刮目せよっ!これが、新たなるヤーヤマーサ邸なのであーる!
そして、時が動き出す訳なんだがな。
「そうしていただけたら、有り難いやぁ。
流石に、この状態の廃屋を、妾の館と言われてはのぅ」
そう告げるヤーヤマーサ様を、気の毒そうに見ていたアサァーラァさんが、驚愕顔に。
どったの?
「そうですよね。
だから建て替えましたよ。
私が考え、テンさんに創って貰った自信作です!
一応、メンテナンス用にゴーレムを常駐させましたから、もう廃屋にはならないですよ」
まぁ、ゴーレムっうよりもアンドロイドだがな。
自立思考型で、エネルギーはテンさん供給である。
尽きないエネルギーで、亜空間であるファーストが回収しては時戻しによるメンテナンスをな。
だから常に新品状態だが、経験などは巻き戻さない。
ゆえに、キチンと成長もするアンドロイドなのである。
ちなみに、30体ほどを常駐させてるぞっと。
「はい?
いや、まさか。
なん、じゃ、とぉ!?」
うん、なんじゃとぉ、頂きましたぁ!
「ハッ!
そうじゃったわえ。
藤吾様は、時が止められるので、あったのぅ
しかし、なんと見事な館じゃ。
華美な装飾はないのじゃが、そう、機能美とでも言うのじゃろうか?
しかし、庭の花壇は分かるのじゃが、土を盛った箇所はなんじゃろか?」
「ああ、アレは畑ですよ。
野菜を育てる場所ですね。
畑仕事用のドロイドも、複数用意していますから」
こちらはアンドロイドとは違い、完全な機械型だ。
30体ほどのアンドロイドは女性型で、普通に見たら人にしか見えないだろう。
家事を完璧に熟す、スーパーメイド型のアンドロイドだったりする。
コチラは、滅んだ世界で人あつかいされていたタイプを採用しているぞ。
だから、人と同様にあつかうことにしたいものだ。
その後は館内部を案内する。
調理人が使用するような厨房に驚き、調理器具や食器類に目を奪われている。
教皇様がトイレを所望したので案内すると、ココでも騒ぎがな。
腰掛けるタイプの便器など、この世界にはない。
使用方法は、立体映像にてアナウンスしてあるため、使うのには問題は無かったようだ。
シャワートイレを使うまではな。
初めてのことで悲鳴が。
まぁ、分かっていたから、皆を落ち着かせる。
トイレは、各階に複数用意してあるため、司教様や大司祭様も試しにな。
さらに、トートガラムさんや、ドルマンドルさんも。
ただ、ヤーヤマーサ様とアサァーラァさんは使わない。
まぁ、下を行うことが無いからなぁ。
トイレ自体を使うことが無いんだよ。
え?
女神様たちが食べた物はどうなるのか?って?
綺麗に消化されますよ、神力へね。
一欠片も残さずに神力へと変換されるから、全て体内で消えるんです。
まぁ、神力を吸収して活動している生命体だからなぁ。
そんな、お二人は、トイレを使ったことがない。
まぁ、出す物がないんだから、当たり前だよね。
ただ、アムズさん達が使うため、存在は知っていたみたいだ。
まぁ、浄化しているとは言え、不潔な場所との認識だがな。
そらぁ、汲み取り式便所を、いくら浄化してもなぁ。
物が貯まったら、そらダメでしょ。
で、当然、そんな不衛生な場所へ、不用なのに行くハズもない。
今回もトイレと聞いて、ふーん、っう感じだったんだがな。
なんか、お二人共に、そわそわし始めたんですが、はて?
「のぅ、藤吾様や」
「はい、なんでしょう?」
「なにやら、皆がハシャいでおるようなのじゃが、アレはなんなのじゃ?」
いや、応え難いことを聞かないでよね。
「あー、そのですねぇ」
さて、困った。
したらな。
「藤吾様!
藤吾様!
アレ、なんでありましょうや!
座って用を足すのも、足腰へ負担なく、素晴らしいですわ!
ですがぁ!
ピューっと!
そう、ピューっと、綺麗に流す小さき噴水!
アレ、アレ、アレはぁっ!
実にぃ、素晴らしい!
教皇庁へも設置いただけないでしょうか!?」
うん、説明の手間が省けたかな?
まぁ、女神様たちの目が、点になっていますけどね!