王都の喧騒
「約束通り、口出し無用。一人で戦わせてもらうからな?」
「な、な、な、なんでもいい。虫野郎を潰してくれ」
ズケの許可を得て、頭蓋骨が前に出てくる。
手をボキリボキリと鳴らしながら、その引き締まった胸筋を収縮させていく。
まるで生きているみたいに筋肉全体がうねっている。
後ろの心臓は両腕を組みながら無表情で見ている。
伝崎は、冷や汗を頬に伝わせながら口角をあげる。
(煙玉を使って逃げるのもありっちゃありだが……試してみたいことがあってな)
頭蓋骨は顔をななめに傾けて、伝崎の変化をいぶかしげに思う。
(すこし、様子が違うな)
ゆっくりとお互いに近づいていき、三歩程度の距離で立ち止まる。
二人が息吸うその空間に、独特の間合いが生まれる。
頭蓋骨、伝崎、二人の思いが交錯する。
(あのときのふざけた態度を後悔させながらバラバラにしてやる)
(一対一か……その選択を悔やむことになると思うぞ)
頭蓋骨は、その柔らかい筋肉に力を込める。
鋼のごとく硬く、変貌する。
大きく足をあげ、それを振り下ろす。
地面が、ドンっという爆音とともに振動する。
小さな円形の穴が生まれ、その足元から砂ぼこりが舞い上がる。
わずかばかり赤黒いアウラが足裏から漏れ出て、小さな線を引いて霧散する。
伝崎は、見逃さない。
洞察スキルを発動。
そのわずかな赤黒いアウラに対して、第三の目からのぞき見る。
ほんのかすかな、一秒にも満たない世界を盗み取る。
筋力A-
頭蓋骨の能力を一部分でも推し量ることができた。
洞察スキルがB++に成長していたこと。
その上で、見逃すまいと目を見張っていたこと。
この二つが重なることによって、この蚊ほどのチャンスすら逃さなかった。
伝崎は、現状を理解する。
(一発貰ったら終わり。ダーティファイトに徹するか……)
そのままに、ほくそ笑むと馴れ馴れしく頭蓋骨に話しかける。
「ひさし」
言い終わる前に口を塞いだのは、頭蓋骨の踏み込み。
次の瞬間には、体をひねる頭蓋骨とその足の先が目の前に見える。
蹴り。
当たれば、脳みそを吹き飛ばすような鋭く重いもの。
それが頭に当たる刹那、伝崎は体を後ろにたおす。
時間が。
スローモーションになる。
目と鼻の先に足の親指が通りすがって、汗の粒を粉砕しながら横に流れていく。
それが通りすがったかと思うと。
体の回転とともにもう一方の足が深く、胴体に向けて振り出されている。
頭蓋骨は宙を舞う。
風を生み出す音。
伝崎は、そのまま足を継ぎたさずに倒れ続ける。
次の蹴りはぎりぎりのところで、服の余白をはじきながら横へ通りすがっていく。
後ろ足を継ぎたしたときにはもうかわし切ることができていた。
一歩、二歩、伝崎はゆらゆらと下がっていく。
頭蓋骨の振り終わった足からは、赤黒いアウラの余波が立ち上っていく。
それがどれだけ強烈なものだったのかを物語る。
伝崎は洞察スキルでその余波から能力を見て取りながら、上体を取り戻す。
耐久B-
(早さまでは掴めないか)
伝崎はいつもどおり垂直に立ちなおった。
三歩程度の間合いがまた生まれていた。
頭蓋骨は、平手を出して言う。
「待て」
「なんだ?」
「一撃目はまぐれにしても、二撃目はどうやって避けたんだ? すごい近距離で撃ったんだぞ」
「俺も当たったって思ったね。自分でも驚いたよ」
沈黙。
二人の間に緊張が走る。
心臓は、体の前で両手を組みながら思考を巡らせていく。
(致命的なことを見落としていた。加勢するか? いや約束を破ったら、後で手がつけられない。
頭蓋骨、気付け。すぐにでも本気を出せ。
この男からは気がほとんど漏れ出していない。それが何を意味するのか考えろ!)
