08 店長ってレズなの?
「オイ、これで5回目だよな。」
「そうだね。」
「全くあの女の後ろに不審者は、いねーな。」
「そうだね。」
「本当にいんのかよ?ストーカーヤローって言うのは。」
「・・・ん~~本当に愛美ちゃん、この前からずっと元気ない顏してたから、多分それで悩んでいたと思うから本当だと思うけど。」
「本当かー!?何かの間違いじゃねーのか?それとも店で働いてストレス溜まって体おかしくなって幻覚見てるんじゃねーのか?たまにいるだろう、そう言うヤツ。」
「ん~~?。」
「何か心当たりねーのか?他のキャバ嬢に陰でイジメられてたとか、店長に何かいやらしい事されて困ってるとか、ちょっとケツ触らせろ、とか・・・。」
「そんな事は・・・ないと思うけど。」
「オイ、もし店長に胸揉ませろって言ったらスグに俺呼べよ!!半殺しにするから。」
「だから、そういう事はないんだって、だって店長、女の人だもん。」
「いやいや分からねーぜ!!もしかしたらレズかもしんねーだろ。」
「まっさかー。」
「いや知らねーぞ最近多いいだろ!!レズってるヤツ、女同士でそこらじゅう、手ー繋いで歩いてるだろ!!」
「えっウソ!?」
「ホントだよ!!会社のオフィスで女の上司が誰か女一人で残業させて、誰も会社にいなくなった時に無理矢理キスしたり、そういう事するの!!」
「何それ・・・それ、どこ情報?」
「それにしても、今の世の中、本当におかしくなったよなー。」
「でも、うちの店長に限って、そういう事ないかも。だって男の人とHな事した話しを毎日、具体的な事話すんだよ!!」
「なんだよ具体的な事って?」
「それは・・・」
「それは、なんだよ?」
「だから、そういう事だよ。」
「生々しい話か?挿入こんにゅうする前に、こか・・」
「やだ!!やめてよ!!そんな話し!!」
「何だよ!!お前も俺に。」
「バカじゃない!!成巻さんが聞いてるでしょう!!」
「そうか、ここタクシーの中だったんだよな、お前がそういう話しするから成巻さん困ってるだろー!!」
「何言ってるの!?龍ちゃんが、そういう話ししたんでしょう!!」
「・・・・あの皆さん、皆さん聞いてますか?あそこに誰か、お人がいるんですけど・・」
「はぁ?」
「オイ!!あいつ!!あいつ不審者じゃねーか!?」
「そうだね、何か怪しいよね。」
「とっつかまえて来るか?」
「えっ!?ちょっと待ってよ!!」
「とっつかまえて話し聞いた方が早くねーか?」
「だから、ちょっと待ってって、もう少し愛美ちゃんの家まで近づくまで待ってから捕まえようよ。」
「おっ!!向かった、向かった愛美の家の方向だろ一応車から降りとくか。」
「・・・・何かずっと行ったり来たりしてるね。」
「絶ってーアイツだよ、ストーカーしてんのは。ハー体の中がムズムズしてきた。」
「あっ!?行った!!」
「よし!!捕まえるぞ!!」
愛美の部屋のドアに立ち、ゆっくりとインターホンに手を伸ばす男、何かためらっているのか指先だけが震えて、ボタンの7㎝前で止まっている。
その時大きな足音がこっちに向かってくるのが、その男の耳に入った。見て見ると、それは、龍典の姿だった。
「クソジジーイ!!テメーがストーカーだな!!」
「えっ!?」
「えっ!!じゃねーよ!!オメーが愛美の事、毎晩つけてた変態ヤローだろ!?」
「いや・・・」
「何だよ!!じゃあ、なんで今、愛美の部屋のインターホン押そうとしたんだよ!?」
「それは・・」
「だから、お前がストーカー行為を行っていた、張本人だろ!?」
「・・愛美の事つけてたのは・・・私だけど・・・私はストーカー行為などしてない!!」
「だから!!それがストーカー行為だっつてんだよ、つけてたんだろ!!」
「つけていたのは、否定できないが、私はストーカーじゃない!!」
「何言ってんだよ、オッサン?それが、れっきとしたストーカー行為だっつってんだろ!!」
「違う!!」
「違うじゃねーんだよ!!いるんだよなーこういうヤツ、一方的な恋愛感情をぶつけて妄想に浸ってるヤツ。」
「私はそうじゃない!!」
「そうじゃねーじゃねーよ!!愛美は俺のモノだ、だから俺が愛美を守るんだっつって夜遅く帰ってくる愛美のボディーガードしてるんだと錯覚してるんだろ!!」
「・・それも・・否定できんが・・・私はストーカーじゃない!!」
「だ・か・ら、オッサンそれがストーカーって言うんだよ、勘違いするんじゃねーよ!!」
大きな声がしていたので、部屋のドアを開けて様子を見ようとする愛美の姿があった。そして、その男を見るなり言った。
「お父さん!?」
「えっ!?」
「お父さんじゃない!?」
「はぁ!?一体どういう事だ!?」
「この人、私のお父さんです。」
「はぁ~!?このストーカーヤローが!?」
「だから私はストーカーじゃないって、さっきから言ってるだろう!!」
「ここじゃ迷惑だから部屋に入って下さい。」
そう言うと愛美は玄関のドアを大きく開けた。
そして、一同は縦一列になって次々と入って行った・・・
・・・つまりは、こうだ、離婚後、愛美は、幼い頃母親に引き取られて、それで、連絡取れづじまいでやっとの思いで愛美の母に連絡をとれた、
愛美の父は愛美に会いたいと言ったが、愛美の母に拒まれて仕方なく探偵に依頼して、居場所を知ったが、突然愛美の前に表れたら自分の顔を覚えているだろうか?
変質者だと思われはしないか怖くなって、隠れるようにしてフードを被り様子を見に行っていたという・・・・
・・・何だよソレ!!人騒がせなヤツラだな!!本当に!!
ハァー、それにしてもここ変わらないな、変わる所は変わるんだけど、変わんねー所は本当に変わんねーよな。
とくに下町何か、何も変わんねーよなあの八百屋のオヤジあんなに白髪だらけになっちまってよー・・・・よく小さい頃、学校の帰り、この店の果物盗んで食べてた時、あのオヤジがブットイ棒持って来てよー、よくぶん殴られてたな、それも一度や二度じゃねーからな、
毎日色んな果物、盗んで、追っかけられてたからな。
あの時、あのオヤジの体がデッカク見えたけど、今は見る影もねーな、細々となって弱々しいモヤシみたいになってらぁ
「成巻さん、チョット止まってくれ。」
俺の事覚えてるかな?
「オイ!!おっさん、このリンゴもらうぜ。」
「・・おぉ・・きゅう・・じゅう・・八円・・ね。」
喋りも鈍いな・・・
「毎度・・ありがとう・・ね。」
それに、あの頑固さもなくなっちまって、だいぶ丸くなってらぁ
「ねぇ・・お兄さん・・ちょっと・・待って・・」
ん!?
もしかして、俺の事覚えてるんか!?
「この・・バナナ・・も・・持って・・行きなさい。」
「おぉ。」
手もこんなに小さくなっちまって骨もむき出しだな、
「じゃあな・・・」
「毎度・・ありがとう・・ございました。」
やっぱ覚えてねーよなハハ・・・・変わっちまうのは、この街じゃなくて人間の方かもしんねーな。