飲み物ねぇ、なにが良いかな?ウェイトレスもーん、おせーて!
ウェイトレスさんからメニューを渡される。
コーヒーも良いが、定番過ぎて面白くない。
かと言って、甘い飲み物は避けたいところだ。
かと言って、俺にそんな知識は・・・あるな。
アカシックレコードからの情報にて、色々と知ることが可能だ。
だが、なんでもアカシックレコードや魔法に頼るのも面白くない。
不自由さを楽しむ、っう話しがある。
なんでも便利に遣り過ぎるのは、つまらないものだ。
まぁ、色々できる今だから言えるんだけどさ。
だからな、ここは素直に聞いてみることにね。
「このパンケーキに合う飲み物って、なんですかね?」ったらな。
「そうですねぇ。
個人的な主観となりますけど、それでも?」
そう尋ねられたのでな。
「構いませんよ。
ただ、知らない物を飲んでみたいかな。
普通のコーヒーや、紅茶じゃなくてね。
無理かな?」
そう返してみた。
「そうですね。
甘い飲み物よりは、紅茶系が合います。
でもダージリンやアッサムは、ありきたりかな?
そうなると・・・
ジャワとキャンディのブレンド?
あ、お客さん、フレーバーティーって、知ってます?」
あはははっ。
ナメてた。
紅茶って、パックじゃねぇの?
そんなに色々とあるんやね。
あー
産地で、色々と異なる?
良く知られるのは、ダージリンやアッサムにセイロン?
なんかの呪文?
あー、紅茶の種類ね。
ジャワとかキャンディも?
っか、キャンディってアメじゃん?
いや、キャンディー?
スリランカにある地名?
マジで?
甘い町なのかなぁ?
そこで採れる紅茶をキャンディと呼ぶらしい。
マイルドでクセがない味で、ほのかに甘みが感じられるんだと。
しかし、フレーバーティー?
フレーバーティーねぇ。
「なんですか、それ?」
「あ、お知りにならないんですね。
紅茶へフレーバー、つまり、香りを付けた物なんです。
私のお勧めは、キャラメルティーですかね。
今なら、味も香りも軽めでクセがないジャワティーと、ほのかに甘くてマイルドかつクセがないキャンディティーのブレンドを、キャラメルティーにした品があります。
これ、今、私の一推しなんですよねぇ。
試してみません?」
おぉう。
グイグイ来るねぇ。
しかし、キャンディにキャラメルってさぁ。
「それって、甘いんでしょ?」
思わず尋ねたよ。
そしたらウェイトレスさんがキョトンとしてな。
「いえ。
味わいは、紅茶ですね。
スッキリとした、ほのかに甘い感じで、クセがないから飲みやすいですよ。
ただ、キャラメルの香りか香るため、最初はビックリされるでしょうけど」
あー
そうなんだね。
いや、この会話を楽しんでんの。
詳しい情報は、求めてないからね。
解説したいのか、転移門がチョッカイ掛けて来るんですが?
今は、この会話を楽しんでんの!
解説は、要らんですよ!
「へー
キャンディにキャラメルって言うからさぁ。
てっきり、甘いのかと思ったよ」ったらな、キョトンってされた。
意味が理解できたのだろう。
「やーだぁ、もう、お客さんたらぁ。
キャンディはスリランカにある地名ですよ。
そこで採れる紅茶を、キャンディって言うんです。
本当に、面白い、お兄さん」
うん、実はアナタの方が年上なんですがね。
松○ 優作へ変化してるからなぁ。
「なるほどぉ!
そいつぁ、勉強になったよ。
しかし、スリランカには甘い町があるんだなぁ」
「もしかして、キャンディだからです?」
「だな。
そんな、お菓子の町が在るとは、知らなかったよ」
「もー
ワザと言ってるでしょ?」
「あ、分かる?」
「流石に分かりますって」
そう言って笑ってたらさ、別のウェイトレスが来て注意された。
すんまそーん。
引き留めることになったウェイトレスさんに謝り、天使のパンケーキとキャラメルティーを頼んだよ。
説明では、両方とももに絶品らしいのだが、さて、どうだろう?
楽しみだなぁ。