その攻撃の手を避ける方法を伝崎は考え続けた。
ある日、唐突に気付いた。
誰かがその手を振りかぶったとき、地面を蹴っていたら避けられないということに。
その動作は、テンポで分けられる。
・相手の攻撃。
一、相手が手を振りかぶる。
二、振り下ろす。
・こちらの回避。
一、こちらが気付く。
二、地面を蹴り上げる。
三、体がやっと動き始める。
避けるのは、予備動作を経てからでは絶対に間に合わないのだ。
ではどうすればいいのか。
地面を蹴らなければいい。
倒れるように動く。
すると、重力の垂直落下と同じく体が高速で動く。
重力を利用するので、筋力もほとんどいらない。
伝崎は知らない。
その動き、言わずと知れた剣の名門柳生新陰流の足捌きと同じ。
地面を蹴り上げる予備動作は消えた。
一、こちらが気付く。
二、倒れ始める。
その二も伝崎の場合、ありえないほど早かった。
伝崎は小さい頃から常にいじめられていたせいで、浮き足立っていた。
その浮き足がよかった。
簡単に転倒できる。
通常の人間が倒れようとすると、やはり時間が掛かるのだが。
伝崎の場合、常に倒れているような浮き足だったので、倒れ始めの時間がほとんど生まれない。
剣術の世界では「居着いてはいけない」と常々いわれているが、まさに伝崎は居着いていなかったのである。
倒れると同時に足を継ぎ足せば、もう後ろに下がっている。
さらに、一の気付くというのも、伝崎の環境が最小化した。
どんな人間も殴ってくる、と最初から考えたのである。
常に気を張っておけば一の気付くという行動を限りなくゼロに近づけられる。
そうして伝崎は最短最速で敵の攻撃を捕捉し、剣術的な足捌きで常人では考えられないスピードを実現する。
なぜか、伝崎は呪われたように暴力にさらされていた。
家でも学校でも、道端でさえも。
計り知れない不幸が。
環境が。
それを打開しようという逆境心と、その知性と、ひらめきとが、すべて奇跡的に重なることによって、伝崎にこの類まれなる能力を獲得せしめたのである。
敏捷A-
三つの予備動作は融合。
それは洞察の神でさえも定義していない異世界の技能によって成り立っている。
伝崎は、剣術の一拍子の世界に突入していた。
そこに「軽率なる先駆者」の称号が加わり、敏捷Aとなる。
それがどういう意味を持つのか、今は伝崎でさえも分からなかった。
爆音を聞きつけて、貧民の街には人だかりができ始めている。
駆けつけてきた野次馬どもが手を上げ、声を上げる。
「おいおい、あれって頭蓋骨じゃねぇか?」
「闘技場で勝ちまくってるって聞いてるぞ」
「向かいにいる男って誰だ?」
「よく見ろよ。レベル1の商人だぜ」
「確実に殺されるだろ、誰か止めろ」
「無理だ。止めようとした奴が殺される」
「ほっとけよ。こんなところで誰が死んだって騎士団は気付かねぇ」
伝崎は、また変なのが湧いてきたな、と思いながらも、おごそかな表情で頭蓋骨に目を向けていた。
頭蓋骨は鋭く目を細め、この状況を図りかねていた。
何が起きたのか。
これから何が起きようとしているのか。
誰も分からなかった。
お互いに睨み合い、探り合い。
頭蓋骨は大きく足を開いて四股に構え、両拳をにぎって前に出す。
地面を踏みしめながら、じりじりと歩を進める。
地面の土をその足の甲に乗せながら、ゆっくりと確実に間合いをつめている。
それに対して伝崎はいつも通りに垂直に立って微動にせず、冷めた表情を保っている。
お互いの間に、濃厚な空気が生まれていく。
電撃が縦に走ったかのように、間合いが割れる。
頭蓋骨は踏み込むと、連続で拳を突き出す。
何百という拳の雨が突き出される。
伝崎はカクカクと高速で動き、右に左に体ごと交わしていく。
どの一発も伝崎に触れることがない。
ことごとく、空を切るだけ。
街に、どっと歓声が上がった。
誰もが今起きていることを信じられなかった。
頭蓋骨自身、伝崎に追いすがりながら衝撃を受けていた。
(なんでだ! なんで攻撃が当たらない!)
