ご両親へのあいさつ
夕方、学校の屋上で告白し、付き合い始めた二人。
そんな二人がまずすべきこと、それはご両親への挨拶。
安井家にて
「安井君のお父さん、どうか私にあなたの息子さんをください」
「てやんでぇ、ばーろー…!男同士で結婚なんか認められるかぁ!」
…
……
………
坂藤家にて
「王子様、ごめんなさい…私が男だったばかりに…」
「そんな悲しい顔をしないで…時間をかければきっとわかってくれるさ…」
王子は姫を抱きしめ、頭を撫でながら励ます。
「…姫、あなたのご両親への挨拶をしたいのだが、今日は不在なのか…?」
「私の両親は二人とも海外で仕事をしていますから…それに、お二人にはもう電話で連絡してすでに認めてもらっていますよ」
「そうか…ん?だったら、今は姫はこの家で一人暮らしをしているのか?」
「いいえ、今は妹と二人で暮らしています」
少しずつ落ち着きを取り戻してきた姫、そして、姫は王子に提案する。
「王子様、ご両親に直接言ってもダメなら、もう強硬策に打って出るしかありませんわ!」
姫は涙をぬぐいながら決心する。
「…姫、強硬策…とは?」
それから、数分後、姫は安井家に電話をかける。
テュルルル…テュルルル…がちゃっ
「はい、安井です…」
「安井君のお母様ですね…あなたの息子さんを誘拐したものです…」
「………え?」
「あなたの息子さんを返してほしければ…私たちの結婚の認めてください!お願いします!」
「え…?え……?えええぇぇええ…?」
それから、数時間後、安井家から坂藤家へ電話がかかってくる。
その内容は、安井家の父があまりのショックで倒れてしまったらしい。
それを聞いた姫はすぐに安井家に行ってお父様を看病しなければ…
そう思い…姫は安井家に赴くのであった。




