フルーツ探索
運命の神が事の顛末を見下ろして言う。
『異世界から機械神が来たことで予言の歯車がわずかにずれたようだ』
「冒険行くにしても、これだけはどうにかせにゃならん……」
伝崎の悩ましい声が漏れる。
経営において、オーナーとの関係は重要である。
それは会社にたとえると株主との関係に相当する。
もしも株主との関係を損なった場合、保有している株次第では社長といえども辞任は免れないのである。
ましてや雇われ店長の場合は言わずもがな。
伝崎の場合、オーナーが女魔王に相当するわけだが。
その経営の論理を重々承知しているどころか。
身をもって、というよりも、右手を砕かれて体験している伝崎は命の危険を感じており、女魔王の機嫌を取るためにフルーツ探索の冒険に出る決意を固めたのだが。
その冒険の前に砕けた右手を治療してくれる神官やら医者を王都で探した。
しかし、ほとんどの人間に「こんな複雑骨折すぐには治せない」と言われた。
頭を下げては首を振られ、必死にすがりついては追い出され、数十人以上に断られた。
朝からずっと探し続けて、とうとう日が暮れそうになっていた。
妖精のオッサンが肩の上で夕陽を眺めながら言う。
「お前の右手を優先してたらドツボにはまりそうだぜぇ。確かにお前の右手はお前にとっちゃ大切かもしれねぇけどなぁ。
ダンジョン経営はどうすんだぁ? 道草食ってる場合か?」
オッサンは珍しく年上面をして説教臭く話した。
伝崎は首を微妙にかしげながら。
「その、自分を差し置いてって風潮なんとかならねぇかな。
典型的な日本人の発想っていうか。
俺が右手を治そうとしているのは俺にとって重要なだけじゃなくて、ダンジョン経営成功に不可欠だからなんだが」
「どういうことだぁ? 自分優先の道草じゃないのかぁ?」
「謙遜抜きで話せば、あくまでもダンジョンの主力は俺。
俺が右手を治せば、より確実なダンジョンの戦力として機能する。
人材や戦力が充実するまでは俺を差し引くことはできないし、ましてフルーツ探索の成功は俺にかかってる」
伝崎は人差し指を立てて続ける。
「なんつーか日本ではよく自分を犠牲にする奴がもてはやされたりするけど、あんなのは何もすごかねぇよ。
自分を犠牲にしてる時点で足手まとい確定。
会社でも体壊したり、うつになったりして離脱するのがオチ。
本当に役に立つ奴ってのは自分のことをしっかりできるやつだ。
自分のコンディションをちゃんと高く保てるやつだ。
もっと言うと自分を幸せにできるやつしか人を幸せになんかできねぇんだよ」
「一々、ぐぅの音も出ねぇなぁ」
こうして、オッサンは丸め込まれたのである。
とにかく伝崎は砕けた右手が痛かった。
第一はそれだった。
そんなことを話しながら地下都市の片隅で、こいつは何でも治せるという噂の闇神官を見つけ出したのだが、右手を軽く眺められて、こう言われた。
「そのレベルだったら冒険に行けばいいと思うけど……ま、いっか。はい、これ前払いね」
その女の闇神官は領収書のような紙を渡してきた。
伝崎は、その紙に書かれた金額を数え上げていく。
「一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億、十億、百億。百億G??」
伝崎はイスから立ち上がり、震える手で紙をつき返す。
「ぼ、ぼ、ぼ、ぼったくりやないかーい!」
「払えないなら治療は無しね」
伝崎は逃げ去るように診療所から立ち去った。
まともな神官を探すだけ探したが、なかなか見つからなかった。
安くてちゃんと治療してくれる神官は珍しいようだ。
伝崎は街路で吠えたける。
「商人舐めんな! 転んでもタダでは立ち上がらないのが商人なんだよ!
