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魚釣るのは好きなクセに食べるのはダメな奴~ww   俺のことだよ!!

「か、母さん達が開発スタッフ…?」


母親の衝撃的な発言に困惑しつつもなんとか言葉を返す四季


「そうだよ~。今は開発と運営両方に携わってるけどね~」


そんな四季に向けて上体を反らしながらドヤ顔をする母


「え?いやじゃあちょっと待って?FWOをやってもいいって言ったのは、母さん達が携わってるタイトルだからっってこと?」


そんな母親を見て、どこぞの八宝菜みたいになればいいのに…と心の中で毒を吐きつつも、口には出さずに気になったことを聞く


「そういうことなんだよ!」

「ア、ハイ」

「ま、そんなことはいいから。早くユーザー登録しちゃいましょう?」


と、母とのやり取りを見ていた鈴白四姉妹の母親である鈴白なずなが声を掛けてくる


「あ、そうだね!四季君も早くダイブして、自由な世界を楽しみたいよね!」


なずなの言葉にそうだった!という表情で頷き、四季をダイブ装置の前に連れていく母

そして連れていかれた四季は装置を前にして先程、母親が発した『自由な世界』というワードを聞き立ち止まる


男性というだけで何不自由なく暮らせていけるこの世界で彼は、『自由』という言葉に並々ならぬ思いを抱いていた



不自由しないとは言え。男性が一人で出掛けようとすれば誰かに止められ、常に誰かと行動するように咎められる

何かをしようとすればその行動の危険性をチェックされ、少しでも危なければすぐに中断させられる

もうそんなのはうんざりだ!僕だって漫画やアニメ、ゲームの中の主人公みたいに自由に生きたい!

いつの頃からか彼は心の中でそう思うようになった

しかしその願いは決して癒されることの無い渇きのようなものだった

何をしても満たされない。幸せな気持ちになっても少し経てば幸せという感情は薄れ、渇きが彼を支配する

逃れることの出来ない渇き。自分は死ぬまでこの渇きと共に生き続けていくのだろうと思っていた

少なくとも、この装置を目にするまでは


「四季君どうしたの~?入らないの~?」


母の言葉にハッとなり、それまで考えていた事を振り払うかのように頭をブンブンと振る

そして自分の頬をパチンと叩き気分を落ち着かせる


「あ、ごめんね?ちょっと考え事してただけ、入るよ」


そう言いながら装置の中に入って横たわり体を落ち着かせ、蓋を閉める

すると蓋の部分が光だし、光の中央に〈ようこそユーザーさん〉という文字が表示される


「え~っとたしか、最初にユーザー登録しないといけないんだっけ?」


そう呟くと蓋のタッチパネルに必要な情報を入力していき

生体スキャンに同意する項目にチェックをいれると同時に生体スキャンが始まり、10秒も経たない内に生体情報の登録も完了する


「後はヘッドギアを着けて既にインストールしてあるFWOを起動するだけ、と」

「あ、四季君~登録完了した~?」

「あ、うん。後はFWOを起動するだけだよ」

「ふむ。なら私達は先にダイブして、FWOの中で四季が来るのを待っているとしようか」

「そうだね~♪」


四季の準備が終わった事を確認すると同時に、部屋の隅で様子を見守っていた鈴白四姉妹が動き出す


「あ、そうだ」

「む?」

「キャラクタークリエイトとかで、時間が掛かっちゃった場合はどうすればいい?」

「そうだな、そうなったら一度ログアウトして私達を起こしに来てくれ」

「おっけー。じゃあダイブするね」


四季はそう告げると蓋を閉じてヘッドギアを装着し、FWOを起動する

そして起動するのと同時に、意識が遠退いて行くのを感じながら瞼を閉じるのであった

三人称的なのに挑戦したかったんです…!

だってそうしないとこの先色々キツk(ry

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