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第3話 きっかけ

 中野沙衣の両親は物心つく前にある事件で行方不明になっている。

 そのため祖父母の古馬竜弥(ふるまたつや)沙夜(さや)に育てられている。

 沙衣は、水の操り方を歩くより早くから沙夜に教えられて生きている。

 中学生になったころには沙夜にできることは、すべてできるようになる。

 沙衣には、普通の人には見えないものが見える、つまり霊や妖を見ることができるのだ。

 さらに陽の光を出して、霊や妖を消すこともできる、これは自然とできるようになったのだ。

 彼女には、父親が同じの五條美湖がいる。

 彼女が父親が美湖と一緒だと知ったのは中学生の時である。

 美湖とは生まれたころから、よく一緒に遊んでおり幼馴染である。

 沙衣は父親が同じだと聞いてもピンとこなかった。

 そういうものなんだという感想しかない。

 父親を覚えていないので実感が持てないのだ。


 五條美湖は、生まれた時から跡取りとして母親の美月から呪いについての教育を受けている。

 すでに実力は家長代行の五條樹(ごじょういつき)に次ぐものがある。

 美月にも沙衣ほどではないが霊や妖を見ることができる。

 また、陽の光を出して、霊や妖を消すこともできる。

 彼女は呪い屋だけでなく払い屋としての力も持っている。

 美月は美湖を連れてよく沙衣に会いに来ていたため、自然に仲良くなっていった。

 美湖は幼いころから父親が沙衣と一緒だと美月に聞いていたので最初から知っていたが、小学生までどういうことか深く考えていなかった。

 美湖も父親を知らないので沙衣と同じく実感を持てずにいる。


 2人が組んでお祓いなどをするようになったのは、美月につれられて築山(つきやま)公園へ2人で遊びに行った時だった。

 公園に隣接する竹藪から若い女の霊が近づいてくる、霊の見える美月は2人を連れて逃げようとする。

 しかし、2人はとどまり、霊に向かって手をかざすと、陽の光を出して霊を消し去ってしまう。

 美月は2人に父親の能力が引き継がれていることを知る。

 そして、同じ高校へ通うことになり、2人は仕事を引き受けるようになる。

 仕事を引き受けるには条件が出された。

 それは美月の許可が必要なことだ。

 沙衣は美湖に言う

 「私たちがやるんだから自由にやらせてくれてもいいのに。」

 「そんなこと言っていると命落とすよ。」

 「怖いの。」

 「まだ怖い目に合ってないのね。」

 「なったことあるの。」

 「ないわ。」

 「嘘つき。」

2人はバイト感覚で仕事をこなしている。

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