右手が砕けてもタダでは立ち上がらねぇ!」
妖精のオッサンが肩の上であきれたように言う。
「どんだけ吠えてもお前のクラスは商人じゃなくて『無』だけどなぁ」
その言葉に伝崎は反応をせず、アウラを燃え上がらせる。
「右手を治して、さらに何か得て、万全の状態で冒険に挑んでやる!」
地下都市を出て、王都の街路をぶらぶら歩いていると、酒樽が詰まれた民家の裏庭にロープを見つけた。
そのいかにも普通なロープはとぐろを巻いていた。
「すみませーん」
伝崎は家の中の人を呼び出す。
「なんだい?」
その家の奥さんが出てきた。
「できれば、そのロープ譲ってもらえませんか?」
「今は使ってないから別にいいけれども」
交渉スキルよろしく、1500Gのロープを800Gで譲ってもらうことになった。
所持金3万2340G→3万1540G。
伝崎は早速、砕けた右手の骨を固定するためにロープを手の甲に巻き始めようとする。
最初の一巻きで。
「ぐあぁあ、いてぇええ」
右手の複雑骨折が悪化した。
伝崎は何事も無かったかのように口笛を吹きながらロープのとぐろを肩にかけて歩き出す。
ロープで輪を作り出すと道端の塀に向かって投げつける。
何度も投げつけて、外しては引きつけて。
何十回と投げた後に、やっと塀の突き出た部分に引っ掛かる。
そして、引っ張り上げると輪が締まって食い込む。
それを百回以上繰り返すと、頭の中に何か閃いた気がした。
『投げ縄E』
新しいスキルを習得したのだ。
妖精のオッサンが聞いてくる。
「なんでお前は投げ縄の練習なんかしてんだよぉ」
伝崎はケロっとした顔で話す。
「この世界のフルーツがどうなってるかあんま知らないけど、たぶん木の上に実ってると思うんだ。
木をのぼらないといけないわけだが、俺は右手をちょっと痛めてるからな。
片手で木をのぼるのは難しい。
だから、縄を木の枝に引っ掛けて何とか片手でものぼれるようにしようってわけだ」
つまり。
もう、右手の治療はあきらめていた。
伝崎は地下都市から出ると、王都の広場に行ってきょろきょろと周りを見始める。
武器屋、服屋、酒場、そこかしこを見て回って行って。
「おいおい、今度はどこに行くつもりだぁ?」
伝崎は通常の本屋を見つけると、その中に入ることにした。
じろじろと様々な本棚を見ていって、あるコーナーを見つけると立ち止まる。
簡易モンスター図鑑1万G。
モンスター図鑑3万G。
モンスター大全10万G。
三つの本が見えると、1万Gの簡易モンスター図鑑を手に取って店員にお金を素早く払う。
3万1540G → 2万1540G。
簡易モンスター図鑑を手に入れた。
オッサンはポケットの中から顔を出して、ひたすらにその様子を「どういうことだぁ」とぶつぶつ言いながら見ていた。
何か考えがあるのか、と。
伝崎は満足そうな顔で王都を後にしながらつぶやく。
「会心の道草や……」
「おい!」
とにかく、今はこれで何とか乗り切るしかなかった。
育成対象。
金髪ゾンビこと軍曹(LV10)
筋力D+
耐久E
器用F
敏捷F
知力EE
魔力E
魅力FF-
伝崎の経営者としての現在の方針「フルーツ獲得&戦力増強」
次の日の朝方。
「そういや軍曹の名前って何なの?」
出発に際して目を細める軍曹を見て、すぐにまた王都に戻って日光避けのローブ(3000G。所持金は2万1540Gから1万8540Gになった)を買ってきて与えた。
ローブで全身を覆っている軍曹がのっそりと隣を歩いている。
「ひにぃひにぃ記憶が失われていきましてぃ、もう名前も覚えておりませぇん」
金髪ゾンビこと軍曹はそう言った。
ゾンビになるとボケてしまった老人のごとく、どんどんと自分の記憶が失われていくのだろう。
