この歳で魔法使い?え?違うの?
「弟子ですか。
魔法使いのですよね」
そう言ったらな。
「魔術師の、じゃな。
流石に魔法使いは無理じゃて」って言われたんだが?
え〜っと、魔術師と魔法使いは違うのだろうか?
「その顔は、分かっておらぬな。
魔術師は、魔力を操る術を身に付けた者である。
魔法使いは、魔力を司る世の理である、世界の法を行使する者じゃ。
魔術は学問であるが、魔法は世の理を操れる超越的な御業とされておるのじゃよ。
とてもでは無いが、人の身では身に付けることなど出来ぬわえ」
へぇ〜、そんな違いがあるんだぁー
『ワーちゃんなら、魔法も使えそうだけどねぇ』
ぶっ!
フォーさん?
いきなり、何を言うのかな?
「流石に、それは無理なのでは?」
「ん?
何が無理なのかのぅ?」
あー、ややっこしいなぁ、もう!
「ヒルデガルデさんの話しではなくてですね、水精霊のフォートナさん」
『フォーちゃん!』
「あー、はいはい。
フォーさんが、私なら魔法が使えそうって、言っているんですよ。
流石に無理って、言った訳なんです」
そう告げたら、ヒルデガルデさんが仰天したように。
「それは、まことなのかえっ!」ってね。
だからさ。
「いや、そうでしょ。
魔法を使うなんて、無理ですから」
そう返したんだけど。
「いや、そちらでは無いわえっ!
水精霊様が、ソナタなら魔法が使えると言ったことじゃ!
本当に、そんなことを言ったのかや?」
「あー、そっちですか。
そうですね。
使えそう、って、言ってましたよ。
必ず、って訳では無いんじゃないですかねぇ」
そう伝えたらさ、ヒルデガルデさんが首を傾げてな。
「はて?
では、藤吾が使えるやもしれぬと、判断した要因はなんなのじゃ?
なんの根拠もなく、告げられたのでは無かろう?」
それは、どうなんだろう?
フォーさんだしなぁ。
まぁ、聞いてみるかな。
「フォーさんは、なんで僕が魔法を使えるかもしれないって、思ったんです?」
そう尋ねたらな。
『ワーちゃんが、凄い力を持っているからだよ?
使える、使えない、以前にさ、理に干渉する力が必要なんだよね。
その点、ワーちゃんが扱える力は、精霊の僕より遥かに大きいからさ。
精霊が使う力も精霊力を媒体に、理に干渉して使う物なんだぁー
人ていどが扱える力では、無理かなぁ』
あー、いつの間にか身に付いていた力ねぇ。
扱い方が分からないんですが?
っか、このことを、ヒルデガルデさんに言うのか?
ロクなことにならない気が・・・
「で、どうじゃったのじゃ?」
催促ですか、さいですか。
目がキランキランですね。
仕方ない、言うか。
「あー、そのですね。
フォーさんが言うには、魔法を使うのに理へ干渉する必要があるそうなんですよね。
それで理へ干渉するには、莫大な力が必要なんですて。
人が扱える力では、理へ干渉できないそうですよ」
そう告げるとヒルデガルデさんは、少しガッカリしたんだがな、ん?って感じでなぁ。
「はて?
では、なぜ藤吾が使えると?」ってね。
まぁ、そうなるわなぁ。
「いや、そのですね。
フォーさんが言うには、僕には莫大な力が宿っているそうなんですよ」
「はぁ!それは、まことかぇ!?
して、それは、どのような力なのじゃ?」
あー、そこんトコ、俺も知りたいかも。
「フォーさん」
『なぁーにぃ?』
「そのですね、様々な力が、凄い量で蠢いている、って言っていたじゃないですか」
『そだね』
「それって、どんな力なんです?」って尋ねたらさ。
『様々ったら、様々だよ?』
あのねぇ。
「いや、色んな力と言うことなんですよね。
どんな力が有るかとか、分かりません?」
そう確認したらさ。
『うーん、力は似た感じでも別物だから難しいんだけどなぁ。
分かる範囲では、魔力、精霊力、仙力、聖力、神力とか?
それらも、色々と別れるし、まだ違う力有るし。
てか、本当、ワーちゃんって人間?』
いきなり人外あつかいかい!
ヒデぇー




