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え?マジでぇ?はよ、教えてぇなぁ、グッスン

なんとか、食い切ったぜ!

そう思ってた時もありました!


まだ、スープが残ってたんだぜ。

信じられるか?

神は我を見放したぁ!


ジィィっと、スープを見る。

したらな。


「ワーちゃん。

 スープを浄化すると良いよ」っうことを、フォーさんがね。


「なんか良くない感じがあるからさ。

 浄化したら、それが無くなるよ。

 今の侭だと、良くないと、思うんだぁー」


どう言うことか分からないけど、ま、従ってみますか。

っても、特別なことをする訳ではない。

精霊力でスープを温めるだけだ。


その際に、美味しく、灰汁が除去され、嫌で不味い成分が消えるように念じる。

うん、怪我した子供に、痛いの、痛いの、飛んでけー、っうレベルね。


普通ならさ、大丈夫なのか、これ?ってなるし、頭大丈夫?ってなるな、うん。

でもさ、これ、精霊力経由で、転移門の力が注がれるのよねぇ。

チートかぁっ!

チートですけど、なにか?


「あ、凄く良くなったよ、それ!

 僕たちのも、お願い!」


え?

彼女たちの前を見ると、俺と同じ物が配膳されていたよ。

なんだか微妙な顔をして、誰も手を付けてないな。

グルメかっ!


仕方ない。

俺は彼女たちへ配膳された料理を温める。

むろん、美味しくなぁーれぇ、綺麗になぁーれぇ、ってな。


うん。

子供が唱える、なんちゃって呪文かぁっ!


「うむ、浄化されたやなぁ。

 ありがたいぞえ」


木像美人さんが、嬉しそうです、はい。

他の精霊さん達も、にっこニコぉー、ってなっ!


で、これで本当に灰汁が抜けて、美味くなったのか?

試しに掬って飲んでみた。


うん、相変わらずの薄味やね。

だが、雑味がない。


エグ味や苦味、青臭さや、土臭さも消えている。

有るのは純粋な野菜の旨みだけだ。


これは、これで、ありだな。

野菜の旨みがダイレクトに分かる。


俺たちの世界に流通している野菜よりは、旨みが少ない感じだが、素朴な旨さがあるんだよ。

コレさぁ、丁寧な下処理さえすれば、結構、食えんじゃね?


で、とうぜん、俺は調味料を追加ってね。

少量の東○うどんスープの元と醤油。

鶏ガラスープの元を多少。


少し魔法で加熱し、粉末と顆粒を溶かす。

そして良く混ぜて、掬って食べる。


うん、良いんじゃね?

十分に美味いよ、これ。

原型と見た目以外は別物だけどなっ!


っか、日本の料理を知らない精霊たちは、雑味が消えた料理で満足みたいだ。

うん、知らないことが幸せ、っうことがあるって、小説にあったけど、事実かもね。


でもなぁ、俺も知ってたら、パンを浄化してたんだが?

俺の苦労って・・・


しかしさぁ、俺って料理しないんだけど、確か料理って下拵えが大事で、アク抜きなんかは最重要って聞いたんだが?

調理によっては時間が掛かるし大変らしいな。


だが、俺なら浄化で一発、ってな!

もしかして、調理人になれちゃう?


あ、でも、浄化できることを、オーブンにしないとダメだよなぁ。

絶対に騒ぎになるって!


そんなん思いながら食いきったよ。

俺、エライ!


さて、師匠たるヒルデガルデさんの元へ行くかな。


「ご馳走様でした」ってから席を立ち、厨房から出る。


ん?

精霊さん達?

まだ食べてますよ。


彼女たちが料理を口へ入れると、その料理は精霊力へと変換されるらしい。

だが、食感とか味は、元の料理から引き継がれてるんだと。

だから、それをゆっくりと咀嚼しつつ、ジックリ味わいながら食べている。


だから時間が掛かってるみたいだな。

正直付き合いきれんわ。


厨房を出ると転移門で書庫の扉前へと移動。

うーん、つい転移門移動してしまうな。

便利だから仕方ないよね?


ただ、運動不足になりそうだから、気を付けないとな。


ノックをして、許可を得てから書庫へと。

大量の魔本と向き合いながら、作業をしているヒルデガルデさんの姿がね。


本当に、お手数を、お掛けしてますです、はい。

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