悲哀のようなものを感じると同時に、ゾンビになりたくないものだなと思った。
「そか……なんか聞いて悪かったな」
その森の領域に辿り着いたとき、辺りの様子は一変した。
緑色の葉がすべて赤に染まったかと思うと、周辺の温度が体感で五度近く上がったのを感じた。
まるでマグマ地帯が近づいているような感じだった。
キピルの領域だった。
フルーツが実っているといわれている場所である。
赤い森の入り口をそのまま真っ直ぐに入っていくと、そいつは現われた。
いつの間にかモンスターの通り道を歩いていたようだ。
森の奥からコウモリみたいなモンスターが殺到してきた。
伝崎はとっさに洞察スキルを発動する。
ホーンバット(LV11)
筋力E+
耐久F
器用F
敏捷C
知力F
魔力E
魅力G
五匹近くのホーンバットが伝崎に集中的に襲い掛かってくる。
伝崎は身を守るためにほとんど反射的にセシルズナイフを振るう。
(育成どころじゃねぇ。死んだら元も子もない)
伝崎はその器用さを生かして、的確にホーンバットにナイフを的中させて落とす。
一匹、二匹、三匹と。その胴体に完全に命中しており、一撃でその命を掠め取る。
だが、四匹目に。
「ちぃいい!」
四匹目のホーンバットの黄色い牙がセシルズナイフを握っていた左手に食い込んでいた。
とっさに振り払うと、ホーンバットは近くの木に叩きつけられる。
四匹目が木から飛び立とうとするところを何とか軍曹が鉄槍で突き刺し倒した。
「軍曹、ナイスフォロー!」
伝崎は次第に左手の感覚、特に小指の感覚が微妙に無くなっていくのを感じた。
「軽くマヒった」
右手が砕けてて、左手の小指がマヒるとか最悪だった。
麻痺が悪化したら、セシルズナイフを口にくわえて振るわなければならなくなる。
おそらくまともに戦うことは不可能。
冒険中断を迫られるのだ。
さらに麻痺を治せる医者&神官がいなければ、フルーツの採取は断念しなければならず、まともな冒険だって行けなくなる。
常に女魔王のイライラによる死の恐怖に耐えなければならないことを意味した。
「ちきしょう」
ホーンバット、最後の五匹目が宙をぐるぐる回りながら、狙いを定めたように伝崎の首に襲い掛かってくる。
伝崎は左手の感覚がなくなっていく中でセシルズナイフを何とか握り込んでその体を真っ二つに切り裂いた。
セシルズナイフの殺害数が「30」から「34」になっていた。
ホーンバットのアウラが自分に取り込まれていく。
伝崎のレベルが上がった。
全身が白く輝いて、気持ちいい感覚が体内を突き抜ける。
レベルが12から13に上がる。
ステータス的には見える変化はなかった。
しかし、伝崎は右手の感覚の変化に気づく。
常にあった激痛が確かに消えている。
右手をしげしげと見つめながら、その表情を徐々に驚きをもったものに変えていく。
「右手が治りやがった……」
複雑骨折によってぐちゃぐちゃになっていた右手。
動かすことすら不可能だった右手でグーパーグーパーを繰り返す。
まっさらな右手があった。
完全に綺麗さっぱり治っていたのだ。
セシルズナイフを握れた。
さらに左手の小指の麻痺もなくなっていた。
この世界のとんでもない法則に今さら気づいた。
『レベルアップ時に体のダメージから状態異常まで完全回復する』
どこまで適応されるのか定かじゃないが、腕が切断されたとか不治の病とかじゃなければ治りそうだった。レベルアップすれば治りそうだった。
ぼったくりの女闇神官の言葉を思い出す。
『そのレベルだったら冒険に行けばいいと思うけど……』
どういう意味かその瞬間は理解できなかったが、伝崎は納得して。
「そういうことだったのか」
