第61話 宿木3
両親は一旦自宅に帰る。
父親には亮介と抱き合っているものが化け物のように思える。
彼は祓い屋の鬼頭亜香子の事務所に電話する。
父親は亜香子に話す
「川田と言います、息子を助けていただけないでしょうか。」
「どうしたのですか。」
「息子は、泥のような化け物と抱き合っているのです。」
「分かりました、今から行きます。」
亜香子は父親の依頼を受ける。
彼女は助手のマッスル、弟子の一条みおと出かける。
亮介のアパートの外で亜香子たちと父親は落ち合う。
亜香子は父親の案内で亮介の部屋に行く。
中に入ると亮介が泥のようなものと抱き合っている。
亜香子はみおに聞く、目はみおの方がよく見えるのだ
「何か見えるか。」
「泥のようなものは男から生気を吸い取っているようです。」
「そうか。」
亜香子は丹田に力を籠め柏手を打つ。
泥のようなものははじけるが、すぐに元の形に戻る。
泥のようなものは手をかざすと亜香子は弾き飛ばされる。
みおが亜香子に言う
「効いていませんよ。」
「化物だな。」
亜香子はお経を唱え始める。
泥のようなものには変化が見られない。
みおが言う
「お経をやめてください。」
「どうした。」
「生気を吸う量が増えました、このままでは死んでしまいます。」
「そうか。」
亜香子は考え込むがいい案は出ない。
彼女は五條美月に電話する
「どうしましたか。」
「化物のお祓いをしているが手に負えない。」
「美湖と沙衣の力が必要ですか。」
「残念だが、力を貸してほしい。」
「分かりました、今から向かわせます。」
美月は亜香子に恩を売ることにする。




