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作者: 雪花

私の理想の男性は、年上の人。


母親の親友の息子で私が小さい時から一緒に遊んでた。

10歳年上のお兄ちゃん。

いつからか私はお兄ちゃんの事が好きになってて


「お兄ちゃんのお嫁さんになるんだ☆」


なんて夢見てた。

子供の頃に描いた夢は今でも醒める事なかった。

私は18歳になった今でもお兄ちゃんのお嫁さんになりたいって本気で思ってる。




でもそんな事は口にできない。

だってお兄ちゃんは、私の事を妹としか思ってないから…

 




高校合格した時も

就職内定出た時も


何かある度にお兄ちゃんは私の頭を撫でて


「よくやったな」

って誉めてくれた。




私がすねるとお兄ちゃんは決まって


「まだまだ子供だよな」

と頭を撫でた。



いつでも私はお兄ちゃんにとって妹であり子供扱いなんだ。

どんなに歳を取ってもそれは変わらない。




お兄ちゃんの結婚式で私は泣いた。



お兄ちゃんの隣に居る人を羨ましく思い泣いた。



夢が壊れて泣いた。



お嫁さんに

「こいつ妹みたいなもんだから仲良くしてやって」

そう言われて心で泣いた。


お嫁さんの

「よろしくね」

その言葉で泣いた。



最後に妹として

ありがとう

おめでとう

その言葉が言えて泣いた。



私はお兄ちゃんの妹で良かった。

私の気持ち伝えなくて良かった。


これからも何かある度にお兄ちゃんに頭を撫でてもらおう。



そして私も産まれてくる赤ちゃんの頭を撫でてあげよう。




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― 新着の感想 ―
[一言] あ、ヤバい感動。 ヤバい。ヤバい。泣いちゃってるよ。 …………いいね! 行けなかった子なんだね。ああ〜……いいね。
[一言] 短いのに心に残る作品って、純粋に凄いと思います。
[一言] どうもはじめまして、春功と言います。私も物書きの端くれです。 とても心情の書き方がうまく、ホロリときました。切なくて良いですよね。これからもがんばって下さいね、応援しています。 よろしけ…
感想一覧
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