第6話 廃病院の鏡3
一条みおには廃病院が黒い靄に包まれて見えている。
彼女は昔体験した怨霊に呪われた家を思い出す。
その家に入った本物の払い屋はかえって来なかった。
みおは師匠の鬼頭亜香子に言う
「ここは危険です、行くのをやめましょう。」
「何を言っているの、危険は承知しているわ。」
「入ったら出てこれませんよ。」
「あなたのほうが目はよかったわね。」
「建物が黒い靄に包まれています。」
「分かったわ、諦めましょ。」
亜香子はみおの言葉を信じる。
亜香子も今回の依頼はかなり危険だと感じていたのだ。
亜香子は樹に電話する
「私の手には負えないわ。」
「そうですか、あなたが頼みだったのですが。」
樹は残念がる。
亜香子は事務所に引き上げる。
五條家の離れでは美月と樹が話し合う
「鬼頭さんは除霊を諦めました。」
「そうですか、かなり強力ですから。」
「払い屋がいません。」
「美湖と沙衣にやらせてみましょう。」
「まだ高校生ですよ。」
「実力はあります。」
「分かりました、わたくしから話します。」
樹は美湖を離れに呼ぶ
「鬼頭亜香子は除霊を断念しました。」
「私たち向きの仕事よね。」
「油断すると死にますよ。」
「分かっているわ。」
「廃病院の奥のトイレの鏡に怨霊はいます。」
「そのようね。」
「強力な怨霊です、気を付けてください。」
「解呪はどうするの。」
「それは私がやります。」
「私と沙衣で怨霊を除霊すればいいのね。」
「そうです。」
美湖は除霊を引き受ける。
美湖は携帯で沙衣に連絡する
「明日の放課後仕事よ。」
「分かった。」
「廃病院の鏡の怨霊を除霊するわよ。」
「強いの。」
「たぶんこれまでで一番強力よ。」
「楽しみだわ。」
沙衣も除霊を引き受ける。