の最中、
赤壁盗賊団の人数が、”50人以上”いると聞き
ハッタリだと思いつつも、内心、
(もしもだが・・・
本当なら、オレ一人じゃあ
裁き切れない人数じゃね~かよ・・)
・・・と頭を抱えていたモンダ・・・
何とか打開策はないかと内心を悟られないよう、
考えつつ、お話しを続けていると
何気ない一言だったのかもしれないが、
アイツは吐いタ。
”3日間、食料が獲れなかった”
・・・と、ポロリと、ぼやいたのダ。
これを聞いた際に、意識が途切れる前に暴発した
”スキャン”の結果に「魔石」って
書いてあった事を、何故か思い出し、
その瞬間、<ピン!> と閃いたのだ。
ある”ラノベ”で読んだ魔石の”効果”を・・・
そして、聞いた結果はビンゴだっタ。
<魔石は割ると、
内包していた”魔力”が暴走する>
・・・つまりは魔力による”爆発”が
起きる事が確認できたワケだ。
なんでも、割って”瞬時”に暴走を起こすらしく、
その際の暴走は凄まじいそうだが、
反面、魔石は非常に”脆い”モノであり、
実用的に使うのなら、魔力を流して”固め”た後、
即座に投げるか、あるいは、その場で割るか、
落とすかしないといけないらしい。
元Bランク冒険者だった、ファルア女史によれば、
それによって命を助けられた・・・と
浮かない表情をしながらも、話してくれた。
・・・追及するなんて野暮はしてないねェゾ。
去り際に心配されつつも、キチンと
”お礼”と”哀悼の意”は述べておいたからな。
そして、急いで村の中央に放置していた
”チビ野郎”の遺体を回収、後にガリハゲが
デコイになるように、チビ野郎を
”デコイの元”に加工シタ後、「バディバンズ」と
セットにあった「コール」で捜索。
場所に着いた後は、
ガリ・・・もう、”エサ”デイイヤ。
エサを送り出し、「バディバンズ」の能力で
オルセットのスキル、<視聴強化>を借りて
エサの会話を”盗聴”。
”仲間割れ”等が起きるのを待っている間に、
迅速に爆弾の準備を開始スル・・・。
持ってきておいた魔石入りの袋に、
ありったけの”火薬”と”鉛玉”をブチ込み、
テープで固定して、準備完了・・・。
後は、エサを処刑、銃を知らないであろう、
盗賊団メンバーに”恐慌状態”に陥らせて
判断を鈍らせた後、ベストなタイミングで
さらに借りた<クリッカー>で、着火させた爆弾を
<タフネス>による遠投でプレゼントしてやれば
ひとまず、任務完了ダ。
☆「・・・ホント、疲れたもんだヨ。
一網打尽に”ズタズタ”にするのモ・・・。
オカゲで”魔力”は”スッカラカン”ダシ・・・」
そうボヤくも、冷や汗は流れていル…
イヤ、予想以上だったからナ…
保険として”魔力を流す”を忘れていたシ…。
「黒色火薬」は、現代じゃあ¨花火¨とか
ぐらいにしか使われていない、少量じゃあ
弱すぎる火薬だからな…。
だから、魔石の¨爆発力¨に頼ったワケだが…
まさか、気休め程度に¨フラググレネード¨として
機能しないかな~? と思っていれた¨鉛弾¨が
爆発した瞬間、巨大な¨岩¨になって
¨コッチ¨にも飛んできたからな…
〈こうかはばつぐんだ!〉
・・・とは、こういう事かと思ったヨ…!?
?:心の中の独白に夢中になっているボスに
突然! 無慈悲なツッコミが如く、
傍にあった岩が吹っ飛び、ボスに牙を向くッ!
