ケーキ提供すんだからさぁ、後はやってよね!あ、ダメ?さいですか。
「え?
俺が用意したんだから、後はお任せできません?」ったらな。
「ふむ。
素晴らしい物を、用意してくれた、とは、思っておるのじゃ。
感謝しようぞ。
しかしのぅ。
素晴らし過ぎるのも、問題じゃて。
かような物は、誰も扱ったことがないでのぅ。
使用人たちでは、どのように扱って良いのか苦慮するであろうて。
なればじゃ。
藤吾の世界にて調達した品ゆえ、ソナタなら扱いも分かるじゃろ?」
あーねぇ。
もしかしてだけどさ。
「コレ、切り分けるって、理解してますか?」ったらさ。
「切り分ける?
どうやってじゃ?」
あー、ホールケーキがないから、切り分ける概念が無いのかぁ。
切り分けた大きさで揉める以前の問題やね。
「この侭だと食べ辛いでしょ。
だから、個別に食べ易くするために切るんですよ」
そしたらな。
「この美しい造形をかや!?
もったい無くはないかえ?」
いやいやいや。
「食べないと傷んじゃいますって。
これ、食べ物ですからね」
いや、うーんって。
悩んでも、腐るから保存でけんからね!
「仕方ないのぅ。
では、切り分けるが良かろうて」
「何人分にカットします?
てか、誰が食べるか決めてますか?
精霊様たちだけなら十等分にしますけど?」
そう告げたらな。
「当然、我も食べるわい!
良かろう?」
ま、言うと思ったけどさ。
あ、ちなみにキャリヤーは転移門へ触れさせてます。
俺が保持している物は、転移門へ触れると時間停止するようだ。
生き物は、ダメみたいだがな。
どう言う基準で、どのように判定されてんだろ?
疑問だ。
しかし、おれがカットするハメになったが、どうやって切り分けるかだな。
大小バラバラなのは、論外だろう。
でもなぁ、等分に切り分けるって、結構難しいんだよね。
包丁で切り分けたら、等分にするのは無理だろう。
ああ、そうそう。
今は転移門へ触れているぞっと。
考えごとをする時間が欲しいからな。
しばし考えたが、まったく案が思い浮かばない。
こう言う時は、アレだ、アレ。
ネット様の力を借りるだに!
むろん、この状態では使えない。
だから自室へと戻る。
{ケーキを等分に切り分ける方法}ってな!
どうだ?
うや?
色々と出て来ましたぞ。
まぁ、ナイフや包丁で切り分ける方法は、コツみたいなものかね。
失敗しないとは言えんな。
スマフォでケーキを上から撮影しアプリを通せば、切断ラインが出るから従え、っと?
いや、結局は包丁とかで切るんやろ?
意味ないやんね!
うーん、なになに?
等分機?
なんや、それ?
ほっほぉー
枠の中に、分割用の刃が渡すように付いた品かぁ。
上から垂直に降ろせば、均等に切り分けれるってか?
良いね。
良いんだが、今から注文して取り寄せるの?
まぁ、アチラでは時が止まるから待たせることは無いが、俺が待ちきれんわっ!
しかも今は正月で元旦だ。
注文しても、当分は届かないだろう。
しかし、金属製かぁ。
まてよ?
金属なら金属形成を魔術ですれば良くないか?
金のトランプを創ったみたいに、魔術で創れば良いじゃん。
でもなぁ、これ、上から下へ垂直に下さないと、正確に切れないよな。
結構、面倒なのでは?
ガイドレールも創れば大丈夫か?
金属は魔力から創れるし、加工も魔術でできる。
イケんじゃね?
しかし、このアプリの均等線で、勝手に切り別れてくんないかなぁ。
金属を加工するように魔力でさぁ。
気まぐれに、金属加工するみたいな魔術をケーキへと。
コレ、金属用だからさ、無理なのよねぇー
ん?
っと、アレ?
魔術、発動したんじゃね?
いや、マジで?
直ぐにケーキを確認。
持ってみると、等分に切り分けられてたよ。
ん?
ケーキを持っても大丈夫か?って?
あー、今はケーキの時が止まってるからさ、プラスチック模型みたいに頑丈だぞっと。
まぁ、俺が意識すれば時止めが解け、普通に触れるがな。
食おうと思えば、いつでも食えるんだぜ!
ま、勝手に食わんがな。




