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後書き
完読ご苦労様でした。感謝します。
パリで三ッ星を得られなかった星岡と、本質を問いかけて菊池に挑んだ星岡。負けを認めて看板に「三ッ」を書き足す菊池。ミシュランガイドが三ッ星を付けるのはファンタジー。ベタと言われようと無理と言われようと、このグッドエンドは譲れない。賞や賞レースが本質を離れて行くのは避けられない。本質を理解出来ない人々は肩書に頼るしかない。そして集まってくる人々の金がなければ、本質を維持出来ない。
そういうゴタゴタに関係のない人々に支持される星岡の複雑さ。関係者に持ち上げられる菊池の苦悩。芸術はビジネスによって支えられる悲しみを知らなければならない。と思う。映画の「グランメゾンパリ」のルールをゲームチャンジすると云うアイデアで有りました。