火精霊についての相談なんですけど?話しズレてません?かね?
「あー、その、あのですね。
それで、火精霊の件はどうしましょう?
人々の暮らしを見せるのが1番手っ取り早いと思うんですが、近くの集落へ連れて行くのは、流石に不味いですよね?」
そう尋ねたらさ。
「ん?
別に構わぬぞえ?
村を通る度に召喚した者を送還しておったら、魔力の無駄じゃからのぅ。
ゆえに召喚魔術師が、召喚した者を伴い村や町を訪れることもあるでな」
いや、それで良いんか、この世界!
「それって、危なくないんですか?」ったらな。
「なぜじゃ?」って、問い返されたよ。
「攻撃に使うために召喚したような存在ですよね?
剥き出しの武器を持ってるような物じゃないですか」
「何を言っておるのじゃ?
鞘もタダではないゆえ、剥き出しで持ち歩く輩もおるわえ?
ソナタらの世界では、武器は常に鞘か何かに入れねば持ち歩けぬのかや?」
変なことを?っう感じでな。
「いや、そもそも、僕の世界、いや僕の国では、一般人が武器を携帯することは無いですから。
て、言うか、法律で禁止されているから、所持自体に許可が必要なんですよ」
「なんじゃとぉ!
ケモノや魔獣にモンスターなどに襲われたら、どうするのじゃ!
確か、藤吾の世界では魔術が使えぬ、っと言っておらなんだか?
助からぬでは、ないかっ!」
ビックリ仰天っう感じですね。
「いやいや。
人里には危険な生き物は居ないですからね。
暴力的な人は居ますが、警官に取り締まられますし」
それに、悪徳政治家に官僚、財政界の暗部を狩っているヤツが、日本人だけでなく外人の、暴力組織や個人を狩りまくってるから。
数年前から暴力を生業にする者たちだけでなく、チンピラや不良で悪どい輩が死んでいる。
予備軍的なヤツらはビビって更生してるそうな。
そうで無いヤツらは、突然死するからな。
海外から、それ系の輩が来ると、数日で死ぬらしい。
まぁ、都市伝説あつかいなんだが、テレビで流れない殺害事件ニュースがネットには溢れてるんでな。
まぁ、ガセかもしれないんだけどさ。
まぁ、そう言う意味では、危険生物は人間だろう。
っても、それを理由に武器の携帯は許されないけどさ。
「なんなんじゃ?
ソナタの世界、いや国は。
そんな安全な世界なんぞ、ズルいぞぇ!」
いや、ズルいって言われてもさぁ。
思わず頬を右の人差し指で、軽く描きながらな。
「この世界って、そんなに危険なんです?」
まぁ、狼やトラに原人を、集落へ行く道途中で見掛けたしなぁ。
「それは当たり前のことじゃな。
じゃから、戦えぬ子供や老人は、集落などからは出ぬわえ。
その集落へ居ってもじゃ、襲撃に遭う場合があるでな。
この庵へは、襲撃を退ける結界が張っておる。
ゆえに安全じゃ」
へー、そんなことしてたんだなぁ。
「じゃから、ソナタが現れたのも分かったのじゃぞ?」
あ、さいでしたか。
「まぁ、近くの集落である〔リバーウッズ〕や、豪族の里・・・領都とヤツらが呼んでおる〔ドラグスケール〕へも結界を張っておるがな。
ん?
そう言えば、そろそろ張り替えの時期じゃのう。
結界を張るのは疲れるんじゃが」
ヤレヤレっう感じでな。
ん?
待てよ?
集落や領都へ結界を張るっうことは、ソコヘ行くのでは?
「ヒルデガルデさん」
「なんじゃ?」
「結界を張るのは、現地で、ですよね?」
「まぁ、そうじゃのぅ」
やっぱりかぁ!
「なら、行くのに同行させて貰えませんか?」
「何故じゃ?」
不思議そうに首を傾げている。
「僕が、この世界の集落や町を直接見たいのもありますが、火精霊を人里へ連れて行くためでもあります」
信用があるヒルデガルデさんが居れば、騒動にもならなあハズだ。
「それに他属性召喚を下位精霊で召喚すれば、一通りの召喚を終わらせれますし、精霊たちを人里へ案内すれば不満も起こらないでしょう。
一挙に済ませるには、最適かなぁっと」
ったら、ヒルデガルデさんが頭を抱える。
「またぁ、お主は、とんでもないことを。
はぁ、まぁ、良かろう。
じゃが、根回しなどの準備があるで、数日後じゃな。
いくらなんでも、10体前後の精霊を引き連れて行けば、騒動になるからの!」
困ったように言われたが、許可貰えたから良かったことにしよう、そうしよう。