伝崎は体をかわしながら、この世界を笑う。
それは誰もが一瞬しか確認することのできない、わずかな微笑。
もう。
(やはり、俺のほうが早い)
見切ってしまっていた。
伝崎は、ある種の特別な感情に全身を支配されていた。
それは快感。
この場の誰もが不可能なことを成し遂げることによってしか味わうことのできない感覚。
伝崎は踊るように攻撃をかわし続ける。
両手を背に隠して。
その間にも、人々はどんどん増え続ける。
ひとたび避けるたびに、激しい歓声と驚きの声が上がっていく。
それが街全体をゆらしていく。ひとつの街をゆらすだけゆらすと、その喧騒は満足したように澄み切った青空へ突き抜けていく。
そこはさながら円形闘技場と化していた。
伝崎が避けるだけで歓声をあげる野次馬に、頭蓋骨は怒りを覚える。
(勘違いすんじゃねぇぞ。一方的に攻撃しているのは俺だろうが! お前に勝つ手段はねぇんだよ)
頭蓋骨は、ぴたりと攻撃をやめて立ち止まる。
伝崎は、黒服の背の中に右手を押し入れる。
訪れる静寂。
頭蓋骨は手数を捨てて、たった一発にすべてを込める。
全身全霊、右足に力を込めると服が盛り上がり太ももがあらわになる。
びきびきと音を立てて、血管が浮き上がっている。
地面がゆがむと同時に、その体がすさまじい勢いで飛んできた。
伝崎は見定めた。
――その踏み込みが命取りだぜ。
次の攻撃は一瞬だった。
突き出された頭蓋骨の右拳。
伝崎は、紙一重でかわす。
その手には、むきだしになった黒ナイフ。
そこに居るのを確認するような刺突。
瞬間、わずかに頭蓋骨が目を見開いた。
死を予感する、そういう恐怖が灯った目だった。
すれ違うと、血しぶきが頭蓋骨の首元から走る。
振り向きなおして、見た先の頭蓋骨は首下をおさえていた。
どろどろした血が指の間から流れ出していく。
その首に何か力を込めると、血が流れるのがあっけなく止まった。
頭蓋骨は、苦々しい顔でその首の傷を確認しながら思う。
(このナイフ……気で体を強化しているとはいえ、直撃したらまずい)
伝崎は、ふっとため息交じりに思う。
(……毒の耐性ありか)
決してセシルズナイフに毒を盛っていたわけではない。
しかし、そのわずかな行動、仕草から。
もうすでに頭蓋骨の性質、耐性までをも見抜こうとしていた。
この危機的状況が、伝崎の戦闘センスを飛躍的に向上、引き出させている。
ほとんどの野次馬は攻撃のやり取りを見出すことができず、理解できない目の前の出来事に口をあけている。
頭蓋骨はもう一度攻撃を試みるものの、瞬間的に連続で突き出されるナイフに驚きを隠せない。
ひとつ、ふたつ、ナイフが突き出されるたびに体に傷ができて、血が飛び散っていく。
そのどれも何とか致命傷を避けるだけで精一杯だ。
(一発一発がまるで的確。無傷で近づくことは不可能。もしもやるなら、腕でナイフを止めるしかない)
もはや、形勢は逆転していた。
今、この状況で優位に立っているのは伝崎。
頭蓋骨は、筋肉の操作で無数にできた傷の出血を止めている。
しかし、ダメージが体中に蓄積することによって、息が上がってきている。
攻撃の手を止めて、冷静になろうと必死になる。
「はぁっはぁっ」
目の前の、男を見て理解するのだ。
ひとつの重要な事実を見つける。
そう、今までなぜ見落としていたのか。
気付くべきことだった。
伝崎の全体像、立ち姿を見て、やっとのことで気付いた。
(こいつ、気がまったく漏れ出てない……)
