オーデットさん、実は天然、あ、ちゃった、天才でしたっ!
まぁ、魔術や魔法に対する概念を告げた訳なんだが、それを踏まえて、この2人はヤバいかもね。
ヒルデガルデさんもだが、特にオーデットさんがさ。
ヒルデガルデさんは論理的に理解し、それにて理論構築しつつ魔法を会得している。
天才でもあるが、どちらかと言うと秀才型だろう。
それに比べてオーデットさんなんだがな。
コチラは天然、こほん、純天才である。
本人は理論や過程などには頓着しない。
全て感覚的に覚えてしまってんだよ。
っか、セリアムたちの力場を真似し始めてんだが?
いや、何故にソレができる?
っか、テンさんにも理解できないって、何?
記録は有るし知れるが、理解不可能ってさぁ。
あー
良く、物語で説明下手な天才が、やり方を教えるヤツね。
グーンと来て、キュっとしたら、ググッで、バーンだよ?
分かるかぁっ!
そんな感じらしい。
つまり、理論的に語れない訳だ。
そらぁ、原理を理解せずに、感覚で扱っているからなぁ。
だから天然、ちゃった天才な訳なんだが。
っか、テンさん?
アータ、何してくれとんの?
面白そうだから?
いやさぁ、面白そうだからって、オーデットさんへ亜空間を付けるんじゃありません。
まぁ、亜空間を付けても、普通は気付かないし扱えない。
あー
扱えないハズ。
いや、ハズなんだよ!
なんなんだ、この人はぁっ!
「おや?
言われても出来なかったのだが?
何故か急に出来る気がしだしたぞ?
ふむふむ。
あー、なるほど。
コレをこう、シュって、カラリにコン、ゴンで、ユンだな。
良し、できた!」
いや、何故にソレでできる?
っか、ヒルデガルデさんには告げない方が良いか?
ヒルデガルデさんに追いついてんだがなぁ。
アレだけ苦労して習得してんのに、感覚で追い付くとは。
恐るべし、天然!
あー、そろそろ良いかな?
「師匠、オーデットさん。
そろそろ、今日は上がりませんか?
宿泊先を確保しましたから、行きましょう」
ふぅ。
ヤーヤマーサ様の館へ2人を連れて行くため、迎えに来ただけなのに、ヤケに時間が掛かってしまったよ。
「ふむ。
宿泊先かや?
良く宿泊先を確保できたのぅ。
ココで聞いた話しでは、セリアム界には宿屋などは無かったハズなのじゃが?」
まぁ、泊まりたければ、空き家へ泊まるスタンスだからね。
だが、宿泊と言うべきか悩むレベルだがな。
なにせベッドは無いし、調理場などもない。
如何に芸術的な家屋を建てるか、それに特化しているからな。
バハラキ界の住人には容認できないだろう。
だからさ。
「ヤーヤマーサ様のお屋敷へ泊まりますから、大丈夫ですよ」ったらな。
「いやいや、あの様な廃屋へかね?
アソコは、とてもでは無いが、住める状態ではないが?」
そう男神がさぁ。
コヤツ、知っていてヤーヤマーサ様へ告げなかったなぁ?
ん?
ヤーヤマーサ様が気付かなかっただけで、大概のセリアムは知っている。
他人の屋敷だから勝手に改修もできないし、あまりに酷い状態なので、本人にも言い辛い状態だったのだとか。
あーねぇ。
そらぁ、仕方ないかなぁ。
で、2人が廃屋と聞いて困惑しているぞっと。
「あー、その点は大丈夫ですよ。
ヤーヤマーサ様立ち合いの下、館を建て直しましたから。
住み暮らすのに問題はありません。
ヤーヤマーサ様も、忙しさにかまけて、屋敷を放置したことを後悔されてああますからね。
コレからは、廃屋になることは無いでしょう。
まぁ、屋敷を管理するゴーレム(人型アンドロイド)も常駐させましたから、そんなことにはやりませんから」ったらな、セリアムさん達がホッとしていたよ。
あの廃屋を放置していたから、かなり気になっていたみたいだ。
まぁ、ヤーヤマーサ様本人が涙目になるほどに酷かったからなぁ。
しかも看板でヤーヤマーサ様の館って周知してんだぞ。
どんな羞恥プレイだょっ!




