フォーさん、参上!なのです。
左右の掌へと浮かぶ、青白く渦巻く魔力球。
これを、あの有名だったとされる物語の技で。
200年以上前に、アニメでも知られた龍○と言う物語があったらしい。
様々な災害などを経て、オリジナルは紛失しているが、龍の金玉を複数探す物語らしい。
龍の金玉って・・・
で、武闘家が主役らしく、その技が〔ワイハ大王!〕らしい。
両手をを合わせ、前に押し出す感じか?
両手の魔力球を合わせ放つビジョンが、伝え聞いた、その技そっくりだから、真似するとして。
呼び出す時にアレンジを。
多分、行ける、ハ、ズっ!
「フォー、トナぁ、様ぁ、顕現!」って、魔力球を合わせて放つ!
放った先で爆発が!
うおっ!
聞いて無いんですがぁっ!?
「呼ばれて、爆発して、ジャジャジャジャーン!
フォーちゃん、見参!」
あ、できたみたいだ。
っか、クリスタル人形?
一応は服を着ている。
体も透明で服も透明だから、着る意味があるのかが不明なんだが?
その服は、丈の短いジャケット風襟なしノースリーブを上着に、下はホットパンツを履いている。
編み上げのロングブーツを履き、二の腕まである長手袋を着けてるな。
露出度が高いのか、低いのか・・・訳分からん服装だ。
まぁ、透明だから、どっちでも良いが。
髪はロブと呼ばれるロングボブだな。
顔は少女って感じか?
まぁ、表情があるけど色彩がないから、なんかマネキンぽく感じてしまう。
っか、街中で、バッタリ出会ったらさ、大声出して逃げまくる自信あるぞ、俺は。
余りな光景に絶句している俺に、透明少女が近付いて来る。
「ワーちゃんたらぁ。
そんなに僕な魅力的だからって、不躾すぎだよ?
そんなに見惚れちゃって、もー」
あ、この残念感。
中身は、間違えなくフォーさんだ。
うむ、言えん。
見惚れたのではなく、余りの怪異に唖然としていたとは!
そんなフォーさんに尋ねる。
「フォーさん
体に色彩を付けることは、出来ないんです?」ってな。
「んー
無理かな?
ワーちゃんだって、体を透明にできないでしょ?
一緒だよ」
いや、精霊と同じ括りにすなっ!
「フォーさんは、水の精霊なんですよね?」
「そだよ?」
「なら、水を操れる訳じゃないですか」
「そうなるね」
「でしたら、水に色を付けることも可能では?」ったらさ。
「ワーちゃん、その考えはオカシイよ。
水は本来、混ざりっけ無しな液体なんだ。
だから僕の体は、純粋な水だからね。
混ざりっけ無しの純度100%さぁ」
あー
純水だから、色を付けれないのか?
「つまり、フォーさんの体は純水で出来ていて、混ざり物を受け付けない、ってことですか?」
「そうそう。
水精霊を構成する水って、そう言う物だからね。
色なんか付けれないよ。
体に悪いからね」
ある意味、毒みたいな物なのか?
「まぁ、異物を体内に取り込まないようになってるから、そんなことにはならないから。
だから、体に色を付けるのは、無理さ」
なるほどねぇ。
まぁ、顕現できる時間もあるハズだから、騒ぎにはならないか。
そういや、どの位の時間、顕現できるんだろ?
それを確認するため、フォーさんに。
「フォーさん」
「今度は、何かな?」
「いや、顕現できる時間を聞いておきたくてですね」
「なんで?」
「いや、知らない内に顕現解除されたら分からないじゃないですか。
解除されたら、僕が再顕現しないとダメですよね?
いや。
再顕現不要なら、別に良いですけど」ったらな。
「ぶー
ワーちゃんのイケズ!
その際には再顕現してよね!
でもね。
ワーちゃんの近くなら常に精霊力が流れ込んでくるから、顕現が解除されることは無いかなぁ」
あ、そうなんだね。
しかし近くって、離れられないのもなぁ。
「僕の近くでしか顕現できないって、不便じゃないです?
どの位、僕から離れることが、出来るんですか?」
そう確認したらな、トンデモない返答がね。
「そうねぇ。
数百キロていどかな?
距離短いでしょ?」
どこがじゃぁっ!