妖精のオッサンが疑問を投げかけてくる。
「おいおい、もう投げ縄必要なくねぇか?」
伝崎は縄のとぐろを肩に掛けなおして無言のまま、それから六時間近く歩いた。
が、ほとんどモンスターと出合わず、頭の中がぐるぐるしそうになりながら、森の中を散策し続けた。
歩きながら簡易モンスター図鑑を開いて見てみる。
その記述を見て。
『ホーンバット。噛まれると軽く麻痺する』
「か、簡易とかそんなレベルじゃねぇーぞ」
そんなツッコミを入れながら歩いていると、そいつと出合った。
緑色の液状の塊が木の幹に張り付いていた。
体の中にはハート型の心臓のようなものが脈打っていた。
体自体がどろどろとしていて動きが遅く、近くの木にのぼろうと体をゆっくり上下させている。
伝崎はとっさに洞察スキルを発動する。
スライム(LV9)
筋力D-
耐久DD
器用G
敏捷F-
知力G
魔力F
魅力G
伝崎は問答無用で素早く踏み込み、セシルズナイフを横に振るう。
ほとんど手ごたえが無かった。
「中心を外したか」
そのまま前に進み出つつ、後ろに振り返ると。
「分裂しやがった……」
スライムは木の幹で二つに分かれていた。
一方の体の中にはハート型の心臓があり、もう一方にはなかった。
心臓がないスライムは身動き一つしない。
しかし、徐々にむくむくと体を盛り上がらせるとハート型の心臓を体内に作り出し、活動を始めた。
軍曹はその様子に驚いたようで肉が削げ落ちた顔をゆがめて、鉄槍片手に立ち尽くしている。
伝崎は心眼E+を発動。
スライムのハート型の心臓に意識が集中する。
「やれぇええ軍曹! 明らかにそのハートが急所だ!」
伝崎が声をかけると、はっとしたように軍曹は鉄槍を構えて足を引きづりながら、のろのろ動くスライムに近づいていく。
追いかけ追い越せとばかりにゆっくりゆっくり。
まるでナメクジ同士のどっこいどっこいのスピード勝負。
軍曹の敏捷はFであり、スライムの敏捷はF-。
やや軍曹のほうが早い。
軍曹は距離が埋まると突き刺す。一方的に突き刺す。
その心臓を何度も貫くと、スライムがしなびたように動かなくなった。
さっぱりとした水になって分解されてしまった。
やはり、体の中にあるハート型の心臓が弱点のようだ。
そこを突かずに切っても分裂するだけなのだろう。
スライムから生命エネルギーが解き放たれて、軍曹の黒いアウラに吸収されていく。
経験値が入った。
もう一匹の分裂したスライムは木の中腹までのぼっていた。
それ以上のぼられると攻撃が届かなくなってしまう。
「意味があったぜ投げ縄!」
伝崎はここぞとばかりに肩にかけていたロープにアウラを込めて投げつける。
投げ縄E発動。
のろのろと動くスライムにかけると一気に締め上げる。
ロープがめりこんで、たゆんたゆんにその体がひしゃげる。
ぎぎっと身動きができなくなった。
「いまだ軍曹! やれぇえええ!」
軍曹は動かなくなったスライムに鉄槍を必死に突き刺した。
そのスライムがしなびると、生命エネルギーが軍曹に取り込まれていく。
軍曹の全身が黒く輝く。
レベルが10から11に上がった。
なぜか、魅力がFF-からE-に持ち直した。
「やりぃましたぁ」
「よくやったぞ」
その一部始終を肩の上で見ていたオッサンは、あきれたように言う。
「スライム相手に必死すぎだろぉ……」
伝崎は軍曹を引き連れながら、キピルの領域を歩き続けた。
また暇になってきたので、簡易モンスター図鑑を歩きながら見る。
『スライム。液状のモンスター。千等分まで分裂させることができる。
ただし、分裂したスライムから取得できる経験値は元の経験値の四分の三になる。
弱点はハート型の心臓である』
