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うん、魔法効果だね。え?まぁ、依頼されたらやりますけどね。

自分と使用人さん達の変化に気付かないオーデットさんへ、ヒルデガルデさんがな。


「意味かえ?

 なら、振り返って見るが良い。

 意味が、分かるでな」


そんなん言われたオーデットさんが、訝しげに振り返る。

そこには、若返って美人さんになった2人がね。


「ん?

 キミたちは、誰だね。

 マロンとタルトは、どこへ?」


オーデットさんが戸惑ったようにね。


「え?

 オーデット様?

 いったい、なにを?」

「嫌ですよぉ。

 私もタルトも、ココへ居るじゃないですか。

 まるで知らないみたいに、言わないでくださいな」


そう2人が告げると、オーデットさんが目を剥く。


「なっ!

 キミたちが、マロンとタルトなのかっ!

 こんなことが!」


オーデットさん、仰天ってな。


「じゃから言ったであろ?

 藤吾じゃから、じゃ。

 流吾で、納得しておれ」


「い、いや、流石に、それは・・・」


「無意に考えると疲れるでな。

 精神が保たんぞぇ。

 良いか?

 流吾じゃ、流吾。

 分かったの?」


いや、なんか酷い言われ方してません?


使用人の2人は、意味が分からずに首を傾げている。

まぁ、自分の姿は確認できないし、さっきからヒルデガルデさんと、オーデットさんを見ているからね。


自分たちの変化に気付いてないみたいだ。


したらな。


「藤吾や。

 マロンとタルトへ、姿見を出してやってくれぬかや」って依頼が。


まぁ、その程度は良いですが。


「分かりました。

 では、適当なの創って出しますね」


そう告げて、姿見を。

この姿見の鏡面はガラスではない。

透明な特殊金属であり、オリハルコンのクラスでないと、傷も付けられない品だ。


硬いが粘りも有り、衝撃にも強い。

簡単に割れたりはしない品だ。


普通、硬い品は衝撃に弱い。

硬いからといって、石で叩いたりしてはならない。


ある小説の作者が書いてた話しだが、ダイヤ並みの硬度を持つセラミック製記念硬貨を二千円で買ったそうだ。


硬いと兄に告げたら取り上げられ、石で割られたのだとか。

いや、バカなのだろうか?

硬度と粘りは別なのだが?


削るなどなら強いかも知れんが、いきなり衝撃を与えて割るか?

キチガイ沙汰なのだが、割った本人は騙されて買ったとウソぶり謝らなかったそうな。


これ、作者の体験談らしく、そんな馬鹿も居るんだなぁ、って、なったよ。


つまり、硬度と粘り、このバランスが重要でな。

日本刀などは、それを実現した稀有なる品だと言えよう。


この透明金属も同様に、硬度と粘りを兼ね備えている。

魔法だから可能な偉業なのだ。

単なる透明金属だがな!


そして、そんな金属へ反射金属を。

コレを付けないと鏡にならないからな。


枠は木製風の金属で。

いや、樹精霊力を駆使して、本当の木との区別が付かない品だ。


足は折りためるようになっており、それにて鏡を支えて立つ。

この枠へは、精緻な彫刻を創りだしており、一目で高価な品だと思える仕上がりに。


そんな姿見が2つ、彼女たちの前へ、それぞれ現れる。

言われてから、刹那も経っていません。

当然です、時止めにて行っていますからね。


もはや時止めは、俺にとってはデフォなのです。

異論は認めませんよ、良いですね?


そんなことを、自分語りしてみた。

たまには、自分に浸りたい時が、人にはあるのさ、フッ。


で、イキナリ、目の前へ姿見が現れた2人は驚いて、飛び退った。

いやぁ、見事な身の熟しだなぁ。


「ななな、な、なぁっ、なんですかぁ!」

「は?

 いや、なんか、体が軽く動いたような?」


うん、驚くポイントが違うようだ。

個性が出て良いね。


マロンさんは、しきりに身体を確認しているな。

どうしたんだろ?


「身体の痛みがない?

 どうなっているの?

 腰も肩も背中も。


 足や腕が、軽々と動くわ。

 目も、ハッキリ見えるようになっているし、胸やお腹の重い感じも消えている?


 いったい、どうなっているの!?」


うん、絶賛、大パニック中ですね。


タルトさんは、鏡とマロンさんを交互に見てパニック中。


うん、パニックになるポイントもことなるとは、面白いなっ!

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