頭蓋骨は後ずさりしながら、驚いた顔になる。
(なんで気付かなかった! 今思えば、あのときだってそうだった。
それは弱いからだと勝手に思い込んでいた。
だが、違った。
レベル1でも、何かイカれた技術を持ってやがったんだ。だから、隠してた。隠せるだけの力量があった。
なんで、こんな簡単なことがわからなかったんだ)
その動揺を見て取って。
伝崎は、悪魔的な笑顔になる。
満面の笑みだった。
それは、あざわらう次元ではなかった。
勝利を確信した高見からのもの。
ズケは、あごが外れたように口を開いたまま、汗でどろどろになって膝を震わせている。
その恐怖を拭うように心臓に対して「戦え、加勢しろ」と叫ぶが。
心臓は両腕を組んでビクとも動かない。
頭蓋骨は「おかしい。あの態度は何だったんだ。あのときと何が違う、なぜだ、なぜだ」と呟きながら、最後の最後で、すべてを把握した。
(こいつ、成長してんだ!)
伝崎のあまりの成長速度の早さに、頭蓋骨は師父にすら抱いたことのない畏怖を覚えた。
野次馬は気付き始めた。
「おいおい、頭蓋骨が押されてるんじゃないのか?」
「黒服の男が勝ちそうだぞ」
「商人レベル1がまじで勝つのか?」
頭蓋骨は、顔面蒼白になる。
大陸の人間が面目を潰されるということは生きていくことすら恥じるべきことで、今や命をかけてでもそれを拭わなければならない事態に達していて。
リュウケン使いがもっとも嫌うことを行う。
頭蓋骨は、大口を開いて叫ぶ。
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
それは人間の雄たけびではなく、獣の咆哮に近かった。
その身から爆発的にアウラを解き放っていくのだ。
濃厚な赤黒いアウラが、この場を圧倒する。
空気を変えて、野次馬全員がのけぞるほどの圧力が生まれる。
王都の一地区に、巨大なアウラが立ち上っていく。
それを大賢者シシリは目撃しながらも待ち人とティーを飲み、女魔王は興味を抱いた様子で洞窟から這い出してくる。
地下都市の豪邸にいたエリカは罠の微調整に夢中で、白面の男はその仮面のずれを冷静な様子で直す。
アイリスはカウンターの影で頭を抱え震える。
ポケットの中のオッサンは必死に頭を奥深くに隠し、その場にいたズケは巨体を揺らしながら逃げ出した。
能力を知られることを嫌うリュウケン使いが絶対に行わないことを今まさに行おうとしている。
衆目の面前で、本気を出す。
頭蓋骨は両手を合わせて、空に向かって祈祷する。
立ち上るアウラが蛇のような形を帯びて、天空を貫いていく。
そのアウラは西洋の竜というよりも、東洋の龍に見えた。
その龍が身をひるがえして、頭蓋骨の全身を貫く。
頭蓋骨の顔が赤く肥大し、体中の皮膚が割れていく。
鱗のような形になっていく。
まるで蛇のようなツヤも出てきて、その体に光沢が生まれていく。
大陸の人間は、悪魔とも神とも呼べる形而上の龍を信仰している。
リュウケン使いは、それぞれ自分に合った多種多彩な龍神に祈ることによって自らを龍人化し、肉体を強化し変化させて戦うことができる。
頭蓋骨は、龍人化していた。
伝崎は、冷静な表情のまま洞察スキルを発動している。
頭蓋骨レベル34の基本ステータス。
筋力A+
耐久AA
器用C
敏捷BB
知力C+
魔力E
魅力D
能力が段違いに向上している。
頭蓋骨が踏み込みをはじめようとしたために、スキルまでは推し量る余裕がなかった