「こ、これはちょっと詳しいな。なるほどなるほど、二つに分裂させたら単純に二倍になるわけじゃないんだな。
それでも分裂させたほうが経験値的にはうまいわけだ。
ただ、この記述を見る限り、どんどん分裂させていったら最後は経験値がゼロに近くなっていくわけだな」
簡易モンスター図鑑を買って正解だったなと伝崎は思った。
ゾンビは足が遅いために想像以上に移動に時間が掛かる。
ガーっと何十歩も先に進んだら、もう十秒以上待たないといけないぐらいだった。
伝崎はあまりにも暇なために遠くから大きな声を出して、適当に軍曹にアドバイスすることにした。
「軍曹、前から思ってたけどな。もうちょい部下には優しくしたほうがいいぞ。
たぶん、その、魅力がやたらと下がるのは部下に厳しすぎるところがあるからだ」
「そうぅなのですかぁ」
「お前も逆の立場だったら厳しいだけだと嫌になるだろ?」
「たしかにぃ」
「ときに優しく、ときに厳しく。何よりも褒めたほうがいい」
軍曹が何かに納得したのか何度もうなづいた。
すると、軍曹の魅力がE-からEに向上する。
これでやっと軍曹は普通のゾンビ並みの魅力になった。
伝崎からしたら適当に話しただけなので棚からぼた餅気分だった。
しかし、こちらまで歩いてくるのに軍曹の足の速度が遅く、伝崎はあくびが出そうになる。
また簡易モンスター図鑑を開く。
「そういや、ゾンビの項目はどうなってんだ?」
『ゾンビ。人が死体になって何らかの魔力を受けて蘇ったもの。最弱である。しかし、レベルを上げると進化する。
↓
・ゾンビネス(レベル20で進化)
進化によってステータスが向上。
筋力が一段階アップ。
耐久が一段階アップ。
敏捷が一段階アップ。
↓
ゾンビはさらにレベルを上げると次の三つに進化が分かれる。
・ゾンビミン
ゾンビの農民である。
レベル45で進化。ステータス条件は何も無し。
進化すると耐久が三段階上がる。
・ゾンビジャー
ゾンビの戦士である。
レベル45で進化。筋力C以上必要。
進化すると筋力が二段階アップ。耐久が二段階アップ。敏捷が一段階アップ。
新スキル「脅威」取得。
・ゾンビロード
ゾンビのスーパーエリートである。
レベル45で進化。
筋力C+以上必要。知力B-以上必要。魅力C++以上必要。
進化すると全ステータスが二段階上がる。
全ステータスの成長限界も飛躍的に向上。
人間と同じように各種訓練でステータスが向上するようになる。
新スキル「ゾンビ化」「脅威」取得。
↓
????
あるレベルにまで達し、魅力がA以上になり、ある一定以上のゾンビに支持されたゾンビロードだけが、唯一その進化の階段をのぼりつめることができる。
どれだけステータスが向上し、どんなスキルを取得するのかはわかっていない』
「ど、どんだけアンバランスな図鑑なんだよ。ゾンビの項目詳しすぎだろ。しかし、ゾンビの進化系統すげぇな。おい」
伝崎は簡易モンスター図鑑の記述を読みつつ、のろのろと歩いてくる軍曹を見つめる。
(こいつをゾンビたちのリーダーに仕立て上げるためには魅力は不可欠だな。あと知力も決定的にな)
軍曹は他のゾンビよりも知力が高いという特徴を含めて、ゾンビロードに進化しうるステータスや性質を持っていると思った。
もしも軍曹がゾンビロードにでもなったら。
図鑑に書いてあることが本当なら「ゾンビ化」というスキルが手に入る。
おそらく倒した人間をゾンビにするスキルなのだろう。
もしもそのスキルを手に入れることができたら、冒険者を倒せば倒すほどにゾンビが増えていく(しかも無料で)
想像するだに軍曹の可能性は無限大だった。
ずんずんキピルの領域の中を進んでいく。
フルーツがあるといわれる方角を目指して。