殺生公方と言わないで!
以前、杉花粉撲滅委員さんへの感想で書いた事のあるタイトルの触りを書いてみました。
単なるうろ覚えの多い歴史好きのサラリーマンだった俺が、家に帰り寝たのだが目が覚めると何故か幼児になっていた。
親も不明で、嫌に時代掛かった着物を着た女性達が世話をしてくれるんだが、言葉が京都弁に近いような気がする。
そんな中、十才になるまで親に会うこともなく、TVもネットもない部屋で過ごしたんだが、あるとき時代劇でしか見たことの無いような衣冠束帯を着けた人物がやって来て、『若君、出家前にお父上にお会いする事がきまりました』と言って、俺まで同じ様な衣冠束帯に着替えさせられ、家から連れ出された。
其処で、見た町の風景は、まるで時代劇の世界だった。
そのまま親父のいる所へ連れて行かれたが、池の畔に建つ建物がどっかで見た気がした。
その建物へ呼び寄せられると、如何にも豪華な服を着たオッさんが座っていた。
「公方様、春寅様をお連れ致しました」
一寸マテ、公方様って将軍の事だろう。将軍が俺に何の用なんだ!
そのオッさんは興味無さそうな目で俺を見て一言。
「春寅か、そなたの父だ、そなたは明日より青蓮院で出家せよ」
初めて親父に会って驚いた、親父が公方様って呼ばれてるんですけど、それもそうだが、何なのこの素っ気の無さは、愛情を微塵も感じないんですけど。
そのまま俺は、帰されて翌日には髪の毛剃られて、義圓と名付けられて仏門に入れられた。
そして知った、俺の親父はあの一休さんと金閣寺で有名な足利義満だって事を。
やばい、義満の子供って四代将軍に成った長男と、それに対抗して殺された奴とか、籤引きで将軍に成った六代とか、それと競って九州で殺されたのとかばっかりじゃねーか!あっあと越前に都落ちしたのがいたはずだけど、俺はいったい何男だ??
やべーぞ死亡フラグ満載じゃねーかー!!!!
主人公は自分が足利義教に憑依したとは知りません、その兄弟の誰かだと勘違いしています。