第42話 学園祭
学園祭の開催の1か月前になる。
1年1組は、中野沙衣のウエイトレス姿を見たいという、男子生徒の執念が喫茶店をすることにする。
1年2組も、五條美湖のウエイトレス姿をめぐって、男子と女子が競うが占いに落ち着く。
しかし、学際の前には中間テストがあるため準備はテスト後の放課後、2週間に限られる。
学園祭の前日は教師の許可を取って、教室で泊まることが出来る。
しかし、1年1組の教室は幽霊が出ると代々、先輩から話を受け継がれている。
女子たちは沙衣に前日、一緒に泊まってくれるように頼みこむ。
沙衣は女子たちに
「私、接客係だから、当日に備えて家で寝るわ。」
「そんな、中野さん幽霊とか得意でしょ。」
「1銭にもならないわ。」
「それなら売り上げの半分でどお。」
「分かったわ。」
沙衣はただでは動かない。
当日、沙衣が泊まるととわかると男子の参加希望者が増える。
夜になり、教室の中では、いつ幽霊が出るのかと妙な緊張感が漂っている。
幽霊は出ないまま朝を迎える。
教室には、老婆の霊がいたが、沙衣が登校初日に陽の光で消し去っていたのである。
喫茶店の女子のウエイトレスの服は、紺色に白いフリルの付いた胸元を強調した上衣にミニスカートで、白いサイハイソックスである。
その姿のためか1年1組には男子生徒が押し掛ける。
しかし、生徒指導の谷山先生がウエイトレス姿を知ると禁止になる。
仕方なく女子は制服で接客することになる。
沙衣にとって売り上げが減ることは痛かった。




