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二章 王の命令

主上しゅじょう、姫君を連れて参りました。」

 璃光が先頭に王の職務室へと入る。そして、王が仕事をしている机へと足を進ませる。瑛蓮達は、片膝をつき、こうべを垂れた。


「父上。何用でございましょうか。」

すると、頭上から低い声がふってきた。

「まずは、瑛蓮、そして昴貴と安珠もおもてを上げよ。」

 蒼王・そう 龍斎りゅうさいの声が部屋に静かに響いた。そして、顔を上げた娘を見て、

「これを見ろ。」

と、机上にある木箱を指さした。瑛蓮は、その木箱の装飾から蒼国の物ではないことがわかった。

「これは・・・」

「西にあるウィルレイシア国から、つい先ほど使いが来てな?その中に入っていたふみには、両国の親睦を深めたいから城に招待すると書かれていた。あぁ、送り主は、現国王リフェルザ殿からだ。」


 瑛蓮は、龍斎を見た。

「確か・・・リフェルザ様は、やまいで寝込まれているはずですよ?」

その問いに璃光が答えた。

「今、ウィルレイシア国はリフェルザ殿の代わりに、第一王子・ヴィエナ様が国をまとめておられるようです。でも、まぁ手紙を書けるぐらいの元気はあるようですね。」

 笑顔で答えた璃光から目線を龍斎に変える。この私を職務室によんだってことは――――・・・


「私に行けと?ウィルレイシアに・・・?その務めをを私に?」

「おおぉっ!!よ~くわかったなぁっ!あたり、あたり!」

と、龍斎が面白がった声をあげる。瑛蓮は、そんな父の反応に腹がたった。

「頼み方ってものがちゃんとあるでしょーがぁっ!!」

 安珠が、ため息をもらす。また、主上は瑛蓮様で遊ばれて・・・。隣を見ると、昴貴が笑いをこらえ、手を口にあてていたので、蹴りをいれてやった。


「なんで、私?兄様達じゃなくて?―――!!まさか、父上、これを機に嫁げって話じゃないでしょーね?!」


「あっ!!それも良いかもしれんっ!!

と、龍斎がポンッと手をたたく。この父親は~~!!

「主上!それなら瑛蓮様をオレにくださいっ!!」

と、昴貴。すかさず父・璃光が持っていた書簡しょかんで息子の頭をおもいっきり叩いた。

「どさくさにまぎれて何言っちゃってるんですか、君は。」

「いってぇ~~~!!」

昴貴は、頭をおさえた。璃光が続ける。

「主上、お話の続きを。」

「おお。そうだな。まぁ・・・ウィルレイシアに行って欲しい。他国との交流も大事だからな。」

「だからって・・・なんで私ですか。姫の私よりも王子の醒輝しょうき兄上や、景蘭けいらん兄上のほうがいいでしょう?」

 瑛蓮が、不満げに言う。まだ、さっきの父のからかいの言葉がひっかかっているようだ。

「醒輝と景蘭は、今他に仕事がある。」

「・・・何ですって・・・・。」

 絶対に父上、私にウィルレイシアに行って欲しいんだわ!そう思っているといきなり父の――王の厳しい声がとんだ。

「ぐだぐだ言うな。これは私の――王の命令だ。」

そう言った龍斎からは、王の威厳などが感じられた。瑛蓮は、ハッとし下を向く。

「失礼をいたしました。私がウィルレイシアに参りましょう。蒼王のご命令のままに。」

「よし。 昴貴こうき 安珠あんじゅ。そなた達も姫に同行しウィルレイシアへ向かうように。」

「「はっ!!」」

 昴貴と安珠が返事をする。瑛蓮が、龍斎を見る。

「では、明日の明朝にでも発ちましょう。そうすれば向こうへ夕方までには着きましょう。」

その言葉に龍斎がうなずく。

「うむ、そうしてくれ。では、下がれ。」

 その言葉に瑛蓮、昴貴、安珠は立ち上がり、王の職務室から退室した。


 瑛蓮は、いきなり命じられたせいで頭が混乱していた。自分がウィルレイシアに行けと言われたことにまだ納得できていなかったからだ。なぜ―――――?やはり姫とゆう王族の立場からだろうか。だが、瑛蓮は、納得できなかった。なにか・・・おかしいきがする。そう、思っている自分がダメなのだろうか?――――答えはでなかった。


――――――――――――ウィルレイシア国ね・・・・・。

 はい!動きだしました(物語が)。感想などよろしくお願いします。

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