伝崎はその片手に持ち出した白い玉にアウラを込めて、煙玉Eのスキルを発動。
地面に投げつけていた。
そこら中に煙があふれ出していくのを殴りつけるように頭蓋骨は前に進む。
しかし、すぐに眼前は真っ白になって、群衆が咳き込み始める。
頭蓋骨は叫んだ。
「にげるのかぁああ!」
もう、十分だった。
試すべきことは終えていた。
伝崎は満足したように煙にまみれながら言う。
「彼を知り、己を知ることはできたからな」
頭蓋骨は深追いしようとするが、その地鳴りにも似た音に振り返る。
ものすごい数の何かが迫ってくるのだ。
騎士団だった。
頭蓋骨といえども、騎士団全員を相手にするだけの力はなかった。
「ちくしょぉおおう!」
勝負は終わっていた。
煙の中から、心臓の不敵な声が聞こえてくる。
「戦い続けたら勝つ自信はあったか?」
伝崎は素直に答える。
「ぶっちゃけ、ないかな。いくら俺が早いといっても彼は変身したら硬すぎるし。あ、このナイフが育ったら別だけどな」
「……面白い奴」
心臓は、うれしそうにそう言った。
伝崎が路地裏に入っていくと、その声の在り処も徐々に遠のく。
頭蓋骨の悪態をつく声も小さくなっていき、二人が立ち去っていくのがわかった。
一番乗りで辿り着いた女団長レイシア。
そのフルアーマーの下に十字傷を持つ。
アベルの憧れの先輩にして、先日上級騎士から白騎士に昇格したレベル69の女傑。
その女傑が馬を走らせ、煙をかきわけていく。
後ろに続くのは何百という騎士団の少数精鋭たち。
女団長レイシアは確かに目撃したのだ。
その煙の先、路地裏の中に消えていく男の姿を。
男が頭に巻いていた赤い布が七色に変化する。
それは目をつけていた後輩アベルに与えたラインランスに結んだリボンと酷似していた。
クテカ山にわざわざ竜を倒しに行って特製で作ったもの。
この世に二つとないはず。
この男とアベルが行方不明になっていることと何か関係があるのか。
あるいは、それは見間違いか。
男がとっさに振り返ったとき、目が合った。
その目の先に見えたものは、どうしようもない虚空。
今までレイシアが一度も見たことのない何かがそこにあって、しかし、なぜか吸い込まれるような魅力があった。
衝動。
その黒を打ち払いたくなる衝動に駆られる。
伝崎は、微笑んだ。
こうして、必ず殺しあうべき二人は出会った。
王都では戦いの噂が駆け巡る。
「本当か?」
「ああ、商人レベル1が頭蓋骨と互角にやりあったって」
「いや、俺は勝ったって聞いてるぞ」
「頭蓋骨って闘技場の猛者らしいじゃねぇか」
「商人がレベル99になったって勝てねぇよ」
「いや、頭蓋骨って強戦士レベル50でも勝てない相手だぜ」
「商人が? そんなことがありえるのか?」
その噂は天界にまで届き、称号が与えられた。
王都の噂人。
伝崎真レベル1の基本ステータスと称号。
筋力D-
耐久E-
器用A+(戦闘の立ち回りでアップ、元A)
敏捷A
知力A-(洞察の神が評価を戻す。元B-)
魔力F
魅力A-(称号でアップ、元BB)
称号、戦神の驚愕。軽率なる先駆者。王都の噂人。
伝崎は死線を越えることによって、三つのスキルを身につけた。
心眼E、見切りE、懐剣術E。
心眼は攻撃が急所に当たる確率を高め、見切りは回避率を高め、懐剣術は懐から一発目のナイフの威力と命中率を高める。
さらに洞察の神は、伝崎の異質なスキルをこう定義した。
転心A。
その転じる姿、心の扱い方は、桁違いに回避力と敏捷を向上させるものだった。