☆「何ダ・・・?」
?:まるで散歩中の犬を平然と避けるかのように、
人外まっしぐらな”サイドステップ”で
岩を回避したボスは、据わっていた目を
より鋭くして、岩が飛んできた方向を
見据えていた。
その奥、約15m程先、複数の岩がある中で
3mはあろう岩が、門のように壁際に
転がっている岩と岩の狭間の先に、
オルセットはいた・・。
傷だらけの・・・打撲痕や・・出血が・・・
体中に刻まれた・・・無残な姿で横たわっていた。
☆「・・・オルセット? ・・・オルセット!」
?:さっきまでの据わった表情が嘘のように晴れ、
無我夢中で駆け寄ろうとするボス・・・。
・・・だが、
☆「・・・オルセッ!? ゴハッ!」
?:岩の狭間から現れた巨大な”槍”に
殴り飛ばされしまう・・・。
・・・だが、以前の”マグズリー”戦が
活きたのか、洞窟の外35m先にまで
ご退場されるより早く”受け身”を取り、
少し滑りつつも、岩から3m離れた所で
止まった。
「ホォ~オレ様の一撃を受けて、
帰りきらないとは、久々に甚振りがいのある奴が
来るとはなぁ~」
?:そんなワザとらしい大声が岩の後ろから響く。
そして、ボスの表情が一瞬にして据わったと
同時に、岩の後ろから現れた、
”槍”、”斧”、”盾”を持つ、3つの¨壁¨に
行く手を遮られてしまうのであった…。
☆「お前ラは何ダ?」
「ハァ~? そりゃあこっちのセリフだっての。
何でお前みたいな”クソ野郎”に、
宮廷魔術師級の<ファライヤ>を、
俺たちのアジトにブチ込まれなくちゃあ
ならないんだ?」
?:”槍”を持つ、
金髪の細マッチョの男が、悪態を吐きつつ言う。
「おい、”ウォルド”、
さっさとコイツをブッタ切らせろよ」
?:”片刃の大斧”を持つ、
”ガリハゲ”に続くスキンヘッドのガチムチ男が
いかにも”脳筋”らしい事を催促する。
「待て、”アッカサ”。
イイ事思いついたんだ、少し待て。
おい、お前。」
?:”大盾”を持つ
精悍な面構えをした、”いぶし銀”な雰囲気を
漂わせる男は”アッカサ”と呼ばれた男を
なだめた後、ボスに質問をした。
☆「ナンダ?」
「今までの一部始終、こっそり
見させてもらったが・・・
お前・・・凄い強いんだな。」
☆「ダカラ・・・?」
「なあ・・・悪い話じゃあない。
俺らの”仲間”にならないか?」
☆「・・・?」
「いやぁ・・・お前には・・・こう・・・
”壊滅寸前”までやられて、ブチ殺してやる!
・・・って思っていたんだが・・・
気が変わったって、話だよ。
実はな話なんだが・・・オレ達・・・
この先の商業都市「マケット」の領主様達と
仲良しなんだよ・・・」
☆「・・・」
「そんで、オレ達は、
チ〜した”お仕事”を、もらっていたんだ。
もちろん、金払いが良くて、楽しいヤツをな。
だがなぁ・・・ここんところその仕事も
ほとんどないどころか、最近は、後ろにいる
”お楽しみ”もさせてはくれない、
”クソ獣人”なんかを送り届けるような、
つまらないモンばかりになってきてな・・・
な〜んか、一発”ドカ〜ン!”って、
デカイ事をやりたいと思っていた矢先に・・・
”お前”が現れたんだよ」
☆「・・・ナニガ言イタイ・・・?」
「・・・オレらと組んで、
あの”街”を乗っ取るんだよ」
☆「・・・」
「ホォ〜言葉も出ないか・・な〜に、簡単な話だよ。
お前を有力な”護衛”として領主様に”献上”する。
その後に、領主様と二人きりになった際に
一人ずつ・・・後ろから”ブスリ!”・・・って、
してくれればいいのさ。 後は・・・」
☆「献上ノ際二、<クソ獣人>ヲ売リ払ッタ”金”デ、
”ゴロツキ”ナンカヲ集メテ”攻メル”ンダロ?」
「なんだ、判ってるんじゃあねぇか。
だったら、さっさとコッチに来て・・・」
☆「ダガ”断ル”・・・」
「・・・ハァ?」
☆「”弓”ノ奴ガ考エテイタ事ヨリモ・・・
”チンケ”ナ事シカ考ラレナイ”クズ”二、
コキ使ワレル、”バカ”ナ考エハ
シタクナイカラナ・・・」
「テメェ・・・ッ!」
☆「ソレニ・・・ドッチミチ、
”盗ミ”ヤ”差別”ナンカヲ続ケル
オマエラノヨウナ<クソ人間>ヲ
”野放シ”二シテオクナンテ、デキナイカラナ・・」
?:これを聞いていた”槍の男”は、
何をしてもバレバレな動揺を隠そうとしたのか
震える腕で指差しながら叫んだ!
「て・・・テメェ!
こ・・この”赤壁盗賊団”の<獄突>の
”ラッセル”様に、喧嘩売って、
タッ・・タダで帰れると思うなよ!」
「そ〜だぞ、
このオデ、<叫断>の”アッカサ”に、
叩き割られる準備はできてんのか、クソ野郎?」
「テメェ・・・次の一言を、よく考えろよ・・・
じゃなきゃあ・・・場合によっちゃあ、
オレ達を殺ったとしても、”国”が動くかも
しれないんだぞ・・・?」
?:腕組みをしつつ、脅しをかける”ウォルド”。
僅かな時間ではあったが、両者の間では、
まるで”荒野の決闘”のように・・・
お互いがいつ"銃"を抜くのか・・・?
そのような奇妙な緊張感が数時間にも渡って
続いているように思えた・・・。
だが、その静寂も束の間、俯きつつも
”ウォルド”を見ていた”ボス”は、
彼の額から”汗”が流れ落ちるのを見届けた後、
不敵な笑みを浮かべ、こう言った。
☆「・・・ソウダナ・・・返事ハコウダ。
”消エロ”。
コノ国ヲ、<乗ッ取ル>過程デ、”邪魔”スルナ」
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「何が”正義”で何が”悪”かはよく判らない」
ギッ◯ョマン
2005年 <ちび◯ボ>